シリア軍は2014年11月25日、「イスラム国IS」が首都と宣言したラッカRaqqa(Al Raqqa)へ10回以上の空爆を行い、Voice of Americaは11月26日、人権団体の集計として、死亡した被害者は少なくても95名、負傷者は120名以上と報じている。映像;空爆の惨状(遺体が映っているので閲覧注意)
死亡者のうち、少なくても52人が民間人で、残りの何人が兵士は不明だとしている。
またVoice of Americaこの空爆が、11月上旬にISがシリア兵士18人(15人の記事もある)の斬首の様子を映像で流したことへの報復と思わせる書き方をしている。またトルコの反イスラム組織活動家は、シリア軍の空爆は無差別で、米国を含む支援国軍の、特定施設を狙った空爆とは異質だと語っている。 YOUTUBE映像 参照記事 参照記事 写真は、空爆を受けた市場付近 地図はラッカの位置と、2014年8月から11月までの空爆の頻度。オレンジ色はISの支配地域。
11月29日の記事では、空爆にさらされる市民の声が伝えられている。ある市民は、IS支配にも空爆にもうんざりしているとしながら、空爆で犠牲は出ても、自由を得るための代償として受け入れていると語り、支援国軍の空爆はISを正確に攻撃しているが、同じ空爆でもシリア軍の空爆は市民を狙っているので恐怖だと発言している。参照記事
11月25日のクルド側の報道では、戦闘の続くコバーネKobaneは図のようにクルド側が西側約半分を制圧し、ISは防御に回っているとされる。映像では、クルド側が押収したISの武器弾薬が公開され、ISが武器を放棄して敗退していることを匂わせる。
ラッカ以南の地域には油田が多く、この地域ではISが依然として支配を維持し、デリゾールDeir Ezzor では、恐らく不貞を問われた女性2名や、ゲイだと断定された男性2名が石打刑で処刑されたと報じられた。アレッポ北部や北西部、イドリブでは、シリア政府軍側とヌスラ戦線を含む反政府側との激しい戦闘が継続中。
イラクではペシュメルガ部隊Peshmerga forcesがモースル・ダム Mosul Dam(モースルから北西に約50キロ)へのIS: Islamic State (ISIS)の襲撃に反撃し、7人の指揮官を含む124人のISを殺害し撃退したと2014年11月26日公表、ペシュメルガの被害は2名の負傷だけとされている。ダムはISが占拠した20日後の2014年8月16日、ペシュメルガが奪還しているが、今回は、約500名の重武装のISが攻撃を仕掛けて来たとの別記事がある。ISへの反撃には、支援国軍の空爆も行われた。ダムは、チグリス川Tigris River.に設けられた、イラク最大の水力発電所及び灌漑、給水施設。 下の地図の紫色が、モースル周辺とイラクの最近のIS支配地域 まだ100万人以上の市民が居住しているイラク第二の都市モースル Mosulは、現在まだIS占領下にある。ペシュメルガは、いつでもモースルを陥落できると豪語するが、IS支持の市民もかなりいるようで、相当な犠牲がでるだろう。11月27日の記事では、モースル内部の情報漏えいを防ぐため、ISがモースル以外への電話回線を切断し、携帯電話の使用を禁止したと報じられた。このため市民生活は混乱し、商取引に大きな影響が出ており、残ったインターネット回線が唯一の通信手段のようだ。このような状況で、ISに同情的だったスンニ派市民の信頼は薄れつつあるという。 参照記事 参照記事 参照記事
死亡者のうち、少なくても52人が民間人で、残りの何人が兵士は不明だとしている。
またVoice of Americaこの空爆が、11月上旬にISがシリア兵士18人(15人の記事もある)の斬首の様子を映像で流したことへの報復と思わせる書き方をしている。またトルコの反イスラム組織活動家は、シリア軍の空爆は無差別で、米国を含む支援国軍の、特定施設を狙った空爆とは異質だと語っている。 YOUTUBE映像 参照記事 参照記事 写真は、空爆を受けた市場付近 地図はラッカの位置と、2014年8月から11月までの空爆の頻度。オレンジ色はISの支配地域。
11月29日の記事では、空爆にさらされる市民の声が伝えられている。ある市民は、IS支配にも空爆にもうんざりしているとしながら、空爆で犠牲は出ても、自由を得るための代償として受け入れていると語り、支援国軍の空爆はISを正確に攻撃しているが、同じ空爆でもシリア軍の空爆は市民を狙っているので恐怖だと発言している。参照記事
11月25日のクルド側の報道では、戦闘の続くコバーネKobaneは図のようにクルド側が西側約半分を制圧し、ISは防御に回っているとされる。映像では、クルド側が押収したISの武器弾薬が公開され、ISが武器を放棄して敗退していることを匂わせる。
ラッカ以南の地域には油田が多く、この地域ではISが依然として支配を維持し、デリゾールDeir Ezzor では、恐らく不貞を問われた女性2名や、ゲイだと断定された男性2名が石打刑で処刑されたと報じられた。アレッポ北部や北西部、イドリブでは、シリア政府軍側とヌスラ戦線を含む反政府側との激しい戦闘が継続中。
イラクではペシュメルガ部隊Peshmerga forcesがモースル・ダム Mosul Dam(モースルから北西に約50キロ)へのIS: Islamic State (ISIS)の襲撃に反撃し、7人の指揮官を含む124人のISを殺害し撃退したと2014年11月26日公表、ペシュメルガの被害は2名の負傷だけとされている。ダムはISが占拠した20日後の2014年8月16日、ペシュメルガが奪還しているが、今回は、約500名の重武装のISが攻撃を仕掛けて来たとの別記事がある。ISへの反撃には、支援国軍の空爆も行われた。ダムは、チグリス川Tigris River.に設けられた、イラク最大の水力発電所及び灌漑、給水施設。 下の地図の紫色が、モースル周辺とイラクの最近のIS支配地域 まだ100万人以上の市民が居住しているイラク第二の都市モースル Mosulは、現在まだIS占領下にある。ペシュメルガは、いつでもモースルを陥落できると豪語するが、IS支持の市民もかなりいるようで、相当な犠牲がでるだろう。11月27日の記事では、モースル内部の情報漏えいを防ぐため、ISがモースル以外への電話回線を切断し、携帯電話の使用を禁止したと報じられた。このため市民生活は混乱し、商取引に大きな影響が出ており、残ったインターネット回線が唯一の通信手段のようだ。このような状況で、ISに同情的だったスンニ派市民の信頼は薄れつつあるという。 参照記事 参照記事 参照記事