12507d6d-sミャンマーMyanmar西部のラカイン州 Rakhine Stateで週末にかけて武装集団による襲撃が相次ぎ、国営メディアによると武装集団の80~104人と治安部隊の12人、市民6人が死亡した。一連の襲撃については、武装集団「アラカン・ロヒンギャ救世軍:Arakan Rohingya Salvation Army (ARSA) 旧組織名:Harakah al-Yaqin, Faith Movement,司令官 Abu Ammar Junoni」が犯行声明を出している。ミャンマー政府は、「アラカン・ロヒンギャ救世軍」はパキスタンやサウジアラビアの支援を受けていると主張している。(ミャンマー政府は「ロヒンギャ」という単語を使わず、「ベンガル系ムスリム」や「ベンガル人」と呼ぶ。「ベンガル人」という呼び名には、ロヒンギャにとって侮辱的な意味がある。ミャンマー国民の大半は、ロヒンギャを支持しないし、同情もしていないといわれ、ラカイン州の仏教徒は、暴力的イスラム・ロヒンギャの被害者だと主張する。)参照記事 記録映像:残酷なシーンを含みます

Arakan-Rohingya-Salvation-Army_0同州では2017年8月25日に警察署や軍の基地が襲撃される事件が多発しARSAが犯行声明を出している。国営紙は州当局の話として、再びテロリストによる襲撃が相次いだことを受け、治安部隊が警戒態勢を強化したと伝えている。

同州に住む少数派のイスラム教徒ロヒンギャRohingyaは、仏教徒を中心とする同国で差別的な扱いをされ、特に仏教過激派集団の標的にされ、仏教徒過激派がロヒンギャ住民を襲撃、殺害する事件が多発していた。またミャンマーでは、イスラム系少数民族ロヒンギャを支援するIS支持者が東南アジア各国から入国し、過激な行動に出る事が懸念されている。参照記事

今回の襲撃事件では、武装集団が火器や爆弾を使用。病院前で子どもが撃たれるなど、市民少なくともRakhine6人が犠牲になった。集落が襲撃されて住宅88棟が破壊された事件では、警察や住民がテロリスト500人あまりを撃退したと国営紙は伝えているが、武装組織の襲撃には、ロヒンギャの住民も参加していたといわれ、単純にイスラム過激組織の犯行とは言えないようだ。

州当局によると、25日の襲撃では警察の拠点や軍の基地など少なくとも21カ所が狙われた。基地では武装集団の推定150人が襲撃を試みたが、兵士が反撃し撃退したとしている。相次ぐ襲撃を受けて破壊された村からは、住民数千人が避難した。

qa7jvCXQ2cバングラデシュ外務省は26日、ラカイン州の住民数千人が国境付近に集まり、バングラデシュに入国しようとしていると伝えた。同省によると、2016年10月に同様の事態が起きた際は、市民約8万5000人がバングラデシュに流入した。今回もそうした事態の再発が憂慮されると述べ、ミャンマーに対して市民を守るよう促している。参照記事 英文記事  英文記事 過去ブログ:2017年2月ロヒンギャ虐殺、虐待が止まないミャンマー 2013年3月前途多難なミャンマー(ビルマ)>宗教対立過激化 追記 2012年10月ロヒンギャ問題 ミャンマー 10月加速するミャンマーの中国離れと日本の接近

net2017年8月30日:国際移住機関(IOM)は30日、少なくとも過去5年で最悪の状況となっているミャンマー北西部の暴力から逃れるため、ここ1週間に国境を越えてバングラデシュに入ったロヒンギャ族が1万8000人前後に上っていると明らかにした。ミャンマーのラカイン州北部では25日に発生した治安部隊に対する組織的な攻撃とそれに伴う衝突で、住民の一斉脱出が始まった。一方、政府はラカイン州の仏教徒数千人を避難させている。IOMは、国境の無人地帯(ノーマンズランド)で孤立している人の数を推定するのは困難としているが「ものすごい数に上る」と付け加えた。参照記事 写真はバングラデシュへの入国を試みるロヒンギャ族の子供たち。バングラデシュで29日撮影(2017年 ロイター/MOHAMMAD PONIR HOSSAIN)国連によると、ラカイン州では2016年10月以降、ミャンマー軍による弾圧を受けて3万4000人のロヒンギャが隣国バングラデシュに脱出した。

