_79854411_m3vf6xh9パキスタンPakistan政府は2014年12月19日午後9時、東部パンジャブ州で、軍事法廷での死刑判決後収監中のテロ犯2人の絞首刑を執行した。北西部ペシャワルで149人が死亡した学 校襲撃事件をふまえ、シャリフ首相が17日、死刑執行の一時停止をテロ事案に限って撤廃することを表明。同国は2009年以降、国法上の死刑の執行自体を凍結していたが、テロ犯の処罰を強化するため、それ以降初の 処刑となった。(地元メディアは、パキスタンは2008年以降、死刑執行を停止していたとしている。)
2人は、2009年10月のラワルピンジRawalpindi陸軍本部襲撃事件(パキスタン兵11人死亡)an attack on Pakistan's Army HQのAqeel(Dr Usman)死刑囚と、2003年12月、ラワルピンジRawalpindiでのムシャラフ元大統領ex-leader Pervez Musharraf.暗殺未遂事件(自爆テロで15人死亡 当時ムシャラフ大統領は無事)に関与したArshad Mehmood死刑囚で、共に死刑が確定していた。ラヒール・シャリフ陸軍参謀長は、首相の決定を受けて18日、テロ犯6人の死刑執行令状に署名している。パンジャブ州のカンザダ内相は「この日のテロリストの処刑は国民の士気を高めるだろう。来週には、さらに死刑を執行する」と述べている。パキスタンの死刑囚は約8000人以上といわれ、死刑囚の最大保有国ともいわれる。写真上は、タリバン攻撃を叫ぶ市民 参照記事 英文記事 英文記事 英文記事 過去ブログ:2014年12月タリバンが児童ら145人を殺害>死者148人 パキスタン

2014年12月20日:パキスタン軍はパキスタン北西部カイバル地区Khyber AgencyのTirah 54951463d3aaeValleyへの20日朝の空爆で21人を殺害したと報告、米軍は無人機攻撃を北ワジリスタンNorth Waziristan provinceで行っている。北ワジリスタンでは2013年11月、TTPのリーダーハキムラ・メスード(ハキムッラ・メフスド Hak438f8b19imullah Mehsud)が米軍の無人機攻撃で死亡し、このことが2013年6月のカラチ飛行場での報復テロなどに繋がっている。過去ブログ:2014年12月殺戮が殺戮を呼ぶパキスタン北西部 2013年11月タリバンのリーダー無人機攻撃で死亡と後任 パキスタン 2009年10月アフガン、パキスタン、インド 紛争分布 TTPとの攻防

ペシャワールで殺害された児童には、軍人の家庭出身者が多いといわれ、パキスタン側は、報復攻撃であること隠してもいない。パキスタン地上軍は、現在もZarbe-e-Azb作戦を続行中で、テロ組織タリバンTalibanせん滅に、現在もアフガン国境付近まで侵攻している。参照記事  参照記事

9e1833ef9891f792パキスタンでの対立を、大方は政治的、宗派的対立と説明するが、根底には、歴史的部族対立のあることも事実で、部族地域の主な部族はパシュトン部族で、現在のパキスタンの主流であるパンジャブ族との間には格差が存在する。かつてアフガンにソ連が侵入したとき、パキスタンは部族民兵を支援し、アフガンでのタリバン政権樹立の黒幕でもあった。2013年には、TTPが和平交渉に応じる気配を見せたが、ことごとく妨害したのが米国とパキスタン情報部だったとの推測もあり、パキスタンの不可解な暗殺には常に軍情報部の陰謀説が飛び交う。今回の児童虐殺テロで、パキスタン軍部の発言が主流になりつつあるのは、かつて軍事政権だったパキスタンに戻るかのようだ。 2013年11月タリバンのリーダー無人機攻撃で死亡と後任 パキスタン  10月パキスタン・タリバンTTPリーダーが和平協議に前向き? 2011年11月パキスタンに政変は起きるか?

nappi11 at 07:34│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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