



研究者らは、空気中のメタン濃度は20世紀の後半数十年で急激に増加し、その後増加はストップしたと指摘する。新たな転換期は2008年から2014年の間で、アメリカとカナダがシェールオイル・ガスの生産を活発化した頃だ。まさにこのような観察が、ハワード氏が強力な温室効果ガスとしてのシェールオイル、ガス採掘に注目するきっかけとなったのである。学術誌Biogeosciencesに掲載された論文によると、ロバート・ハワード氏は、21世紀に空気中に放出されたメタンは、地球の生物圏により自然に生産される量を超えており、その2/3はシェール資源生産によるものだと結論付けている。参照記事:国連:温室効果ガス排出量、記録的な水準に達する
2005年から2015年にかけて、水圧破砕法による世界のシェールオイル生産量は、310億立法メートルから4350億立法メートルに増加した。そのうち89%をアメリカ、10%をカナダが占めている。米国エネルギー省は、2040年までに同国シェールオイル生産量は、年間1500億立方メートルまで増加すると予測している。現在世界で、米国とカナダが、シェールガス、オイルの商業的利用を目的に採掘を推進している。 参照記事 英文記事:Fracking in U.S. And Canada Linked to Worldwide Atmospheric Methane Spike(米、カナダのフラッキングは世界の大気メタン上昇に関係している) 英語映像:The Role of Shale Gas Development in the Global Methane Cycle - 3.1.19 - Howarth(シェールガス開発の世界規模のメタンへの影響)右下は、2014年の記事から、シェールガス、オイルの埋蔵量が確認された場所(赤)と存在が推定される場所。日本でも試験的な採掘が進んでいる。
(別にガス業者が悪いと言ってるわけではないですよ、もちろん。)