myanmar-maungdaw-buthidaung-rathedaung-rakhine-state-oct-20162017年9月1日国軍によると、ロヒンギャの武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」と治安部隊は25日から30日までに90回にわたり交戦。ARSA側は25日の戦闘で78人が死亡するなど、370人の死者を出した。一方、政府側は警官11人と国軍兵士2人、政府職員2人の計15人が死亡。このほか、民間人14人が犠牲になったという。政府側の攻撃には、軍兵士に混じって、過激派仏教徒も参加していると言われる。 参照記事

muslim-leaders-condemnミャンマー政府の情報委員会は、「アラカン・ロヒンギャ解放軍は、各地を攻撃し、数百棟の家に火をつけ、人々を殺害している」と主張しているが、別記事を見れば、政府軍は無差別にindiscriminately、武器を持たない住民や女性や子供にも発砲し、村を焼き払っているとの報道があり、過去にも政府軍の残虐さは幾度も指摘されている。そうでなければ、こんな死亡者数にはならないだろう。軍は、80万人が住むラカイン州 Rakhine Stateの Maungdaw, Buthidaung and Rathedaungに夜間外出禁止令curfewを出し地域を包囲している。すでに、軍による集団虐殺との記事タイトルや、村民200~300人が犠牲なったとの記事もあり、1000人以上の住民が犠牲になったとの憶測記事もある。女性へのレイプや誘拐、略奪も起きているようだ。参照記事

rohingya-1wbmedical-camp-rohingyawb_0避難民が5万人と言われる中、武装集団「アラカン・ロヒンギャ救世軍」は30日に投稿したビデオ声明で、ミャンマー当局が子どもを殺害して川に投げ込んだり、女性の体を切断したり、民家に放火するといった残虐行為を行っていると非難。国際社会に行動を促すとともに、バングラデシュに対しては難民を支援するよう求め、(国境の)無人地帯に取り残された人たちは、助けがなければあと数日で命を落としてしまうと訴えた。

国境にある川を渡ってきた難民を、バングラデシュ側は違法だとして難民の越境を拒否すると同時に、ミャンマー軍のヘリが領空侵犯を繰り返していることに強く抗議している。

上の写真手前がバングラデシュ側と警備兵。奥のミャンマー側に、難民が造った仮設キャンプがあり、難民が川image02rohingya-1sub-master768(運河: Tombru canal)から水を汲んだり、バングラデシュ側の人道支援による食料や薬品をもらってはキャンプへ戻っている。別な川Naf Riverを渡ろうとした船が転覆し、子供ら19人を含む46人が死亡する事故も起きている。写真下は、バングラデシュ側に引き上げられた遺体 参照記事 参照記事 記録映像 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事

2017年9月2日:国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は2日、避難のため隣国バングラデシュに越境したロヒンギャが推定で約5万8600人に達したと明らかにした。UNHCR当局者は「さらに増える見通しだ」と述べた。参照記事

_MYANMAR-ROHINGYA-BANGLADESHラカイン州でのイスラム教徒のロヒンギャと仏教徒との民族・宗教紛争は100年以上続いているが、緊張が特に高まったのは、2011年にミャンマーが軍事政権から民主化に舵を切った後の数年だ。2012年に大規模な衝突が起き、7万5000人のロヒンギャがバングラデシュやミャンマー政府による難民キャンプへ避難する憂き目を見た。2016年10月にはロヒンギャの一部武装勢力がミャンマーの国境警備隊施設を襲撃、9人の警備隊が死亡した。参照記事 これを受けて、ミャンマー軍がラカイン州を武装勢力から「清掃」する大規模作戦を開始し、現在にいたるまで続いている。2016年3月、アウンサンスーチー(国家顧問兼外相)が率いる与党、国民民主連盟(NLD)による文民政権が誕生し、およそ54年ぶりに軍事政権から解放されたミャccccfa8b-sンマーだが、実質上の政権トップ、アウンサンスーチー氏(Myanmar's de facto leader Aung San Suu Kyi国家顧問)は改革に消極的とも評価され、過去には、安易にロヒンギャを擁護できないとの発言もしている。現実は、半世紀以上も軍事政権下にあり、軍閥が歴然と存在する国の経済や仏教徒が多数を占める社会を改革するのは容易ではないのも実状のようだ。また政権内に、72歳の同氏の後継者が育っていないのも大きな問題とされている。筆者は、アウンサンスーチー氏の異常な消極さは軍や過激派仏教団体との密約によるもので、これを犯せば命の保障は無いのではと見ている。また、ラカイン州地元議会は、ラカイン民族党(ANP)が圧倒的多数で支配し、スーチー氏率いる国民民主連盟NLDが支配していない、数少ない地方議会の1つであり、スーチー氏の影響力は影が薄い。

