
ヘルシンキ郊外バンター Vantaa, Finlandの新生産棟の完成により、今後の成長が期待される自動運転をはじめとする車載分野、重機の傾き検知などの産業分野、バイタルサインの計測といったヘルスケア分野におけるセンサを含む、主に自動車の安全上重要な用途、ならびに医療・産業用途の3D MEMS(微小電気機械システム)センサの開発と生産をし、中長期的な需要増加に対応できる体制を構築する。

早田統括マネージャーは「先進運転支援システム(ADAS)や自動運転の市場は、今後大きく成長していきます。MEMSセンサは、自動車の高機能化・電装化に伴い、より幅広い分野で優れた測定精度と安定した性能発揮が要求されます。今回の新生産棟の建設により、ムラタグループがこれまで培ってきたプロセス技術とフィンランドで蓄積してきたMEMS技術とのシナジーを活かしたセンサを供給するとともに、今後の需要拡大に対応できる生産体制を強化してまいります。」と述べている。また本社部長は「自動車市場においてはCASEの進展に伴い、電子部品にますます高い性能が求められています。とくに自動運転のエリアは、車体の挙動検知や周辺環境把握など我々が有するMEMS技術の強みが活きる分野です。今回の生産体制強化により、センサを通じた安心・安全なモビリティ社会の進展、またヘルスケア分野等の発展に貢献できることを大変うれしく思います。」と語っているので、自動運転や医療分野での電子部品などの生産が主流で、自動運転では、2018年にトヨタがフィンランドのベンチャー企業と投資、技術提携したこともあり、フィンランドが欧州や東欧、ロシアへの拠点の一つになる可能性がある。参照記事 参考:「CASE」が自動車産業にもたらす脅威とビジネスチャンスとは 過去ブログ:2019年11月EV用バッテリーパック製造に着手したバルメット フィンランド 1月中国国際定期貨物列車「中欧班列」2019年第1便とフィンランド 1月追記:フィンエアー ヘルシンキが欧州のハブに?>千歳就航決定 2018年1月トヨタを頭に結束するEV日の丸連盟とフィンランドのWhim


いづれフィンランドの先進的ソフト開発と、日本企業のマーケティングと製造がつながるだろうとは、30年以上前に思っていたが、やっと姿が見えてきた。自分が居た頃のフィンランドは経済的にも苦しい時期だったが、その後産学共同の技術開発や英語教育をふくむ教育改革、構造改革を短期間で成し遂げた。大学で政治を学んだ者が、理想を掲げて直ぐに国会議員選挙に出てくる国だ。世界でこの国だけは、間違った方向へは行かないだろうと確信している。まずやってみる、間違ったと思えば修正するのも早いからだ。


