

ロイター通信などによると、カナダ東部ケベックシティー
Quebec Cityのモスク(イスラム教礼拝所 Quebec Islamic Cultural Center=Grand mosque of Quebec)で現地2017年1月29日夜8時過ぎ(日本時間30日朝)銃撃があり、モスク関係者は5人が死亡したと語った。数人の

負傷者も出ている(6人死亡、8人負傷の記事もある。
参照記事)当時、約60~100人が礼拝中で、数人の男が銃を発砲したという。スワットチームSwat teamが出動し、地元警察は容疑者2人を逮捕したと発表。目撃者の話では、武装した警官隊がモスクに入ったが、逮捕者以外の容疑者がまだモスク内にいるのかなどについて、警察は明らかにしていない。また、容疑者一人が逃亡した疑いも解除していない。
記事と映像 参照記事 参照記事 カナダ政府は、トランプ政権のイスラム入国禁止に対し、カナダは歓迎すると表明したばかりだった。


過去2016年6月のラマダン期間中には、同施設のドアに、切断された豚の頭部が置かれていた事があった。添えられたカードには “bonne appetit.”(召し上がれ)と書かれてあった。その3週間後には、「虐殺か豚の頭か?」と書かれたイスラムを脅迫する内容の手紙も配られ、これまで重大事件はなかったケベックでも、
イスラム嫌悪(イスラモフォビアIslamophobia) の風潮が高まっているといわれていた。2015年、隣のオンタリオ州 province of Ontarioで、モスクが放火される事件が起きている。 カナダは2015年11月から現在までで、シリア難民39,670人を受け入れている。
参照記事その後の報道では、容疑者は2名で、当時施設にいた39人の内、39歳から70歳の6人が死亡、8人が負傷した。カナダ首相は「イスラム系によるテロ攻撃"terrorist attack on Muslims"」と断定した。容疑者の名前などは公表されていない。容疑者の一人は礼拝所近く、もう一人は40キロ離れたオルレアン島 Ile d’Orleansで拘束された。
参照記事2017年1月31日:カナダ警察は、6人殺害の犯行は単独犯の犯行で、現場から逃走したとして拘束された容疑者2名のうち一人は、モロッコ系の目撃者(メディア発表の氏名は Mohammed Belkhadir、移民で大学生 国籍は不明 逮捕理由も不明)だったと発表した。実行容疑者と面識があったかなども不明。

実行容疑者はカナダ人大学生 アレキサンドル・ビソネットAlexandre Bissonnette,27歳(a French-Canadian university student:写真右下はFace bookからのもの)とされる。警察からテロ目的は公表されていない。2月6日月曜から、法廷審理が開始の予定
参照記事 参照記事元同級生の発言では、ビソネット容疑者は、右翼Right-Wing, 親イスラエル、親トランプPro-Israel, Pro-Trump 、反移民支持 Anti-Immigration Beliefsだったと語られている。2016年3月、フランスの極右政党、国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン氏のケベック訪問がきっかけで政治に関心を示すようになり、ルペン党首らのページをフォローし、同氏をはじめとする仏極右政治家らに感化されたコメントを書き込んでいたとされる。最近、現場となった礼拝所から15分の場所にアパートを双子の兄弟とともに借り、市内のラバル大学に通っていた。人物評価は「オタクっぽい“unpopular nerd,”」で、内気で恥ずかしがり屋と言われ、これまで暴力的な行動は確認されていないが、彼の双子の兄弟と共に周りとなじまない性格だったといわれている。


一方で、ソーシャルメディアには、右翼的な主張を頻繁に書き込んでいた。高校時代の友人は、当時の彼に政治や思想に関する印象はなかったとしているが、大学では、2012年から人類学や政治学anthropology and political scienceを学んでいる。犯罪歴は、スピード違反や不法駐車くらいしか確認されていないが、狩猟をするため銃は所持し登録していた。
容疑者は、犯行後の8時45分ころ、自ら警察に電話し、犯した犯行を告げると共に、自分は有罪で逮捕してほしいと告げたとされる。現場に急行した警官は、銃は持っているが無抵抗な彼を拘束している。現在も取調べが続いている。
参照記事