
現在、イラク北部のISの占領地をクルド軍、イラク軍が奪還を進め、モースルMosulへの攻撃も時間の問題といわれている。
イラク北部で主要な戦闘を繰り返したクルド側は、これを機にクルド国家の自治を強め、従来のクルド人居住区まで領土を拡大する予想もできる。そうなれば、イラク北部の主要な油田地帯はクルド国家のものになり、従来とは逆に、クルド主導で石油利益をイラクに分配する可能性もあるだろう。すでにトルコは、クルド地区を経由したパイプラインでの石油買い付けに前向きで、ロシアの天然ガスと合わせ、西側への供給を計画しているようだ。過去ブログ:2014年12月:2013年1月の記事に追記:ロシアの天然ガス戦略と欧州
すでに国連安保メンバーの、クウェートなど4カ国が、クルドの首都 Erbil(Irbil)に領事館設置の準備をしているとの記事があるが、そこに中国も名乗りを上げ、すでに駐イラク大使がクルド側との協議に出向き、クルド側も関係強化に乗り気の発言をしている。クウェートなどは、国内にいる多数のクルド人のクルド本国との行き来を円滑にする目的といわれるが、中国の狙いは、戦後復興への事業参加と資源の利権狙いだろう。
自然や環境、野生保護にはのらりくらりの中国だが、こういうときの行動は実に素早い。
現在までイラク内での紛争では、クルド自治区KRG内はほとんど破壊を受けてなく、今後の繁栄を予想して、クルドには、エネルギー、及び豊富な歴史遺産などの観光資源に対し潤沢な海外投資が行われると予想され、首都 Erbilは第2のドバイになるとまで言われている。すでにクルド側は、目前の石油メジャーなど外資導入のための法整備に着手している。日本は、イラク南部での原油採掘の利権を保持している。 参照記事 過去ブログ:2014年12月モースル、石油施設開放に向け作戦が進行 イラク
さてその宗主国たる大中華支那帝国様のお手並拝見。w
まぁ、韓国はクルドの宿敵トルコに武器輸出なんかして、お得意の両天秤の綱渡りでトルコへの戦車プロジェクトがポシャリ、戦乱でクルドの石油開発がポシャリで散々。w
さて宗主国様には難敵イスラム国が立ちはだかる予定。アッラーの思し召しで何をするか常識が通じない上に、新疆ウイグル自治区あたりにイスラム国の影響力が投影される可能性もあり、期待感で胸がいっぱいになりそう。w