

一方で政府軍側も迫撃砲で攻撃し、ドネツク、ルアンスク人民共和国軍 Donetsk and Lugansk People's Republics' forcesと自称する親ロシア派の兵士7人を殺害した。ウクライナ政府と親ロシア派の間では2015年2月に行われた協議に基づき停戦合意が成立しているが、その後も散発的な衝突が繰り返されている。国連はウクライナ危機での紛争によって、2014年4月半ば以降、9400人以上が死亡、2万1532人が負傷したとしている。
最新のウクライナ東部ドンバスDonbass地域(ドネツク、ルハンスク州)の戦況図は右 濃い青は旧ソ連ルハンスク(ルガンスク)州北部、黄色は旧ソ連ドネツク州西部。2014年9月にベラルーシのミンスクで合意された停戦ラインを挟んで、ウクライナ軍と親ロシア派が対峙する状態が続いている。
ロシア側の記事でこの状況を見ると、ロシアの専門家らは、ウクライナ軍によるドンバスの紛争地域への大規模な軍事侵攻の準備について語る根拠がある、とは考えていないとしながらも、ロシアは、2016年7月8日、「ノルマンディー4者」協議の欧州の参加者に訴える試みを続けた。今回は、より高いレベルにおいてで、プーチン大統領は、電話会談 で、ドイツとフランスの首脳に対し、ウクライナ軍が「挑発的性格の行動」を停止すべくウクライナへ圧力をかけるよう呼びかけたとある。両国とも戦争は避けたいようだが、停戦ラインを挟んで、ウクライナの好戦的右派組織と、親ロ派過激民兵が対峙していては、争いが耐えるとも思えない。
参照記事 英文記事 英文記事 過去ブログ:2016年7月ウクライナでジャーナリスト暗殺される 2015年10月ウクライナで武器庫大爆発 2014年8月ウクライナ新政権に反旗を翻すか、右派セクター 2014年8月停戦協議、人道支援、戦闘が同時進行 ウクライナ 2014年4月ウクライナの民族主義に恐怖する周辺国と新政権
こんなロシアとの対立が長引くウクライナが、三菱「アウトランダーPHEV」651台を、国家警察のパトカーとして使用するために発注したという2016年7月18日の記事がある。ウクライナのアルセン・アワコフ内務大臣(Interior Minister Arsen Avakov)は、このニュースを自身のTwitter(筆者*フェイスブックの間違いと思われる)でいち早く発表。その投稿にリンクされていた詳しい声明文によると、これは京都議定書の下で進められたプロジェクトであり、ウクライナ警察は古くなったロシア車の「UAZ」や「AvtoVAZ」を廃止して、友好な関係にある日本のよりグリーンなクルマを購入することにしたという。日本の企業が買った炭素排出量枠の資金を元手でに日本車を買い入れるという事で、日本の民間企業数社からすでに3700万ドル(37億円)相当を受け取っているとの記事がある。参照記事 参照記事
アウトランダーPHEVは、2.0リッター直列4気筒エンジンと前後に2個のモーターを搭載し、12kWhのバッテリーによって電力のみで約22マイル (約35.4km)という航続距離を達成(日本の国土交通省審査値では60.2〜60.8km)。2015年に改良を受けてフロント・デザインが一新され ただけでなく、燃費もさらに向上した。大臣のFaceBookの中で、自動翻訳では燃費は1.9L当たり100Kmとあるので、リッター52.6Kmになるが、計算の仕方が相当違うのだろう。まさか三菱自が、また偽の燃費を報告するわけはないだろう。アウトランダーPHEVの発売当初は複合燃料消費率と呼ばれるPHEV独自の燃費基準を使用しており、 燃費は1リットルで67キロだった。その後、国交省から自動車業界に対して分かりづらいと指摘があり、三菱自では2014年9月末で使用をやめているという記述がある。まさか、こんなことでクレームはこないと思うが、三菱自の詐欺まがいの燃費偽装発覚の後だけに、しっかり実燃費を相手に伝えて、誤解を生まないようにしたほうがいいだろう。国際問題まで起こされては、他の企業に迷惑だ。(ロシア記事やウクライナの記事が、三菱のハイブリッド車と電気自動車の i-MiEVを混同して書いているが、導入はアウトランダーPHEVのようだ。)参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年6月三菱自の燃費偽装は20車種近くまで拡大