飛行機は離陸してからわずか13分後に海へと墜落。墜落現場とみられる海を撮影した映像には、海面に漂う油膜が捉えられている。また国家災害対策庁のストポ・プルウォ・ヌグロホ(Sutopo Purwo Nugroho)報道官は、脱出用シューターの一部分や粉々になった携帯電話の部品などの写真を投稿している。国家捜索救助庁のユスフ・ラティフ(Yusuf Latif)報道官は、当局が今も機体を捜索していることを明らかにした。
バンカ(Bangka)島のパンカルピナン(Pangkal Pinang)に向かう予定(到着予定29日午前7時20分)だったボーイング(Boeing)737型機JT610便は、午前6時30分(日本時間同日午前8時30分)頃に管制との連絡を絶っていた。
報道官はAFPに対し、「旅客機は深さ30~40メートルほどの海に墜落した」と明かした。 一方、同国運輸省航空総局のシンドゥ・ラハユ(Sindu Rahayu)氏は、「この旅客機には、乗客の大人178人、子ども1人、乳児2人、さらに操縦士2人、客室乗務員6人が搭乗していた」と発表。同機はレーダーから消える前に、ジャカルタへの帰還の許可を求めていたとしている。
また墜落したインドネシアのライオン・エア機は、時速約350マイル(約563キロメートル)のスピードで落下したことが、同機から発せられたデータから分かった。ライオン・エアJT610便は高度4850フィート(約1478メートル)からわずか21秒という、異常な高速度で降下しジャカルタ付近の海に墜落したと、航空機追跡システムのフライトレーダー24がまとめたデータが示した。乗っていた189人の生存は絶望視されている。
緊急時に手動か自動で作動する、事故機の墜落地点を知らせる航空機用救命無線機(ELT)が機能していない為、現地30日夕方になっても正確な機体の位置がわからず捜索が難航している。付近で回収した遺体の搬送を担当するインドネシア赤十字(PMI)によると、30日には午後7時までに遺体の入った袋五つがタンジュンプリオク港に運び込まれた。遺体は異臭を放っており、病院への搬送に同行した職員のイルファンさん(38)は「二度と忘れられない臭い」だと語る。参照記事:ジャカルタ新聞 英文記事 参照記事 参照記事 参照記事
2018年10月31日:捜索チームは現地30日、墜落機の墜落地点を確認した。右上は、機内の乗客が送信した映像のようだ。ブラックボックス “black boxes”の回収までは、正確な原因は解析できないながら、事故機は離陸に際しエンジンチェックに長い時間を要し、離陸後も異常な速さで降下したことが乗客の送信記録や飛行データから判明している。墜落機はまた、墜落直前に引き返す了解を管制に求めていた。 参照記事
2018年11月1日:インドネシアのダイバーが、墜落機のブラックボックスのひとつを海底で発見し引き上げたと報道された。コックピットの音声記録 cockpit voice recordeか飛行データflight data recorderと思われが、AFPの取材に応じた当局者によると、回収できたのがフライトレコーダーか、ボイスレコーダーかはまだ不明という。参照記事
2018年11月4日:捜索に当たっているダイバーが、海底で墜落した旅客機の胴体とエンジンを確認し、コックピットのボイスレコーダーからと思われる信号を探知したと報告された。また、捜索に当たっていたインドネシア人のボランティアダイバーが、減圧が原因で死亡している。 参照記事