国際人権団体アムネスティ・インターナショナルAmnesty Internationalは2020年4月21日、世界の死刑に関する年次報告書を発表し、2019年中に日本を含め少なくとも20カ国で657件の死刑執行を確認したと明らかにした。前年から5%減少し、過去10年間で最も少ない執行件数としている。報告書は「死刑をかたくなに維持するエジプトや日本などで執行数が大幅に減った」と説明。一方、米国で長らく停止されていた連邦レベルでの死刑執行についてトランプ政権が再開する方針を示すなど「死刑廃止の流れに逆行する対応を一部の国が進めた」と指摘した。アムネスティは「生きる」という基本的な人権を否定する行為だとして、死刑に反対の立場。
日本での死刑執行は3件で、前年の15件から減少。執行数の上位5カ国は中国とイラン、サウジアラビア、イラク、エジプトだとした。中国については、入手した情報から「毎年何千もの人が死刑判決を受けたり処刑されたりしている」と指摘。一方で、十分な情報が得られないことなどから、北朝鮮やベトナム、シリアと同様に具体的な数字は公表していない。

米NBCニュースのインターネットサイトは、昨年4月だけでサウジアラビアでは37人が処刑(36人斬首刑、1人公開絞首刑)され、そのうち32名をシーア派教徒が占めたと報じた。37人のうち11人はイランのためにスパイ行為を行った罪で有罪となり、さらに少なくとも14人が2011~2012年の間に東部州(Eastern Province)で発生した反政府抗議活動に関与したとして死刑を宣告された。
アムネスティは、「世界では死刑が5%減少しているにもかかわらず、サウジアラビアでは2015 年にムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤン皇太子(Mohammed bin Zayed:MBZ 59歳 上左)が政権を掌握して以来、死刑が倍増している」とし、59 ページに及ぶこの報告から、サウジアラビアでの死刑執行件数が、2018 年の149 件よりも23 %増加して、昨年は184 件に上り、過去10年間で最多に
なったことを指摘した。アムネスティはさらに、「サウジアラビアでは、死刑という措置が国内の反対派=シーア派への政治的な武器として利用されている」と表明
した。一般的には、事実上の独裁者であるムハンマド皇太子が老齢の実父、サルマン国王(King Salman:84):右 が亡くなる前に反対派を一掃し、権力を固める粛清に出たと見られている。左図の赤いのが2016年の死刑執行国だが、白い部分がすべて死刑廃止国ではなく、インドの様に、死刑制度はあっても長く執行しなかったが、最近2020年3月、凶悪犯罪に対し世論の動向から絞首刑を行った国もある。またEUは、EU加盟の条件に死刑廃止を上げている。一方、凶悪犯罪の急増から、メキシコ等では死刑復活論が再三言われている。 参照記事 参照記事 参照記事 英文記事 参照記事 参照記事:日本の議論:世論は8割が死刑容認 過去ブログ:2020年2月イエメンのサウジ連合軍からUAEが撤退?と、サウジ内の粛清 2019年12月福岡市一家4人殺害事件の中国人留学生に死刑執行 2月追記:77人殺害の殺人鬼が政党立ち上げ?>映画化 ノルウェー 2018年8月威厳も倫理観さえも失ったローマ法王庁が何を言う! 8月住民投票で死刑復活のネブラスカ州で21年ぶりに死刑執行 米国 2017年11月体制の近代化と粛清の嵐 サウジアラビア 2017年5月追記:最高裁で2012年の強姦犯4人全員の死刑確定 インド 2012年4月「世界に死刑は必要か?」を読んで、RevengeとVengeance

