Aleppo-city-map gggf和平協議のための停戦合意がされている2016年4月27日夕刻、シリア政府軍がアレッポの反政府側地域にある病院Al Quds hospitalを計4度に渡り空爆し、少なくても、病院スタッフを含む16人が死亡し、死亡したスタッフには、アレッポに唯一残っていた小児科医や歯科医も含まれている。病院は国際赤十字International Committee of the Red Cross (ICRC)や、国境なき医師団Doctors without Borders (MSF)により支援されていた。26日には、8人の子供を含む35人がシリア側の犠牲になり、今回の空爆を含む最近のこの地域へのシリア政府軍側の攻撃で、市民、少なくても100人以上が死亡したとされ、和平協議を調停中の国連特使Staffan de Mistura氏は、2016年2月に合意されたシリアでの停戦合意はほとんど失速しつつあると警告し、米国とロシアが「首脳レベル」で和平交渉を助けるべきだと訴えた。
net反政府勢力の最大組織「高等交渉委員会(HNC)」は先週、政府軍が停戦を守らず、人道支援も減っているとして、一旦は交渉から離脱し、26日には、シリア政府側が攻撃を止めるまで次回の協議に参加しない意向を表明している。
個人的には、7月までにもう1、2回和平交渉が行われる予定の中で、ロシアの存在を後ろ盾に、何としてでも戦況を少しでも有利にしようとするアサドの硬直した態度が目に付く。
iSDdM3GnVTTaWD3HP_B4GKuCdmUEpioS1xL7YSm7db8o-THE-SYRIA-CAMPAIGN-facebook左上は、アレッポで最後に残っていたと言われる破壊された病院Al Quds hospital、右下は、病院に最後まで残り亡くなった小児科医Dr Muhammad Wassim Maaz:左と歯科医:右 夜間の空爆時、スタッフは子供を抱いて一階に避難したが、多くが近くに落下した強力な爆弾の犠牲になった。米国、有志国軍は停戦合意に沿ってシリアへの空爆は控え、イラクのIS攻撃に集中している。 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年4月シリア紛争、5年で40万人が犠牲に
ロシア国防省は、アレッポ市スッカリー地区のクドス病院Al Quds hospitalに対する26日の空爆に関して、ロシア軍が空爆したとの一部報道を否定し,シリア外務在外居住者省は、国連事務総長と安保理議長に宛てて書簡を送付、そのなかでアレッポ市内の住宅地に対して連日続けられる,ヌスラ戦線、シャーム自由人イスラーム運動、イスラーム軍、自由シリア軍などの反体制武装集団の無差別砲撃をd28bdbb8d2a140a6ae2e9bd564ced320_18報告しこれらを非難しているが、米国、有志国軍がシリアでの空爆を自粛する中、空爆攻撃の可能性の高いのはシリア軍、あるいはロシアだけだ。しかし、ロシアとシリアは、27日の病院空爆は米国主導の有志国軍によるものだと非難したとイランのPRESSTVが報じている。中東のメディアAljazeeraは、シリア政府軍が、1時間に40回の空爆を反政府側の市民居住地や病院へ行い、医師らや子供を含む少なくても30人以上が死亡したと報じている。参照記事 参照記事 参照記事 参照記事
クルド紙は、シリア側の発言として、シリア軍が10日以内にアレッポに対し、大攻勢をかける用意をし、すでに1万人の兵員がアレッポ付近に増員されたと報じている。参照記事


nappi11 at 05:56│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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