
今回、7校の補修工事に取り組むのは、日本のNGO団体IVY。事業予算はおよそ4000万円で、日本政府が無償資金協力する。IVYは2018年3月8日、補修計画に関する会合をアルビルで開き、学校の校長や教員のほか、イラク教育省担当者や、森安克美アルビル領事事務所所長も参加した。
クルド自治区は、イラクでも治安が安定した場所として知られてきた。宗派抗争に続き、2014年にイスラム国(IS)が台頭してイラク各地に戦火が拡大するなか、クルド自治区に大量の国内避難民が押し寄せた。自治区政府は急増した避難民の児童・生徒の対応に追われ、学校設備や校舎補修は後回しにされてきた。20~30年前に建築された学校校舎は老朽化が激しく、破損も多い。生徒たちに危険な箇所も少なくない。補修が必要な学校はアルビル県内だけでも350校あるといわれる。今回の計画では、劣化の著しい7校の工事が進められることになった。参照記事 参照記事