hqdefaultエズラ・ファイヴェル・ヴォーゲル(Ezra Feivel Vogel、1930年7月11日 - )氏は、アメリカ合衆国の社会学者。中国と日本を筆頭に東アジア関係の研究に従事した。2000年にハーバード大学を退職して以降、鄧小平による中国の改革の研究を本格化させている。
2014年、福岡アジア文化賞大賞受賞。日本に関しては、1979年 : "Japan as Number One"『ジャパン・アズ・ナンバーワン―アメリカへの教訓』、1985年 : Comeback: Case by case: Building the resurgence of American Business、『ジャパン・アズ・ナンバーワン再考―日本の成功とアメリカのカムバック』、2001年  : Is Japan Still Number One、の著書がある。

、、、、、最近の習近平国家主席の国連や英国での発言を読むと、どうしても威圧的で非常に視野の狭い人物に見える。「もう少し世界に謙虚でもいいのでは」とも過去のブログに書いた。中国に批判的な産経の記事ばかりでなく、英国の記事も冷ややかな扱いだ。彼の態度が、「今が打って出る時期だ 躊躇できない」との国家戦略から出る押しの強さなら仕方ないが、彼自身の思考をフル動員してこの程度の発言しか国際舞台で出来ないのなら、不勉強か、意外とレベルの低い人間ではないのかと思ってしまうが、アジアの研究家であるエズラ・ファイヴェル・ヴォーゲル氏の目から見てもやはりそうらしい。

51以下は去る2015年6月13日、城西大学創立50周年を記念して来日。「東アジア これからの50年」と題する特別講演のスピーチ内容記事からの抜粋「中国は何をやるべきかというと、一つは、国内の腐敗問題を抑えること。、 今の習近平がやっていることは、ちょっとトウ小平のやり方から離れていると思います。トウ小平は対外戦略を推し進めるときに、かなり平和的に周囲と共同開発するという態度を取っていた。習近平は、もう少し強い態度を示したがっているようです、「我々中国は強いぞ」と。もっとも中国の気持ちもわからなくはないのです。アヘン戦争以来、中国は弱かったし、他国は中国を攻撃してきた。
ところが現在、中国経済のGDPはアメリカを追い越すという時代になったのですから、「今までは多くの国が我々を馬鹿にしたけれど、我々は強いんだ」と、そういう気持ちになるのはむしろ自然なのかもしれません。しかしやはり中国はもう少し低姿勢になる必要があります。、、アメリカには同盟国がたくさんあります。ヨーロッパ、日本、東南アジア、あらゆるところが同盟国です。一方中国の同盟国はどこかと言うと、北朝鮮、カンボジア、パキスタンぐらいでしょうか。もっと多くの国とうまくやっていくために、もう少し低姿勢になって、あまり積極的に多くの国を攻撃しないようにしたほうがいい。、、国内的にはもう少し自由を増やし、また対外的には譲るということも必要です。他の国ともうまくやって、攻撃しないようにして、大国としてもう少し世界と協力する必要があると思います。私の個人的な見方もそうですが、だいたいのアメリカ人の見解では、AIIB(アジアインフラ投資銀行=中国主導の機関)はいいと思っています。他の国にた くさん投資するのはいいと。ただ我々が問題視するのは、どのくらい透明性があるのか、それを全世界の法律に照らしてやるかどうかということです。中国には非常に興味を持っているし、やはり中国はあらゆることを大いにやるべきだと思っています。」と語ったと、SAPIO2015年11月号の記事で紹介されている。参照記事

china、、、、筆者が思うに、中国の国策にそって商人や飲食店が大挙海外へ進出するのは仕方ないが、同時に違法滞在や乱開発、密輸や脱税まで、あらゆる犯罪や犯罪集団まで大挙移動するのが問題である。まずは国際法やその国の法を順守した上での行動であるべきだろう。決して「大いにやるべき」と、多少次元が違うにしても手放しで歓迎はできない。そういう配慮がなされて初めて共存共栄が可能になる。国のトップが不遜な物言いをすれば、無教養な国民はそれが正しいあり方として真似てしまう。この意味では、習近平国家主席は配慮に欠けた大国のトップである。顔はでかいが小者であろう。参照記事

写真右は10月23日、英国での公式晩さん会で、疲れたか、うんざりした英国重鎮を横に、27分に及ぶ演説’(通訳込)をする習近平国家主席。英国紙は彼の演説を「強さをひけらかした」と辛らつに書き、彼の自慢話に対し「中国に法治と民主主義を強調する資格があるのか」「自分たちに有利な歴史だけ言及した」などと批判する議員たちの声を報じた。訪英中の習主席とキャメロン首相との会談で、原子力発電所や高速鉄道の建設協力など総額400億ポンド(約7兆4千億円)におよぶ大型商談について合意した ものの、英国で建設する原発に中国側が投資するなどの資金供与の計画は、英国の経済にはプラスだが、中国経済に直ちに貢献する分野は少ないとみられ、尚更今の財政が深刻な状況の英国は、聞きたくもない演説に我慢するしかない。

それを見透かしたような、招かれた議会や晩さん会での演説。マナー知らずの国家の面目躍如ではあるが、英国人に気分の悪さを残し、中国の育ちの悪さを見せつけたとして歴史に残る歴訪だろう。彼は民生を豊かにする責務があると語るが、マルクスは無産階級(賃金労働者)を「愚かなガキ、ごろつきども、ロバ(間抜け)」と表現し、結局一生涯、誰も愛さず、誰も信じることはなかったといわれる。中国共産党は、このDNAを引き継いでいる。金は貸すほど持ったが、中国に一貫して欠落しているのは人間愛であろう。 参考:習近平主席・晩餐会スピーチ全文 参考:カール・マルクス、悪魔への道(上) カール・マルクス、悪魔への道(下)




nappi11 at 05:55│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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