amer32016年12月22日、IS系メディアは、ラッカRaqqah西部でクルド側と戦闘を交えた際、2名の西側兵士を捕獲し、処刑したと報じている。この地域で展開している西側部隊は、クルドへの訓練名目の米軍やドイツ軍など有志国軍の小部隊だが、国籍は明らかにされていない。11月24日には、ラッカRaqqahから北へ56キロのアイン・イッサAyn Issaで、米国兵Scott Cooper Dayton, 42歳が、公式に初めての米国兵士の戦死として確認されている。敷設された爆弾によるものだった。参照記事
64ebd139image4シリアでの戦闘が、2014年1月からISの首都といわれるラッカRaqqah(Al Raqqa)への総攻撃に向かっている中、改めて位置関係や道路図などを記載する。
すでに、米軍、有志国軍が支援するクルド軍YPGがアイン・イッサAyn Issaまで南下して制圧しているとされ、攻撃はラッカに向け
さらに南下している状況。恐らく、ユーフラテス川Euphrates以北からISを排除する作戦なのだろうが、クルド人の言う「西クルディスタンWestern Kurdistan」にはラッカ地域は含まれて居ない。
ISが2014年8月にラッカを完全占拠(この時、近くのタブカ空軍基地Tabqa airbaseで、大量処刑が発生している 過去ブログ:2014年8月ISがシリア兵250人を処刑か?国際連合軍で対決?)し、“Wilayat Raqqa,” (ラッカ州“State of Raqqa,”)を宣言して一帯を拠点化した理由には、当時北部のTal Abyadを抜けて盗掘原油を運搬したり、ここがトルコ側からの物資を調達するのが自由だったいきさつがある。いまdd0aa997でもトルコ側は否定しているが、当時トルコがクルドと敵対するISに支援物資を流していたとの話があり、原油の支払いとして行なわれて可能性は十分ある。この北上ルートが可能な背景には、右の民族、人種分布が参考になる。当時Tal Abyadは、ピンク色のクルド人地域から外れていて、形だけのトルコ側国境検問は、トルコ情報部の指示で原油の輸送路としてISの物資、兵員の通過を黙認し、エルドアン大統領の息子Bilal 62be4312Erdogan(Bilal Erdoğan):左 が関係しているとも言われていた。この事を2015年末に指摘し非難したのはプーチンだった。
現在はAl-BabでISを攻撃するトルコだが、最近ISに捕まったトルコ兵が火あぶりにされるなどは、上記のような、トルコの裏切りの流れに向けた復讐なのだろう。現在は、上の左図の様に、国境沿いはクルド軍側が制圧し、ラッカへの補給路は完全に断たれたといわれる。上記の処刑記事は、ISが徹底抗戦を明示するためのプロパガンダだが、このことは、この地域がアレッポ東部以上の過酷な戦闘になることを予見させる。クルドを支援する米国、ypg有志国軍がこの地域への空爆を続行中だ。
クルドYPGは現在、右のように、ラッカ北西部から進撃し、60以上の村をISから開放したとしている。2016年5月にはシリア民主軍SDFとYPGがラッカ包囲作戦を敢行したが失敗している。
シリアのクルド民族を代表する西クルディスタン移行期民政局(Western Kurdistan=ロジャヴァRojava:左図の黄色)の三地区(ジャズィーラ、コバネ、アフリーン)調整局は12月23日4d752bba声明を出し、12月20日のモスクワでのロシア・イラン・トルコ外相会談で協議された「モスクワ宣言この会談でトルコは、ロシアとイランの支援を受けたアサド政権軍によるアレッポ制圧を渋々ながら受け入れた。)」への支持を表明しつつ、紛争解決後のシリア北部(Rojava)で、西クルディスタンとして他民族を含む連邦制を維持したい意向を表明している。 参照記事 参照記事 最新のクルドYPGの攻撃地域を示す映像  過去ブログ:2016年12月アレッポで停戦再開、全面撤退開始とトルコ、ISの対立 2015年12月トルコ情報部がISの行動に協力 ラマディ攻撃開始? 11月ロシア、トルコの対立で新たなシリア紛争か?  2014年8月ISがシリア兵250人を処刑か?国際連合軍で対決? 参照記事
palmyra2016年12月25日:シリア南部、ホムスHoms~パルミラPalmyra間にあるT4空軍基地T4(Tiyas)military airport周辺では、14日ころからのISと政府軍の戦闘が24日も続いている。政府側には、19日からだけでも、ヘリパイロット2名を含む62人の犠牲者が出ている。政府側映像 “T 4 TIYAS"MilitaryAirbaseでの政府側記録映像

syria2016年12月27日:ISの空軍基地攻撃は北部、アレッポ東部のクワイリス空軍基地
Kweres military airport でも行われ、シリア軍が激しい自爆攻撃を受けていると報告されている。左下は、12月24~27日前後、最近のシリア北部の勢力図と見ていいだろう。この図では、Manbij付近はクルド制圧地域になっているが、トルコの影響下にあるとの解釈もある。トルコは、国境から南へ約30キロのAl BabからManbijに抜ける東西のライン北部をセーフゾーンと主張し、Al Babを攻めるISへ越境空爆を行い、これら一連の軍事行動を「ユーフラテスの盾作戦:Operation Euphrates Shield」と称し、2016年8月末から展開している。この図は、既存の図を筆者が12月27日編集したもの。 参照記事 参照記事 拡大地図 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月ホムス東部でシリア軍とISが激戦 シリア
                                                                                                                                                           


nappi11 at 00:37│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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