オバマ米大統領は2014年5月27日、アフガニスタンの駐留米軍を2016年末までに完全撤退させる方針を明らかにした。今年末までに9800人を除く全員を帰還させ、来年末までに残る駐留軍をおよそ半減させる。2016年末までには完全撤退する。 アフガンのカルザイ大統領は協定への署名を拒否しているが、今年6月に行われる大統領選の決選投票の候補者はいずれも締結に前向きで、オバマ政権は、今後の駐留計画の全容を明らかにする時期が来たと判断したもようだ。
これにより、オバマ大統領は2017年初めの退任までに、10年以上にわたるアフガン戦争を終結に導くことになる。大統領はホワイトハウスのローズガーデンで撤退計画を発表し、アフガニスタンについて「完璧な国などあり得ず、また完璧な国にすることは米国の責任ではないことを認識する必要がある」と述べた。
大統領はこれより先の5月25日、アフガニスタンのパルヴァーン州にあるバグラム空軍基地Bagram Air Baseを予告なしに訪問し、ダンフォード駐留米軍司令官らからアフガン部隊の治安能力などについて報告を受けた。残留する米軍は、アフガン部隊の訓練と、国際テロ組織アルカイダの残党掃討作戦の支援を任務とする。米政府は、2015年中にアフガンの首都カブールと近郊のバグラム空軍基地に米部隊を集約し、完全撤退に備える。参照記事 参照記事 英文記事
これは、米国が言い続けていた、2014年一杯でのアフガンからの完全撤退計画の変更だろう。それほどにアフガンの治安は悪く、今も易々と首都中心部でのテロを許す結果になっている。タリバンとの和平交渉も、タリバン内部の統一が不可能な現実では、完全な撤退実現は不可能にみえる。アフガンもイラクの二の舞になるのか、、。過去ブログ:2014年3月警戒厳重なカブールで選挙妨害の自爆テロ活発化 アフガン