b-564a43332e7ffcom2017年10月23日:イラク・クルドKRGが油田地帯にこだわっているのは説明済みだが、シリアのクルドも油田地帯確保に戦力を投入し、10月22日、ユーフラテス川 Euphrates River東側にいたISを排除し、周辺で最大規模のアル・オマール油田al-Omar oilfield、さらに隣接するジャフラ油田jafra oilfieldをISから奪取した。シリア軍のユーフラテス沿いの南下に合わせ、クルドSDFのユーフラテス川東岸での南下、IS掃討の側面が見えてきた。上の右は、油田地帯の分布図。過去ブログ:2017年10月欲を出したクルドKRG
3E00E93C-B6C3-4EB2-9255-4A074B3F1784_w1023_r1_s22549843_287064465114577_7730752202238244540_nシリア軍の南下、東進の目的にも油田の確保があり、数日前の記事で、Mayadinまで南下したシリア軍は、ロシア軍の支援の中ユーフラテス川を渡って東岸のISを攻撃したと報告されていた。結果的に、東岸の油田地帯からのIS排除を狙ったが失敗している。記録映像
2233c5b59c6b1960左下は、2017年10月21日の戦況図として掲載した図。クルド軍の作戦失敗後の隙を狙って同地域へSDFが攻撃を行い、ISの大きな反撃の無いまま迅速にIS排除に成功したという流れのようだ。今後この地域は、イラクのキルクークと同じように、両陣営にとってデリケートな地域になるようだ。写真上は油田地帯とクルド兵士。女性部隊の黄色い旗も見える。中段の図の右は、2014年5月のブログに掲載した図で、こげ茶色がクルドの実行支配地域で、当時のイスラム系反政府組dc7e0fd9-s織はアルカイダ系「ジェプハト・アル・ヌスラ Jabhat al-Nusra(アル・ヌスラ戦線Al-Nusra Front)」で、まだISと分裂する前だった。同時期イラクでは、ISの前身、アルカイダ系イスラム・スンニ派過激組織ISIL:「イラク&レバント(地中海東部の諸国)のイスラム国: Islamic State in Iraq and the Levantが、イラク軍と各地で戦闘を継続中だった:右下。 参照記事 参照記事 過去ブログ:2014年5月ホムスでイスラム組織による最大規模の爆破テロ シリア 5月追記:宗派対立で悪化するイラク国内 4月30日議会選挙
syriadaesh1019126-13898357852017年10月23日:シリア軍が、2016年からISに占拠されていたAl-Qaryatainの奪還に21日成功したが、200人ほど居たISは街から敗走する前に、少なくても市民116人を銃やナイフで、シリア軍に協力したとして報復殺人reprisal killingsの犠牲にしていた事が判明した。ほとんどの殺人は、シリア軍が奪還する2日前ほどから行われたと住民が証言している。参照記事

nappi11 at 10:02│Comments(2) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2017年10月26日 14:28
プーチンが、IS放逐後の国の将来を議論する大会をラタキアで開こう、と言っていると。反体制派も含めて、既に招待状があっちこっちに出されていると。SDFは、よっしゃ、やろう、と言っていると。渋々としても、アサド政権も出るでしょう。
直ぐにまとまるはずはありませんが、もし開催されれば、トルコが一番困りそう。イドリブ周辺で好き勝手出来ない。
一方、ロシア大統領府の報道官は、トルコがシャーム解放委員会の援護を受けてイドリブ周辺に進駐したことについては、詳細を承知していない、と言ったと。細かなことは放っておけ、いずれ好き放題は出来なくなる、ということでしょう。
トルコが動くなら今ですね・・・もう遅いかも。
2. Posted by 甲東   2017年10月31日 15:56
シリアの諜報機関トップが、PYD幹部らと会談し、アラブ人が多く住む地域から撤退することを条件に自治を認めると提案したが、PYDは拒否したという話がある。そうですよね、シリアのクルドは今は取り過ぎ。政権側は、さほど無茶は言っていない。
紆余曲折を経ながらも、交渉がまとまれば良いが。ぬかるみからの脱出。北部のアラブ人も、クルドと上手くやっていける連中の方が多そうに思えるが。

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