SHEBAA-FARMS841F015E-780C-45C1-AFF0-A720BE59D46Eイスラエル軍によれば、同国とレバノン、シリアの3か国が領有権を主張するドブ山(Mount Dov)地帯のシェバーファームShebaa Farmsで3~5人の武装集団がブルーライン(Blue Line:停戦ライン)を越えたため、イスラエル軍(IDF: Israel Defense Forcesイスラエル国防軍)側が攻撃を行い、銃撃戦に発展。武装集団はレバノンに退却したとされる。国連はゴラン高原も含め、この地域を、1967年中東戦争の際にイスラエルが占拠したが、本来はシリア領土であるとみなしている。
イスラエルの発表によると、現場では同国軍部隊と武装集団との間で銃撃戦が起きた。イスラエル側に犠牲者は出なかったというが、IDF兵士1名死亡のイスラエル側報道もある。レバノン側にけが人が出たかどうかは不明。長年この地域では小規模な軍事衝突が起きている。ヒズボラは声明で今回の銃撃戦への関与を否定。「レバノンからパレスチナ占領地への越境作戦が阻止されたという敵側メディアの主張は(中略)完全な虚偽だ」と主張した。写真左は、ゴラン高原北部ドブ山(Mount Dov)地帯。砲爆もあったのか、何らかの煙が見える。写真その右は、ここ地域のイスラエル軍の過去の写真。砲塔は南レバノンへ向いている。
f2e0fe6a-15e5-4c8d-b246-5ff5f3cf8449-640x400F150128FFBA21-1024x640、、、最近また、イスラエルによる、ゴラン高原、シリア領内のアサド政権支援の駐留イラン部隊、イスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)の武装集団への攻撃が相次いでいる。また、この地域一帯の軍事緊張の高まりから、DMZ非武装497a043a地帯DMZ(DeMilitarized Zoneと呼ばれるゴラン高原沿いの国連による武力引き離し区域(AOS:Area of Separation)より国連監視軍が撤退して以来、この地域での国連の影響力は形骸化し、イスラエルの越境空爆くらいでは大きなニュースにもならなくなった。世界のこの地域への関心はすっかり無くなったかのようだ。またシリアIsrael-Hezbollah北部では、イスラム系兵士らのレバノンへの侵入も報告されている。大きな打撃攻勢は大国の参戦を正当化させるので、たまに小さなパンチは撃っておこうと言う事か。それが各組織や軍の存在意義の証明でもあるのだろう。写真左下では、イスラエル北部のレバノンとの国境沿いのブルーライン上の町 アビビムAvivim近郊で歩兵戦闘車ナメルの近くにイスラエル兵が立っている。(資料写真/AFP) 参照記事 英文記事 参照記事 過去ブログ:2019年6月相次ぐイスラエルのシリアへのミサイル攻撃 2月ゴラン高原で高まる軍事衝突の恐れと中国のイスラエルへの接近 2018年7月緊張高まるシリア南部と相次ぐイスラエルのシリア空爆

nappi11 at 08:15│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2020年07月29日 10:20
イスラエルの越境空爆くらいでは大きなニュースにもならなくなった・・・遠い日本にいても辟易。当事者達にとっては、生まれた時からの日常の景色。
イスラエルの周辺国が揉めていればそれで良し、が親ユダヤのコンセンサス。
あと少しで政治生命が尽きそうなネタニヤフ、トランプの次の手は・・・

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