fd2bb663孤立したアレッポ東部へのシリア軍、ロシア軍による空爆は激しさを増し、2016年10月12~13日だけで市民の犠牲者は99人に及ぶと報道されている。
この状況下で、ISのトルコ国境付近での攻撃は続き、アザズAzazにいる、トルコからの支援を受けている自由シリア軍FSAのチュックポイントがISの自動車爆弾攻撃を受け、少なくても20~30名が死亡し多数が負傷した。2016年10月14日の記事によれば、攻撃を受けた場所は、アザズから国境のBab al-Salamahへ向かう道路上で、アレッポ北部でのISの攻撃が激化しており、反政府側は、10月12日に制圧したダービクDabiqから13日には撤退している。
c99278c210月6日にはISの爆弾攻撃がトルコへ抜ける国境の街Atmehで発生し、29人の反政府側兵士が死亡し、20人以上が負傷している。参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年10月シリア統一を夢見るアサドと連邦制に立ちはだかるトルコ
孤立し劣勢に陥っているハマ、ダマスカス東部の反政府側兵士やその家族は、シリア政府側の撤退勧告を受け入れ、武器を置いてイドリブ方面に移動している。ダマスカス周辺では、約600人の反政府兵士が撤退に応じたとされる。参照記事
331b2d08ISが拠点を置くラッカRaqqa制圧が間近といわれる中、地上でのIS攻撃では、クルド人民防衛隊YPGを主体とする反政府組織SDFシリア民主軍が主流となっている。トルコはラッカ攻略に参加の意向だが、クルドとの共闘は出来ないとして、SDFの中のアラブ系反政府勢力とトルコが支援する反シリア政権組織FSAとの合同を提案している。トルコは、マンビジュManbij攻略でYPGを含むSDF軍がユーフラテス川西方へ侵攻するのを一旦は了解したが、マンビジュ攻略後もYPGがマンビジュ地域に駐留していることに不満を持っている。トルコは、ラッカ攻略を機に、SDFからアラブ系反シリア組織を分離させたい意向のようだ。狙いはYPGの弱体化か?クルド、SDFを支援する米国がどう対応するのか?トルコは、西のアザズAzaz付近から東のオスマン帝国建国のスレイマン・シャーSuleyman Shah(Süleyman Şah)の墓所の在るトルコの飛び地領までの東西に長い国境沿いの区域を、トルコの支配下に置くことをあきらめてはいない。過去ブログ:2015年2月トルコが、初のシリア領内への救援地上軍派遣 参照記事
8006b4942016年10月16日;トルコ支援の反政府派(主にFSA自由シリア軍)は15日、ISが侵攻したダービクDabiq奪還に向け攻撃を開始し、エルドアントルコ大統領は15日、シリア北部のジャラブルスJarabulus,アルライAl Raiに続き、ダービクDabiqを制圧し、この地域に、約5000平方キロのテロ組織排除地域Terror-free safe zone(西側の言う飛行禁止区域Non Fly Zone)を維持すると声明を出した。参照記事
2016年10月20日:トルコ軍は、トルコがテロ組織排除地域Terror-free safe zoneと定める地域の東部Maarrat Umm Hawshで19日、ジェット機による18回の攻撃を行い、160人から200人のクルド・YPG兵士を殺害したと報告している。YPG側は、空爆と砲撃があったとした上で、十人に満たない兵士の犠牲だと発言した。シリアの人権監視団は、YPGの被害は少なくても死亡9名、26名が20回の攻撃で発生したとしている。トルコはシリア北部でISとYPGを攻撃対象にしており、米国はIS攻撃でYPGは主戦力として支援している。エルドアンは、今後も積極的にYPGを攻撃し、攻撃されるのを待つつもりは無いと発言している。参照記事
北部アレッポで20日午前8時(日本時間同午後2時)、ロシアとシリア両軍が宣言した人道目的の一時攻撃停止の期間が始まった。ロシア国防省は民間人の避難や反体制派の戦闘員の撤退を促すのが狙いで、11時間限定だと説明している。参照記事

nappi11 at 01:37│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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コメント

1. Posted by 九州の案山子   2016年10月15日 05:53
お早う御座います
寒いです 寒い 今気温 13度 何てすよ
霜 降りるかと 
寒くなると夏の暑い方が いいですねー  

田舎 3月゜まで ただ 我満 ですよ

猫の チビ 1年半に成ります 白黒 ♂ です夜遊び 4日外泊 でしたよ

ここ数日 夜中まで 毎日 ネコ 男は 忙しそうです 



2. Posted by 甲東   2016年10月15日 09:57
アレッポ周辺に焦点が当たってから何ヶ月経っただろう。日々激烈な空爆があり、多くの一般市民が死に、食料・水もろくに無いはずだが。反体制派、ISは余り死なず、食糧も確保し、元気に戦っているようだ。
アレッポに限らず、シリア内戦は不思議な攻防です。総じて、(戦術的にはあまり効果の無い?)空爆のはでさが目立つだけのことで、双方数十人程度の集団が、頭の上に銃を構えて、散発的に撃ち合いをしているだけか。
安倍君が言う衝突の方が言葉としてはふさわしいか。シリア内衝突・・・良い言葉。

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