Screenshot(5)インドネシアの首都ジャカルタで建設が進められていた大量高速鉄道(ジャカルタ都市高速鉄道:MRT Jakarta)が完成し、2019年3月24日に開業式典が開かれ、3月26日に開業する運びとなった。設備から運行システムまでの全てを日本企業が受注した事業で、一部区間は国内初の地下鉄として走る。国際協力機構(JICA)によると、「オールジャパン」のインフラ輸出で地下鉄が開通するのは東南アジアで初めて。
dd5abd12-350f-11e9-b09f-892c410303c7_1320x770_12565220190324ax09S_p完成したのはジャカルタ中心部と南部を結ぶ15.7キロ。中心部の約6キロは幹線道路の地下を、残りは高架上を走る。この区間は車で1時間以上かかるが、MRTなら30分間で移動可能。「世界最悪」とされる渋滞の緩和が期待される。MRTは自動で走行し、13駅全てに設置されたホームドアの開閉を含め、指令所で一元管理する。日本で開発されたシステムで、乗務員は緊急対応のみ担当する。参照記事 参照記事 記事とデモ走行映像
実はMRTの建設計画は26年前からあったが、土地買収や建設費用の問題で、ずっと進んでいなかった。市が3兆ルピア(約235億円)の補助金を毎年投入しなければならなくなるという懸念も実現を阻んでいたという。これに対し、渋滞による年間6.5兆ルピアの損失に比べればなんでもないと考えたのが、当時ジャカルタ市長だったジョコ・ウィドド大統領で、2013年にその英断で建設がようやく実現した。
Jakarta_MRT2Jakarta_MRT今回開業するのは、幹線道路沿いに作られた南北線のフェーズ1区間のジャカルタ周辺都市圏南部のルバック・ブルスからダウンタウンのホテル・インドネシアまでの全長15.7キロを結ぶ路線だ。ルバック・ブルスからジャカルタのオフィス街までの通勤に現在90分かかるが、MRT利用で30分に短縮される。
1920px-Java_High-speed_Rail_Indonesia.svgフェーズ1の工費は16兆ルピア(約1300億円)で、国際協力機構(JICA)が円借款による資金協力を行った。車輌は日本車輌が製造しており、優先座席や車いす、ベビーカー用のスペースも確保されている。運行速度は地下部分で100キロ、高架部分では80キロとなる。ロイターによれば、ジャカルタMRTは、地震や洪水の被害を想定し、日本の基準を採用したそうだ。ジャカルタ都市高速鉄道公社のシルビア・ハリム氏によれば、トンネルや高架橋はマグニチュード8または同程度の災害に耐えることができる設計になっており、日本の技術が生かされている。市はさらにジャカルタと周辺都市を結ぶ5路線300キロのMRTを、2030年までに建設することを目指しているという。南北線のフェーズ2も、日本の協力でさらに北に延伸されることが決まっており、ジャカルタが東京やシンガポールのような移動に便利な都市に生まれ変わる日も近づいている。参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年3月追記:インドネシアが高速鉄道化で日本に優先権?>日本受注 参考:中国製高速鉄道、暗雲 インドネシアに建設、用地買収停滞・資金難

nappi11 at 02:09│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by POPPO   2019年03月25日 23:32
完工した工事代の支払いすら進まないなんてお国との商売は、もうやめたほうが良いのかも。あっ!ひょっとすると袖の下がらみなのかと、私は想像した。w

【ジャカルタ時事】日本が全面的に関わったインドネシア初の地下鉄は、事業の遅れが日常茶飯事の国で目標通り「3月開業」にこぎ着けた。

 まだ工事が終わっていない場所があるなど駆け込み感は強いが、中国が受注した高速鉄道は数年単位で完工が遅れる中、日本ブランドの面目躍如となった。その陰で、受注した日本企業からは「支払いが滞り、赤字になった」との悲鳴が漏れる。

 大量高速鉄道(MRT)は円借款の事業で、受注企業への工事費は国際協力機構(JICA)が支払う。ただ、支払いには事業主「MRTジャカルタ」の許可が必要で、複数の関係者によると、「不合理な払い渋り」が相次いだ。
jiji com 3月24日  日本企業に不満も=「支払い滞り赤字」-インドネシア地下鉄

支払い遅延による金利発生で利益が消えたらしい。あまりの酷さに次の仕事は遠慮する日本企業が出る模様。w
まぁ、インドネシアは強欲支那と商売してれば、どっちもどっちで楽しいのではなかろうかと思う春の真夜中でした。w

コメントする

名前
メール
URL
絵文字