ミャンマー軍は、内務省、国防省、国境省という3つの重要省庁を掌握している。よって、警察も軍部の統制下にある。民主政府を停止できるなど強力な権限を持つ国家防衛安全保障会議(NDSC)についても、メンバー11人のうち、6人は軍が指名する。上位の文民役職にも多くの軍出身者が就いている。さらに、軍は今でも経済界に大きく関わっている。国防支出は医療予算と教育予算の合計より大きい、国家予算の14%を占める。軍部とスーチー氏は20年以上にわたり、激しく対立を続けた。同氏は15年間、自宅軟禁されていたほどだ。これだけ見ても、ミャンマーの実権は軍に在り、特殊な国家形態と言える。参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月アジア発のイスラム難民問題で外相会議 ミャンマー

2017年9月10日:ミャンマーからイスラム系少数民族ロヒンギャが隣国バングラデシュに一斉に避難し、その数が30万人近くに上っている問題で、バングラデシュ外相アブル・ハサン・マハムード・アリ(Abul Hassan Mahmood Ali)氏は10日、ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州でジェノサイドimagesgenocide 大量虐殺)が行われているという見方を示した。アリ氏の説明では、過去2週間にバングラデシュに逃れたロヒンギャは約30万人に上っており、これまでに同国に避難したロヒンギャ難民は計70万人を超えたという。同氏は「今や国全体の問題だ」と述べ、3000人もが殺害された可能性に言及したとされる。参照記事

201304ASIA_Burma_Arakan_01stream_img2017年9月11日:国連人権委員会UN human rightsはジュネーブで、ミャンマー軍による「残虐な治安作戦」を告発した。8月に、明らかに治安活動とは不相応な攻撃がロヒンギャに行なわれ、不法な殺人と放火により the burning of villages and extrajudicial killings.27万人以上のロヒンギャ村民がバングラデシュに避難を余儀なくされ、多くが国境で立ち往生していると指摘している。委員会は、「民族浄化 Ethnic cleansing」といえる状況の説明責任をミャンマー政府に求めている。 参照記事

img_20170904_165531reuters20170906150507-thumb-720xautoイスラム教徒少数民族ロヒンギャの武装集団の中核とみられる武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍」(ARSA)は10日、ロヒンギャ難民への人道支援を優先する為、西部ラカイン州マウンドーなどでの戦闘を同日から1カ月間停止するとツイッターに声明を出したが、アウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相の報道官は10日、「テロリストとは交渉しない」とツイートし、拒否する方針を表明したと報道された。軍は、ロヒンギャのバングラデシュから再入国を阻止する為、国境沿いに地雷を埋めたとバングラデシュが非難している。すでに被害者が出ているとの証言がある。  参照記事 参照記事

ファールス通信によると、フィリピンのドゥテルテ大統領は11日月曜、「スーチー氏は確かにノーベル平和賞を受賞しているが、ロヒンギャ族への対応の面で、祖国を持たないイスラム教徒に残忍な行動をとっている」と語ったとされる。複数の統計によれば、先月25日から9月11日までに、6000人以上のロヒンギャ族のイスラム教徒が殺害されたほか、少なくとも8000人が負傷しており、30万人がバングラデシュに避難しているとされている。参照記事

国連は、ミャンマーのイスラム教徒の支援に700万ドル(7億6000万円)を割り当て、国連傘下の人道支援機関は、ロヒンギャ族のイスラム教徒が流入しているミャンマーとバングラデシュの国境地域に救援部隊を配備した。参照記事

645x344-15089495845502017年9月19日:トルコ、イランなどがロヒンギャへの人道支援を表明する中、サウジアラビアの国王サルマーン・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール=サウードKing Salman bin Abdulaziz al-Saudは、16.7億円 $15 millionの支援をする用意があると表明した。参照記事 参照記事

2017年10月25日:国連安保理事会は、英仏のロヒンギャ問題への草案を元に、ミャンマー政府が早急にバングラデシュに一時非難しているロヒンギャを受け入れるように強く要請した。要請には履行しない場合の制裁はないが、具体的な指示となっている。参照記事




nappi11 at 00:43│Comments(8) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

