
中国が支援する総合インフラ開発計画の中核地となっているパキスタン南西部バルチスタン(バローチスタン、Balochistan、バルーチスターンBaluchistan)州の港湾都市グワダル(Gwadar)で2019年5月11日、武装した男3人が5つ星ホテルを襲撃し、少なくとも1人が死亡した。同州当局が明らかにした。
軍によると男ら(3人?)はグワダルのパール・コンチネンタル・ホテル(Pearl Continental Hotel)の入り口で警備員1人を射殺した。グワダルで死者が出る襲撃が起きたのはこの1週間で2度目。軍の報道官は、ホテルの客は安全に避難し、武装した男らは最上階に上る階段で治安部隊に包囲されていると述べた。

バルチスタンでは中国がその広域経済圏構想「一帯一路(Belt and Road)」の一環として支援している数十億ドル規模の総合インフラ開発計画、中国・パキスタン経済回廊(CPEC)で複数の大型プロジェクトが行われている。この開発計画は中国の新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)とアラビア海(Arabian Sea)に面したグワダルを結ぶもの。
これにより中国は石油資源が豊かな中東へのアクセスが改善される。
しかしこの開発計画は、住民が同州の資源の恩恵を公平に受けていないと主張する分離主義者( パキスタンタリバンTTP:The Pakistani Taliban group Tehrik-i Taliban Pakistan (TTP),バルチスタン解放軍:Balochistan Liberation Army 、ラシュカレ・ジャングビ:The Sunni group Lashkar-e-Jhangvi(LeJ))による攻撃を引き寄せる原因ともなっている。最近では、TTPとLeJが連携して州都クエッタ(Quetta)市で爆弾テロを行った。 参照記事 英文記事 過去ブログ:2019年 4月パキスタンのクエッタで自爆攻撃20人死亡>南部でバス襲撃も 1月中国融資の大型プロジェクト停止や縮小相次ぐ パキスタン 1月2018年11月のカラチの中国領事館襲撃にインド情報部関与? 2017年8月政界混迷のパキスタンで、ISが自爆テロ攻撃と中国の過剰投資
2019年5月13日:12日、バルチスタン州の自治権拡大や分離独立を求める反政府組織「バルチスタン解放軍:Balochistan Liberation Army」がメールで犯行声明を出し、「中国や海外資本による投資施設を標的にした」としている。参照記事
その後の報道で、襲撃犯は4人で全員が銃撃戦で死亡
し、この襲撃での犠牲者はホテルスタッフ3人、警備員1人、海兵隊員1人を含む5人と報道され、襲撃犯を含む計9人が死亡し、6人が負傷した。宿泊客らは全員避難して無事と報道された。写真はテロ攻撃の実行犯4人。頭に巻いているのはバルチスタン国旗Balochistan National Flag 参照記事 参照記事

