インデックスマレーシア警察は2017年2月24日、13日に殺害された北朝鮮の金正男(キム・ジョンナム)氏の遺体から猛毒で化学兵器に分類されるVX神経ガス(VX nerve agent)が検出されたと暫定結果を発表した。政府の化学兵器分析関連当局が遺体の目の粘膜と顔に付着した成分を分析して検出し、物質名を「Ethyl S-2-diisopropylaminoethyl  methylphosphonothiolate:O-エチル-S-2-ジイソプロピルアミノエチル メチルホスホノチオラート」と発表した。VXは神経に作用する猛毒で、化学兵器禁止条約で使用が禁止されている。VXは現在知られている毒ガスのうちで最も有毒な神経剤で、数分で命を奪うこともある。呼吸器や直接の摂取、目、皮膚などを通して体内に吸収され、サリンガスよりも100倍以上強い毒性を発揮する。
32ace288犯行容疑者の女性二人、または片方の女性は、この毒物を素手で使用し、犯行後指示通りに空港内トイレで洗い流したとされ、危険物質と知っていたとされている。また実行犯の女は正男氏を襲う際に「軟こうか乳液のようなものを渡された」と話し、女性の一人インドネシア人のシティ・アイシャ(25):写真左 は毒に触れたのか、空港から乗ったタクシーの中で嘔吐したと語ったと確認されている。
my_videos_2これより先に現地警察は22日夜、クアラルンプール市内のコンドミニアムで30代のマレーシア人の男を逮捕し、近くの別のコンドミニアムから化学物質と多数の手袋、靴を押収した。この男がすでに逮捕された北朝鮮国籍の李勇哲 (リ・ジョンチョル Ri Jong Chol)容疑者:右 と2013110520131105143949-1 new関係がある可能性を調べているが、この男が正男氏の殺害にどのような形で関与したかは具体的に伝えられていない。マレーシア警察はすでに逮捕された容疑者の取り調べ過程でこの男の身元を把握し、逮捕したとされる。特殊毒物の確定で、国家組織による暗殺が明確になったが、1997年には正男氏のいとこで韓国に亡命していた李韓永(イハニョン、李一男)氏がソウル市郊外で射殺され、北朝鮮の偵察総局19課が関与したと言われている。参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年2月マレーシア犯行映像と逮捕の男は科学・薬学分野専攻だった?
6a18ce34-s2017年2月25日:マレーシア警察は、北朝鮮に戻ったとされる4人:右 が居たとされるクアラルンプール市内Jalan Klang Lamaにある高層マンションの住宅で数種類の化学物質や注射器、手袋、靴等を2月23日押収している。今回使われた毒物は、即効性の強い神経ガスVXが、最も可能性が高いとみられてきたが、マレーシア警察が22日、実行犯の女2人が、素手で液体の毒物を正男氏の顔に塗ったとの見方を示した事から疑問も生じている。ある記事では、容疑者女性二人が異なった毒性の低い物質を金正男氏の顔に塗りつけ、それが顔の皮膚上でVXに化学合成したとの手品のような謎解きを書いているが、北朝鮮の生物化学兵器(BC兵器)は世界有数のレベルにあり、“新種の毒”を事件に使い、死因や証拠が特定できない可能性もいわれている。家宅捜索で複数の化学物質が見つかった後の25日のマレーシア警察の会見では、現在も物質の特定に全力を挙げ検査結果を待っていると語っている。参照記事

nappi11 at 11:33│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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