米情報機関は、2014年7月１７日にウクライナに墜落したマレーシア機ＭＨ17便Malaysian Airlines fight MH17（ボーイング777型機Boeing 777-200ERは全長63.7ｍ 幅64・8ｍ 当時高度1万ｍ前後を航行;写真左）について、親ロ派義勇軍がウクライナ軍機スホイ（戦闘爆撃機Su-25は全長1５.36ｍ 幅14.36ｍ 上昇限度7000ｍ：写真右）と「間違えて」ＳＡー１１地対空ミサイル（呼称「Buk：ブーク」で撃墜したとの見方を表している。ボーイングが墜落した前日の１６日、同地域でウクライナ軍の「スホイ」２機が撃墜されている。米情報機関の代表者が2014年7月２２日、ジャーナリスト向けの特別ブリーフィ
ング(簡単な事情説明)で発表した。なおブリーフィングでは、米政府のこれらの結論を裏付けする技術的な情報は一切提示されなかった。ブリーフィングの会見者たちは、起こった悲劇にロシアが直接関与しているとの情報を米国は一切持っていないことを認めた。一方で、ロシアは最終的に航空機事故を引き起こした「条件をつくった」と主張した。参照記事 参照記事
左は、米国の衛星写真に、ＭＨ１７便の当時の高度と侵入航路、墜落地点、ミサイル発射地点（トレーズTorez近郊スネジノエ Snezhnoe：Snizhne）を書き込んだ、米国が公表した資料。参照記事 この航空路が危険だとの警告は出されていたが、多く
の航空会社が、燃料と時間の節約のため、この航空路を使用していた。 ミサイルが発射されたとされるウクライナ東部ドネツク州スネジノエ Snezhnoe（Snizhne）近郊の同地域では、義勇軍とウクライナ軍の間で激しい対立が現在も続き、ドネツク人民共和国Donetsk People's Republicの義勇軍は、マレーシア航空のボーイングが墜落した地域で軍用機を撃墜したと7月２３日発表している。過去ブログ：2014年7月19日ミサイル発射の場所特定か？ウクライナ2014年7月26日：ロシアの責任論が強まる中、オランダやＥＵ諸国からはロシアへの制裁論が強まり、特に１９０人以上の犠牲者を出したオランダで、ロシアに対する反発が強まっている。ロシアの反応は「制裁は効果がなく逆効果であり、共通の利害に悪影響しかないと嘲笑っている」とアルジャジーラが報じている。欧州連合（ＥＵ）は、対ロシア追加制裁の対象から天然ガスに関する技術を除外する意向であることを２５日明らかにし、制裁でＥＵ経済への悪影響を避ける思惑が働いている。参照記事 参照記事
