2018年4月27日:フィンランド政府はこのほど、国民に最低限の収入を保障する「ベーシック・インカム制度の試験運用:Basic income trial」を、終了期限の今年2018年末から延長しないと決めた。2017年1月に始められたフィンランドの取り組みには、国際的な関心が集まっていた。現在、失職中の2000人に毎月一律560ユーロ(約7万4300円)がベーシック・インカムとして支払われている。
試験運用の制度設計に当たった、政府の社会保障研究所(Kela)で研究員を務めるオリ・カンガスOlli Kangas教授は、「政府のやる気は消えうせつつある。(試験運用への)追加の資金拠出は拒否された」と語った。
ベーシック・インカムについては、失業中の人が安定した職を再び得る前に、一次的な仕事でしのぐのを助けるとの見方が一部にある。制度が全面的に導入されれば、セーフティーネット(安全網safety net)として機能するとの議論で、単発で受注する仕事で収入を得る形態「ギグ・エコノミー "gig" economy」の広がりに伴う、生活の不安定さの問題に対処できるというものだ。制度を支持する人々は、ベーシック・インカムによって転職時にも収入が確保できるため、労働市場の柔軟性を高めると主張している。
フィンランドは昨年初めに2年間の計画で試験運用を開始。欧州で初めての取り組みとなった。2000人の受給者は失職中の人たちから無作為に選ばれた。しかしフィンランド政府は、社会保障制度改革にベーシック・インカムとは別の方法を検討しており、試験運用は予定通り今年末で終了させる方針だ。Kelaの別の研究者、ミスカ・シマナイネンMiska Simanainen氏は、「社会保障制度の改革は政治課題になっているが、政治家たちはベーシック・インカムだけでなく、別の多くの社会保障モデルについても議論を行っている」と語った。
フィンランドがベーシック・インカムの試験運用を始めた際、失業率は9.2%と、北欧各国の中でも際立って高かった。加えて、フィンランドの社会福祉制度の複雑さが、ベーシック・インカムの試験運用を含む野心的な改革を求める声の背景となっていた。
カンガス教授によると、フィンランドの政治家たちが議論している改革のもう一つの選択肢が「ネガティブ・インカム・タックスnegative income tax」(負の所得税)だという。この制度では、所得が一定の水準を下回った場合は所得税が免除されるだけでなく給付が受けられるというもの。フィンランド財務省のトゥーリア・ハコラ=ウーシタロTuulia Hakola-Uusitalo氏は、費用対効果が高く、人々に働く意欲を持たせる一方で所得格差を悪化させない制度設計が課題になると語った。 過去ブログ:2017年1月世界が注目するフィンランドの「全国民向け最低所得保障」 参照記事 英文記事
コメント
彼は 成功例ですが、人間はいろいろですから、政府が期待する生きた使い方をするとは限らないと言う事でしょう。
「ネガティブ・インカム・タックス」は公平な生活保護制度ともいえるとおもいますが、財源が無限に必要になるような・・・


だろうな・・哺乳類は、卵子に向かってよ~いドンの精子塊の時から競争で
運と能力の競い合いw最初に到達した精子団は卵子の壁に穴を開けるので精
一杯・・穴が開いた頃に到達した精子団の中の1つが受精する。そういう
生き物。フィンランドは後退するだろうな・・。