
2019年3月28日:イエメンでは、政権側Hadiを支援するサウジアラビアSaudi Arabiaなどが軍事介入し、シーア派反政府組織フーシ派Houthiとの内戦が本格化してから今月で5年目に入り、食糧難によって700~800万人が飢餓、栄養失調に苦しむなど最悪の人道危機が続いている。右の2018年11月に掲載した戦況図と左の最近の図を比較しても、政府軍側が北東部の砂漠の人口過疎地帯で支配地域を拡大した位しか進展が見られない。最近はフーシ派と戦闘状態にある「アラビア半島のアルカイダAQPA:Al-Qaïda dans la péninsule arabique」との戦闘が相次いでいる。また、ISやAQPAは、サウジ支援の政府軍とも対立している事が、紛争をより複雑にしている。米国の空爆は、フーシ派、アルカイダ系AQPA両方へ行われていると公式発表されているが、当然ISも攻撃対象だと思われる。
国連などによると3月26日朝、北西部のサアダSaada近郊にあるキタフ病院Kitaf rural hospital がミサイルによる空爆を受け:左、子どもや医療従事者を含む7人が死亡、8人がけがをした。この病院は、反政府勢力の支配地域にあり、サウジアラビア主導の有志国軍など政権側が空爆を行ったとみられている。また、南部のタイズTaizでは、3月21日から4日間にわたる激戦があり、国境なき医師団(MSF)の支援する病院だけでも51人の負傷者を受け入れたが、前線の近くにある病院が戦闘によって施設が損傷し、閉鎖を余儀なくされている。病院空爆への抗議デモ映像 英文記事 参照記事国連でイエメンを担当するグランデ人道調整官は27日、「紛争当事者が病院を保護することは最低限の責任だ。人々が最も必要としている施設を破壊することはありえない」と非難する声明を発表した。イエメンでは、雨期の到来によってコレラの患者が増え始めており、病院の機能が停止すれば、コレラの感染拡大を食い止めることができなくなるおそれもあり、国連は、病院への攻撃を避けるともに戦闘の停止も重ねて呼びかけている。参照記事 参照記事 過去ブログ:2019年1月支援食料が闇で売られるイエメン 2018年11月フーシ派が一時停戦を表明 サウジの受け入れ決断は? イエメン 2015年1月イエメンで内粉? 少数シーア派が権利拡大要求 映像:フーシ派によると思われる、ドローンによる政府側式典への攻撃

