2016年09月26日  軍事 戦争 紛争 
48fb2e0a米軍、有志国軍は地上と空爆でクルド制圧地域の支援に重点を置いたIS攻撃を、ロシアは、アサド支援の名目でアレッポ、ホムス、イドリブなどのIS、反政府イスラム系組織を一掃する動きを強めている。
特にアレッポAleppo東部へのシリア軍、ロシア軍の攻撃は過激で、停戦明けを待ちきれず、9月19日早朝から空爆を開始したシリア軍に追従し、26日のアルジャジーラの記事では、直近の72時間で、ロシアは少なくてもアレッポへ150回以上の空爆を行ったと報じている。24日のシリア軍、ロシア軍のアレッポ空爆では、市民92人が死亡、負傷者273人と報道され、19日から25日までで市民359人が死亡、負傷者1407人が負傷と、市内の病院関係機関が発表している。25日、トルコは、シリア政権と支援国の市民居住地への空爆を非難する声明を出している。
net9月25日の国連安全保障理事会緊急会合でロシアの国連大使Russia's U.N. ambassador, Vitaly Churkin:左 は「 戦争を終わらせるのはほとんど不可能な作業に見える、、ending the war "is almost an impossible task now"」と嘆き、米国はロシアを、単に野蛮行為を行なっているだけだと非難した。参照記事 参照記事 参考:シリア難民の写真記事
過去にはシリア第2の商業都市アレッポ全域には約200万人が居住した。現在、孤立したアレッポ東部には、まだ住民25万人が居住するともいわれ、支援物資が十分行き渡らないまま食料、水の不足から餓死の危険が言われている。
2d0de97bafb944fe8b26e3ba1538616a_18480犠牲を覚悟で、無理やりにでも解放するしかないように見えるが、それにしても、ロシアやアサド政権側の、人道支援施設や病院を狙っての空爆は戦争犯罪として非難されてしかるべきだろう。図で注目すべき地点は、トルコ国境沿いのライAl-Raiで、ジャラブルスJarabulus方面に東進するFSA傘下の反政府イスラム系組織(トルコ支援)とクルドYPG(米国支援)が交戦状態と報じられている。この戦闘にトルコ地上軍が参入すれば、新たな紛争の始まりとなる。図では、ジャラブルス一帯はトルコ軍制圧地としてオレンジ色で示してある。ここでのトルコの侵攻作戦では、クルド側はトルコとの戦闘を避けチグリス川東岸に留まった。 上記の2016年9月21日のロイター図は、筆者の判断で9月26日加筆、編集されています。 参照記事 過去ブログ:2016年9月ISがトルコ領へミサイル攻撃 シリア軍はアレッポ空爆 人道支援トラック攻撃され、停戦継続も困難か シリア

nappi11 at 09:48│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

トラックバックURL

コメント

1. Posted by 甲東   2016年09月26日 21:02
サウジのナーイフ皇太子兼内相がトルコに行き、エルドアンと会談すると。この人は余り外を出歩かない人と思うが・・・珍しい人が動いた感じ。
一応、No.2で、昔ながらの親米派。オバマとの仲は不明。シリアの停戦につながる話になるか・・・反体制派の決起集会か・・・
エジプトは安保理で、米ロに「張り合う気持ちを脇に置き、一時停戦の実現に集中」するよう求めたと。ほぼ他人事。
2. Posted by アレッポ   2016年09月27日 13:31
アレッポと言えば
30年前からオリーブ石鹸「アレッポの石鹸」で有名だった
日本ではフェリシモでも売っていて
大きくて600円くらいのもの
いまならいろんなネット通販がある

アレッポに石鹸工場は沢山あるらしいがそれらも被害を受けていたりするのだろうか、、

コメントする

名前
メール
URL
絵文字