121433アメリカの外交専門誌フォーリン・ポリシーForeign Policy(FP電子版)は8月27日、2013年8月21日にシリアで大規模な化学兵器攻撃が起きたとされるその数時間後に、シリア国防省当局者と政府軍の化学戦部隊の指揮官の 間で交わされた電話の通話を米情報部U.S. intelligence servicesが傍受していたと報じた。この通話が米国にとって、シリア政府軍が化学兵器を使用した主な証拠となっているという。 同誌は「攻撃の数時間後、パニック(狼狽した)状態になった当局者が指揮官と電話でやりとりし、神経ガスを使った襲撃について問いただした」と伝えている。このことで米軍は化学兵器使用を確信し、攻撃の態勢に入ったが、目指すのはアサド政権の崩壊や交代ではなく、懲罰的な意味が大きく、攻撃は軍施設などへのミサイルによる限定的になるとも言われている。イランとロシアの対応に配慮し、今後の明確な証拠の提示を示唆しながらも、攻撃の用意は英米仏で進行している。参照記事 過去ブログ:2013年8月宣戦布告にも等しい米国のシリア非難 29日攻撃?シリア
660aaa6a過去にアサド大統領は、自分は軍を統帥していない、軍は国民のものだという奇妙な発言をしたことがあり、実際軍が独自に作戦を決定し行動している節がある。軍のトップはアサドの父親ハーフェズ・アサド大統領が政権を取っていたころからの身内と言われ、大統領が知らなかった可能性があるが、このことを米国は重要視しないだろう。
アサド政権側が内戦で優位な立場を築いており、アサド大統領が化学兵器に頼る必要はないという意見も出ているが、毒ガス使用の数日前には大統領官邸付近にミサイルが撃ち込まれ、またその頃、ヨルダンからの特殊部隊もダマスカスを目指して行動を開始しており、入手できる情報からだけでも軍部が焦りを感じ、ダマスカス東部の制圧を急いだとしても不思議ではない状態と想像できる。現実に、毒ガス使用後も一帯への空爆を執拗に繰り返した。過去ブログ:2013年8月シリアがやっと国連の化学兵器被害調査にOKを出す シリアが今化学兵器使用の訳は? 死傷者が激増するシリア アサドを狙ったロケット攻撃も?
2013年8月29日:米国は限定的との制限付きで、シリアに対する独自の攻撃を決定した。このことで、国連で中露が拒否権を行使しても米国が攻撃を開始する見通し。イスラエルは国民にガスマスクを配布し、予備役を召集し最大級の警戒態勢に入った。シリア政府が日本時間29日、反政府側がダマスカス郊外3か所でシリア軍に向け化学兵器を使ったと主張し、国連への調査を要請したと報道された。日付は22、24、25日で、場所はダマスカス東部 Jobarとし、英米仏も加担していると主張しているが、すでに誰もシリアの言い分に耳を傾けない。懲罰的攻撃のため、地中海には欧米の艦船、戦闘機、潜水艦が待機し、シリアの主要な施設からシリア兵が撤退していると報道されている。  参照記事 参照記事 過去ブログ:2013年3月シリア軍はVXガス兵器を使用? シリア

nappi11 at 20:08│Comments(1)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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コメント

1. Posted by 名無しのサッカーマニア   2013年08月28日 21:18
化学兵器を使用したら、国際社会に制裁を喰らう羽目になり、結局損をするという事を、何故考えられないのか不思議です。
それとも何か裏があるのでしょうか。

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