1. Posted by 甲東   2017年09月03日 07:12
トルコの外相がバングラに対し、費用は全てトルコが持つので、逃げてきたロヒンギャを全て受け入れてくれと頼んだとか。少しトルコを見直そう。
ケマルが欧米を向いた成果なんでしょう。きっと。ASEAN加盟があるかもしれませんね。
2. Posted by 甲東   2017年09月04日 10:17
バングラは、受け入れたロヒンギャにも当たりがきついそうです。国としての許容値がほぼ無いか。インドの方が未だましとか。既に1万人以上がインドに逃げているとか。
インドとトルコで何とかならないか。マレーシアやネシアより、インドの方が民族的に多少なりとも近そうな・・・日本も何か出来るだろうに・・・
3. Posted by 甲東   2017年09月06日 20:29
エルドアンがロヒンギャ問題に懸念を示したのに対し、スーチー氏は“我が国の全ての人々の権利を保護するようにしている”と反論したと・・・どういうことだろう。
昔、マハティールが、スーチー氏を欧米の傀儡、要注意人物、と言ったそうだが、追い落とし勢力が動いているのだろうか。
しかし、スーチー氏が公に何も言わないのは腑に落ちない・・・
4. Posted by 甲東   2017年09月11日 08:12
パキスタンのカラチにロヒンギャのキャンプがあり、20、30万人はいるそうです。この人達をパキスタンのイスラム協会JIが支援していると。勿論、普通言うところの支援ですが・・・でもなー、パキスタンのワッハーブ派のような組織です。場合によっては、何でもありの組織・・・掲載写真にあるように、ロヒンギャの武装組織が、立派な鉄砲を持っていても納得できるなー・・・土地付きででも出て行ってもらった方が無難だなー
5. Posted by 甲東   2017年09月12日 07:47
バラバラと恐縮です。何と、サウジに30~40万人のロヒンギャがいると。バングラに多いのは当然として、サウジ、パキスタンが負けないくらい受け入れている。サウジにはアラブ難民すら余り寄りつかないのに・・・何らかの意図が働いているのは間違いないが・・・
6. Posted by 甲東   2017年09月12日 17:02
ミャンマーには、ロヒンギャも含めて200万人ちょいのイスラム教徒がいそうです。ロヒンギャが100万程度とすると、その他のムスリムも100万程度。ビルマ族系、インド系、中国系。モスクも2200ほどある。このムスリム達は特段の被害を受けてなさそう。

ロヒンギャと言っても、500年前から住んでいる連中もいれば、50年前に来た連中もいると。共通言語も、あるとは断言できない状況と。

ロヒンギャに昔から過激派組織があるのは確か。バングラの過激派と繋がった連中もいることはいる。

また、ラカイン州のラカイン族(240万人程度)は、ビルマ族等に支配された側であり、良い目には遭っていない。そこに多くのよそ者が入ってきたという歴史の流れではある。

ドゥテルテは過激派を潰そうとしている。ミャンマーはロヒンギャ全てを潰そうとしているように見える・・・ひょっとして、本質に大差無しか・・・記者会見のノウハウの有無か・・・資料を集め、原稿を作っている間に、軍はそれ行けどんどんか・・・
7. Posted by 甲東   2017年09月13日 20:54
ついでに、もう一つ。サウジは70年前からロヒンギャを保護しているそうです。サウジ自身がやっと自立できたような頃から。教育も含めて、結構手厚い保護のようです。あるミャンマー研究者が言うには、20年くらい前からロヒンギャは勿論、他のイスラム教徒にもワッハーブ派、デオバンド派の影響が出てきているそうです。
政府は分かっているのだろうか。過激仏教徒を手先に使うのはマイナス・・・

本年6月に、2014年に出来たインド亜大陸のアルカイダなるものが、ムスリムを抑圧するビルマ政府、ビルマ軍をやっつけろと言ってると。
8. Posted by 甲東   2017年09月22日 07:54
9月19日、スーチー氏がテレビ演説をした。ロヒンギャの権利の拡大に取り組むと。また、治安部隊がロヒンギャを迫害しているとされることについては、「今月5日には、すでに掃討作戦をやめている。なぜ大勢のイスラム教徒が避難しているのか理由が知りたい」ととぼけたと。軍、過激な一般住民を抑えられるか・・・軍人にもパッパラパーが一杯いるとか。ゲリラに毛が生えた連中か。
一方、インドのモディ首相は、スーチー氏との会談後の共同記者会見で「過激派の暴力に対する懸念を共有する」と表明したと。きな臭さを感じるのだろう。暗黙の了解・・・中国、インドの了解を得られたなら、ミャンマー政府は一応OKですね。インド、中国がミャンマー軍を牽制してくれると良いが・・・イスラム過激派が一層騒ぎ出せば、ミャンマー軍にとっては好都合。

約70年前からのサウジの動きについてはよく分からない。ここら辺にサウジとパキスタンの腐れ縁の始まりがありそうだが・・・

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