2019年05月10日  環境 自然 
PK2019050702100088_size02019年5月10日:国連は、人間の活動によって約100万種の動植物が絶滅の危機に瀕しているとの報告書を発表した。報告書は1800ページに及び、作業には50カ国の専門家が参加、1万5000の学術研究に基づいている。
6日に仏パリで開かれた会議では、報告書を40ページに要約したものが発表された。報告書では、人間の活動は常に環境に影響を及ぼしてきましたが、過去50年間で人口が倍増、経済の規模は4倍に成長したため、その影響は脅威となったと指摘されている。また報告書には以下のデータが記載されている
  • 1980年から2000年にかけて南アフリカと東南アジアで1億ヘクタールの熱帯雨林が失われた。
  • 土壌はあまりにも集中的に使用したため劣化し、土壌の生産性は数十年前と比べて平均23%低下した。
  • 都市地域の面積が過去27年間で倍増した。
  • 地球表面のプラスチックごみの汚染は1980年から10倍に増えた。
  • 人類は毎年3億トン~4億トンの重金属や有害廃棄物を出している。
  • 1900年から陸上の動植物の種は20%減少した。
  • 過去500年間で680種の脊椎動物と9%の家畜種が絶滅した。
日本でもやっと、消極的な共生ではなく、積極的共存の必要性が言われだしたが、国を挙げて環境を再生し、種の保存種の保存法)に取り組んでいるかといえば否で、決して積極的ではない。道東のタンチョウも、乱獲や湿地帯の開発などで大正時代には絶滅したと思われたが、1924年に十数羽が確認され、農家の「かわいそうだ」と言う想いからの給餌で繁殖し、今は1400羽にまでなったが、行政が湿地帯の開発を見直し保護に乗り出すまでに数十年かかり、今そのタンチョウ保護の在り方は世界から賞賛されている。多くの場合、種の保護に気がついたときには手遅れになっている。日本でも1993年4月から施行された種の保存法の対象には外来種も含まれ、固有種、希少種にこだわる鳥獣保護法より対象が広範囲となっている。冬の間、我が家に来て中庭で餌を食べ冬を越すキジはコウライキジで外来種だが、すでに広範囲に定住しているコウライキジを外来種として見るかには疑問も出ている。北海道固有のキジはすでに乱獲で絶滅しており、その後狩猟の為に放鳥されたコウライキジは外来種の位置づけのために狩猟対象になっている。筆者には、人間の勝手な色分けにしか思えない。種の保存の枠で考えるべきではないだろうか?考えている間にも多くの種が絶滅している。もしかしたら人口減少も、不自然な環境の中で、どこかで人間も生きるのを息苦しく感じ始めたのではとさえ思う。  参照記事 過去ブログ:2018年6月海洋プラスチックごみでクジラが死亡 3月スズメとキジとツイッター 3月植林の重要性 ブラジル 2月「陸と海を結びつける科学」 2014年11月中国の沿海漁業は壊滅 サンゴ密猟の背景 2013年6月ミツバチ減少はネオニコチノイド系の殺虫剤が一因?

nappi11 at 08:17│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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