ucraina-moldova-georgia2014年6月27日:ウクライナなど旧ソビエト連邦の3カ国が、EU=ヨーロッパ連合の加盟に向けた「連合協定」に署名した。ロシアは「憂うべき結果"serious consequences」として深刻に受け止めている。
EUとの連合協定に署名したのは、旧ソビエトから独立したウクライナ、グルジア 、モルドバUkraine、Georgia and Moldovaの3カ国。今後この3カ国は、EU加盟28カ国と関税なしで貿易が可能になる。*欧州連合(EU)との「連合協定」は相互協力、関係強化で、正確にはUE加盟国になることを意味していないが、EUが旧ソビエト連邦圏に食い込んだ意味は大きく、歴史的といえる。

Poroshenkko-EU-Dealウクライナのポロシェンコ大統領(President Poroshenko  Петро Олексійович Порошенко 1965年生まれ 下中央)は署名後、「ソ ビエトから独立(1991年)して以来、最も重要な日だ。協定 pactはクリミア半島を含むすべてのウクライナに適用される」と強調した。連合協定は、EUとの自由貿易 free trade deal だけ でなく、行政や司法などにも及び(このことでウクライナ国内の汚職などの減少が期待される)、3カ国の「ロシア離れ」を鮮明にするもので、この動きについてロシア大統領府の報道官は、ロシアの経済に悪影響が出る ならば「必要な措置をすべて取る」と反発を強め、また、プーチン大統領は、ウクライナに適用されている関税の減免を見直す考えを明らかにしている。現実に、ウクライナにとってロシアは最大の貿易相手国。これまでの関係悪化で、今年の第1四半期の対露輸出は昨年比で約25%減少、損失額は約8・7億ドル(約880億円)にのぼっている。露政府はすでに、ウクライナを経由したEU製品の自国への流入を防ぐため「対抗手段を取る」と強調、食料品などに科しているウクライナ製品の禁輸拡大を警告している。英文記事 英文記事 参照記事

photo_3グルジアGeorgia 、モルドバMoldovaにも問題があり、グルジア国内には、2008年のグルジア紛争でロシアが国家承認し独立を宣言しているが国際的には承認されていない南オセチアSouth OssetiaアブハジアAbkhaziaがある。
モルドバには、1990年にロシア系住民が独立宣言した沿ドニエストルTransdniesterがあり、ここも国際的には承認されていない。現在ウクライナのロシア派地域との紛争は停戦状態だが、EUとの関係強化で、今後、ウクライナ、グルジア 、モルドバUkraine、Georgia、Moldovaの3カ国で、UE関係強化に反発する動きが活発化する可能性もある。参照記事 過去ブログ:2014年3月バルト海、黒海周辺を苛立たせるロシア 

ウクライナのポロシェンコ大統領は27日に期限を迎えた親ロシア派との停戦について、今月30日夜まで72時間延長することを決定したと発表した。また、 欧州は27日、ロシアに対し、72時間以内にウクライナ国内での緊張緩和に向けて具体的な対策を講じるよう要求、対応がなければ制裁を強化するとの姿勢を 示した。米国もこれを支持した。参照記事

nappi11 at 12:59│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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