

2007年にハマスがガザ地区の支配を始めて以来、イスラエルは、同国南部へのロケット弾攻撃阻止とハマス支配の弱体化を狙い2回の大規模武力行使を実施している。計22日間に及んだ最も長い戦闘は20
08年12月に起き(ガザ紛争)、年明けに休戦が成立したものの、パレスチナ側に少なくとも1,300人(大多数は市民)、イスラエル側に13人(1人は非戦闘員)の犠牲者が出た。2012年11月の空爆は1週間続いた(パレスチナ側118人が犠牲)。ハマスのロケット弾は改良されて性能が上がり、国境の警備がイスラエル政府にとって政治・軍事上の大きな課題となっている。過去ブログ:2012年11月今ガザ地区では、、。イスラエル
イスラエル側からの2014年7月9日の報道でみると、イスラエル空軍はガザ地区550か所を空爆し、隠されたミサイル発射場120か所を破壊し、これに対し、ガザ地区から160発のロケット攻撃による反撃を受けたと報じている。ガザからのロケットは、エルサレムJerusalem、テルアビブTel Aviv、さらにハデラHadera(ガザ地区から約100~110キロ)にまで達し、双方に多数の犠牲者が出ている。9日には、イスラエル南部ネゲブ砂漠 Negev Desertにあるディモナ原子力センターに対してロケットが発射されたが、被害はなかったとロイター通信が報じている。犠牲者数はについての確実な報道は確認できないが、ガザでは数十人が亡くなり、数百人が負傷したとされる。写真はイスラエルの空

AFP通信の記事のある情報にある、ガザ地区北部のベイトハヌーンBeit Lahia (Beit Lahiya) への空爆で武装組織「イスラム聖戦」のリーダーの一人Hafez Hamadとその兄弟や両親、身元不明の女性など6人が死亡したという記事と同一と思われる。イスラエル側は9日、ハマスメンバーの自宅10か所を空爆したと公表している事から、ハマスメンバーの自宅はすべて把握していると強調しているようだ。参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2012年11月今ガザ地区では、、。イスラエル パレスチナ情勢一気に悪化 パレスチナガザ地区 2009年1月50万回閲覧されたガザ映像とヒズボラが参戦か?戦争拡大化 2009年1月止まない空爆とパレスチナのトンネル経済 2009年2月ハマスの正体
今回の空爆のきっかけは、パレスチナとイスラエルの間で起きた残忍な殺人で、イスラエルの占領下にあるヨルダン川西岸West Bankのパレスチナ自治区ヘブロンHebron近郊で2014年6月30日、行方不明になっていたヒッチハイク中のイスラエルの少年3人(16歳2人、19歳一人;写真右)の射殺遺体が発見されたことだった。イスラエルのネタニヤフ首相は、パレスチナ人自治区のイスラム組織ハマスの犯行と主張。報復を宣言したが、ハマスは犯行を否定した。
その後、7月2日にエルサレムの旧市街地東エルサレムで16歳のパレスチナ人少年がイスラエルの極右とみられる集団によって誘拐され、同日中に、生きたまま焼かれたと思われる遺体で発見された。パレスチナ自治政府のアッバス議長は、イスラエル人入植者による犯行だと非難した。イスラエル紙エルサレムポストは6日、イスラエル国防軍 IDF(Israel Defense Forces)が5日から6日にかけて、少年3人殺害の容疑でHusam Dufishら容疑者6人を逮捕したと伝えている。参照記事
2014年7月10日;今週に入って、パレスチナ人側の死者は少なくても75人、負傷者は550人に上るとパレスチナ政府側が報じた。10日には、単独の空爆では最大の、子供5人を含む7人が死亡。イスラエル側は、7日以降10日までに200発以上のロケットがガザ地区からイスラエル側に打ち込まれ、一部がテルアビブに到達したと報道。まだイスラエル軍の、陸上でのガザ地区への侵攻は確認されていない。 エジプトは、増える負傷者に配慮して、ガザ地区南部の検問所 Rafah crossingsを避難や負傷者手当のために通過できるように開いている。写真は、ガザ周辺に配備されたとされるイスラエル軍戦車とハマス右派(急進派)民兵。日本時間11日、アルジャジーラ10日の記事では、パレスチナ人の空爆での死亡犠牲者が、子供も含め88人と
パレスチナ側が報じたとある。イスラエルは8日以降、300以上の目標に、少なくても750回の攻撃を行ったと発言し、ボイスオブアメリカの記事は、アイアンドーム Iron Dome;右図 と言われるイスラエルのミサイル迎撃防空システムは、ガザからのロケット攻撃の90%を防御したと書いている。
国連は10日、双方に最大の自制を maximum restraint求め、早期停戦 immediate ceasefireを呼び掛けている。 まだ、双方が互いの攻撃を非難する険悪な状態が続いているが、過去の例でいけば、双方のガス抜きが一段落すれば徐々に沈静化して行く。一部報道が、戦争がはじまるような書き方をするが、大げさすぎるように見える。ハマス上級幹部が、パレスチナの危機を煽り、支援金で優雅な生活をしていると過去に書かれたことがあるが、そのことは、ハマスにはある程度のイスラエルからの危機が必要だとは言えないだろうか? 参照記事 参照記事 参照記事
2014年7月12日:BBCの12日の記事はパレスチナ側で少なくてもこれまでに105人が空爆で死亡したと主張していると報じている。イスラエルのネタニヤフ首相は(בנימין נתניהו, Benjamin Netanyahu)は軍に対して4万人の予備役兵を招集するよう命じたと発表したと言われる。現在すでに、境界付近に兵士2万人が配備されたとしている。米独の助言に対し、前向きに受け止めるとしながら、国際的な圧力に屈せず作戦完了まで全てを遂行すると公言している。イスラエルは、危険な地上戦を匂わせてでもハマスの攻撃を止めさせたい意向のようだが、仲介をだれがするのか今は見えていない。写真は、イスラエルの対ロケット迎撃ミサイル 参照記事 BBC記事
憎しみの連鎖・・・三人の普通の市民の息子たちを過激派に殺された老いた父親が 露天商をやめ、孫と離れてまでも、志願兵として復讐のため入隊したと テレビで報じました(国名を失念・・・思い出せません。)。人間の力では もう 止められない・・・