aac304d0イラクのキルクークKirkukは2017年10月、イラク政府軍が侵攻してクルド自治政府KRGのペシュメルガPeshmerga軍が同地域から撤退した。その時、残された住民はペシュメルガcarPeshmerga軍に石を投げて不満を表した。それから約半年、今もキルクークではISの報復的攻撃が続いている。3月11日には、キルクークの一家が乗った車がISの待ち伏せ攻撃を受け、家族全員が車に乗ったまま銃撃と放火で死亡している:写真左。これまでの経緯だと、ISの報復攻撃は軍関係者や、地域に住む警察軍兵士や家族に集中している。
stepmap-karte-irak-amirli-14529843月25日には、キルindexクーク南東部Amirli(キルクーク市からバグダッドへの幹線道路に位置する)でイラク政府軍、警察軍兵士13人がISに処刑されたと報道されている。過去の記録からは、Amirliは戦略的要衝の様で、ISはこの地域を幾度も攻撃している。右下図は、過去のIS攻撃を示した物。
同地はバグダッドからキルクークへの重要な補給中継地と思われ、ISの活発な同地への攻撃は、物資略奪が目的の可能性もある。人口1万5千人の同地は過去にISにより一ヶ月以上包囲されて住民が虐殺され、また同じ頃、東部にあるTikritでは2014年6月、ISによる1700人のイラク志願兵が虐殺される事件が起きている。イラク軍、有志国軍の攻撃は現在、モースルMosulからバグダッドBaghdad間のユーフラテス川沿いに在るISのアジト破壊に向けられている。 参照記事 過去ブログ:2017年8月ISの「スペイサー基地の虐殺」で新たに27人に死刑判決 イラク
2018年3月26日、イラク国会に所属するクルド人国会議員が、キルクーク地域でISが組織を復活化させる動きがあり、キルークの安全が失われつつあるとの懸念を発表した。最近の報道では、シリア国境沿いのアル・カイムAl Qaim(Qaim)でもISがイラク軍を排除し地域を再奪還したとの報告もあった。イラク軍には最近シーア派民兵組織PMFが国軍に統合されるなど、内部が不安定になり、また戦闘の長期化とISの相次ぐ暗殺、待ち伏せ攻撃で士気が低下している可能性もある。参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2018年3月今もイラクで続くIS狩り 義勇軍を国軍に統合

nappi11 at 00:41│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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