アフガニスタンの首都カブールKabulで2019年8月17日夜、約1200人が招待されていた結婚式を標的とした自爆テロと思われる爆発があり、少なくとも63人が死亡、182人が負傷した。当局が18日、明らかにした。被害者の多くは、シーア派少数民族ハザラ人 minority Shiite Hazara community. といわれる。今回の事件は、米国とアフガニスタンの旧支配勢力タリバン（Taliban）が、近く和平協定に署名するとみられている中で起きた。タリバンは爆発への関与を否定している。
自爆犯は、ステージの楽団が演奏している付近で自爆を決行し、事件後ＩＳが、背教徒（非教徒）a gathering of Mushrikeens, referring to victims as non-believers.の集団を狙った自爆攻撃だったとの声明を出した。
内務省のナスラト・ラヒミ（Nasrat Rahimi）報道官は、カブール西部の結婚式場Dubai City wedding hallで午後10時40分（日本時間18日午前3時10分）ごろ爆発があったと発表し、同報道官によると、カブールでここ数か月間に起きた事件では死者数が最多となり、女性や子ども負傷したという。
アフガニスタンで結婚式は一大行事で、数百人、時には数千人が参加して非常に広い式場で行われる。男性は、女性や子どもとは別の場所に集まるのが通例だ。女性が集まる場所にいたという人は、男性が集まる場所から大きな爆発音が聞こえたと話し、「皆が泣き叫びながら外に走り出した」「20分ほどホールには煙が充満していた。男性のエリアにいた人はほぼ全員が死亡、あるいは負傷した。爆発から2時間たっているが、まだ遺体が運び出され続けている」と語った。 参照記事 英文記事 英文記事 英文記事 過去ブログ：2019年7月アフガンで大統領選挙戦開始 テロがさらに活発化の恐れ
2019年8月19日：アフガンのガニ大統領Afghanistan's President Ashraf Ghaniは独立記念日の19日、国民向けの声明で、17日の事件に関し、市民が流した血一滴にも復讐し、隠れているＩＳを排除、根絶することを誓うと語った。タリバンは犯行への関与を否定しているが、大統領は、タリバンがＩＳに活動の場を与えている以上、見逃すわけには行かないと語った"cannot absolve themselves of blame, for they provide [a] platform for terrorists".。同時に、パキスタン国境付近のタリバンに対し、長年パキスタン情報部は支援を続けてきたと非難した。、、この大統領の発言が、進行中のタリバンと米国とのカタールでの和平協議の中断を意味するのかは書かれていない。米国とタリバンとの戦闘はすでに18年におよび、米国史上で最も長い戦争となっている。国連は年頭に、これまでの10年で、32000人以上のアフガン市民が殺害されたと公表している。 参照記事
2019年8月21日：アフガン内務省は、事件後重篤だった市民17人が死亡し、自爆テロでの死亡犠牲者は80人になったと公表した。今回の攻撃は、今年に入ってカブールで起きた17回目の攻撃で、2019年初めからこれまでにカブールでは、少なくても192人が死亡、約900人以上が負傷している。アフガン東部のＩＳ（ホラソン州のＩＳ：IS-Khorsasan, ISIS-K or IS-K）の隠れ場所safehavenでは、今も約2000人のＩＳ兵士が訓練を重ねているとの報道もある。参照記事 参照記事 過去ブログ：2918年9月アフガン北部のタリバンが政府側60名殺害 選挙候補殺害多発 2017年8月タリバンに和平呼び掛け、ISは殲滅とアフガン駐留米軍トップ
