2017年6月17日に静岡県伊豆半島南側の海上で発生した米海軍イージス駆逐艦とコンテナ貨物船の衝突事件当時、艦艇の沈没を防ぐために浸水した隔室を密閉したという報道があった。 ワシントンポスト(WP)は7人の死亡者が発生することになった経緯について「沈没の危機に直面した艦艇を救うために同僚の乗組員が苦悩の決断をした」とし「浸水した隔室を密閉して死亡者が出た」と22日(現地時間)報じた。 米海軍太平洋司令部第7艦隊所属のアレイバーク級駆逐艦「フィッツジェラルド USS Fitzgerald」(8300トン級)はフィリピン船籍の「ACXクリスタル号 ACX Crystal」(2万9000トン級)の船首と衝突し、イージスレーダー体系の下の右舷が大きく破損した。 WPによると、事故当時、艦艇(筆者:艦底?)には直径約4メートルの穴が開き、ここから海水が急速に流れ込む状況だった。このため非常措置として浸水した区域を閉鎖した。水が流入する空間に同僚の乗組員が閉じ込められることも考えられる状況だったが、やむを得なかった。専門家らによると、軍艦の内部構造は浸水などの事故に備えて個別隔室形態で設計されている。参照記事7 sailors died aboard the USS Fitzgerald. Here are their stories. - 参照記事写真記事 事故調査は日米で現在も調査中で、2017年2月に2100万ドル(約23億円)を費やして強化・メンテナンス活動を経たフィッツジェラルド号には当時330人の乗組員が乗船していた。写真でははっきり確認できないが、水面下艦底部分に出来た損傷部から艦内に海水が流入し、艦長は沈没回避で浸水した部分密閉し、結果的に沈没は回避したが、7人が取り残されたと書かれている。右下は、亡くなった乗員と、2隻が衝突した状況のイラスト。事故前、コンテナ船が、Uターンする不可解な航路を取ったとも言われている。