中国の五大学中国はテーマパークブームのようだ。中国最大のコングロマリット大連万達グループ(ワンダ・グループ)は、2020年までに計画されている15のテーマパークの最初の一つを2016年5月28日始動させた。「ディズニーランド」と競合する「ワンダシティWanda City:Nanchang Wandacheng南昌万达城」は江西省の中心都市南昌(人口約220万人)で開かれた。テーマパークは2平方キロメートル(約200ヘクタール:東京ディズニーランドは約201ヘクタール、香港ディズニーランドは約180ヘクタール、上海ディズニーランド約400ヘクタール)の総面積を持つショッピングセンターで、80ヘクタールのアトラクション、ムービーパーク、水族館やホテルが含まれている。
「我々は一番になりたい。それを中国の文化的価値の基礎にしたい」とコングロマリット創_89824944_6ea16259-5497-4a3e-b2d9-737fc132399f_89824948_077f8b4f-377b-4020-9a51-fcb5f646ef8akkk始者Wang Jianlin氏は語り、敷地内は、欧米の文化を排除した中国由来の創造物で埋まり、世界一高く、距離の長いローラーコースター roller coasterなどが目玉になっている。「上海ディズニーランド:2016年6月16日オープン予定」については、「ミッキーマウスやドナルドダックの時代、ディズニーの点滅する光の看板を追いかけていた時期は過ぎた」と述べた。オーナーには、これをモデルにして、世界に撃って出る事も視野にあるようだが、まずはこれが、壮大な「お化け屋敷」にならなければいいのだが、、。 参照記事 参照記事 写真など 世界一長いローラーコースター映像
オーナーで、テーマパークの立案者は、「中国らしさ」や「中国文化、伝統」の衰退を嘆いているが、それら全ては今年で50周年を迎えた中国の文化大革命に破壊された。文革は、中国共産党の10年にわたる混乱と内部抗争に陥れた社会運動で、1966年5月16日、毛沢東主席が率いる中国の政権は全国民に対し、「労働者階級からの権力奪取を目論む資本家の一味」とみなされる人物を一掃するよう布告し、学生たちは大学側に618feda2反旗を翻し、農民は地方政府への反乱を起こした。全国の若者たちがこの動きに同調して、紅衛兵と呼ばれる民兵組織を作りあげ、文化的遺物をぶち壊してこの国の歴史的遺産の残り香まですべて破壊し尽くそうとし、多くの知識人や政治家たちを「反革命分子」として迫害した。政府の公式統計によれば、この文化大革命により殺害された国民は170万人以上に上るという。文革末期には、大規模建設、農業増産を目指した大躍進政策が行き詰まりを見せ、2000万人の餓死者と経済危機を生みだしたとされる。
o-PHOTO-900毛沢東の死から5年後の1981年、中国共産党中央委員会は、文革を「重大な災厄と損害、逆行」をもたらした「完全な失敗」だったと認める決議を採択したが、今、習近平国家主席は、毛沢東の功績を称えるばかりか、自らを毛沢東並に神格化しようしたり、メディア検閲や反政府活動家らの取り締まりを強化し、また、教育者が「西側の理論に洗脳されている」としてマルクス主義経済学の強化を叫ぶなど、何か、中国の政治も経済にも、復古的な面が見えてきたのは不気味でさえある。毛沢東が描かれたこのポスターには、「大洋の航海は操舵手による。帝国主義者からの侵略に抵抗するために強大な海軍を作らねばならない」と書かれている。まさに今のことである。参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年5月中国の土地事情と南シナ海
wanda2016年5月30日:大連万達グループの「ワンダーシティーWanda Cityではすでに問題も発生している。米国のウォールト・ディズニー社Walt Disney Co.がこのオープンしたばかりのテーマパークで「白雪姫 Disney's Snow White」と「キャプテン・アメリカ Captain America 」の肖像:写真左 を許可なく違法に使用したとして中国のコングロマリット、大連万達グループを訴えたのだ。これに対しグループは、ショッピングパビリオンの物販店オーナーらが勝手にしたことで、グループは関係ないと主張している。参照記事
左の写真の様に、パーク内には見るからにパクリのキャラクターが撮影に応じているが、このテーマパークの主旨である「中国の伝統」(コピー文化)はみごとに再現され、相手の言うことを聞かないという「中国らしさ」(相手の言うことを無視)もまた、ここにしっかり復活していると言うべきか。参照記事
2017年9月7日:中国の富豪、王健林氏率いる不動産開発大手の大連万達集団:ワンダ・グループは7月19日、同業の融創中国に売却予定だったホテルを広州富力地産に売却すると発表し、テーマパークなどの観光事業の91%を483億元で融創中国に売却すると発表した。テーマパーク「万達文化旅遊城(ワンダ・シティ)」などでは、引き続き万達のブランド名を使用する予定だ。ここ数カ月間、ワンダ・グループは全77のホテル、テーマパーク、商業施設、複合型リゾート施設など8割の国内事業を売却し、主体である不動産業から完全撤退すると発表した。負債率を減らすためだとしている。参照記事
29-600x4142018年1月18日:大連万達集団(以下、大連万達)傘下企業、香港上場の万達酒店発展有限公司が1月16日、同社の英ロンドン市内にある「万達・ロンドンONE(One Nine Elms)」の権益60%を、中堅不動産会社企業の広州富力地産に3560万ポンド(約54億4680万円)で売却すると決定した。また、「買収側は今後、万達・ロンドンONEの約1億5900万ポンド(約244億8600万円)の債務を負担すると承認した」とした。大連万達によると、万達・ロンドンONE事業は同社初の海外投資プロジェクトだ。2013年にロンドン市テムズ川に面した土地を購入し、高級マンション、5つ星の高級ホテル、オフィスや小売りショップなど商業施設が入るツインタワーを建てた。総投資規模10億ポンド(約1540億円)。2017年、富力地産は約190億元(約3230億円)規模で、大連万達傘下73軒のホテルを買収した。大連svg万達はこの資金を、借入金の返済に充てた。中国当局が2017年6月、大連万達などの大手企業に対して海外投資規制を強化し、金融機関に融資中止を指示した。それ以降、大連万達の海外事業売却に関する報道が多くなった。万達グループは最近、中国北東部北朝鮮国境に近い吉林省白山市撫松県地域での大型リゾート開発で名前が浮上しているが、地域住民から開発反対の抗議デモが発生している。2017年9月外貨流出と汚職防止で経済界へメスを入れ始めた習近平体制 参照記事 参照記事

nappi11 at 06:46│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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