carry-body_2488189kblast-smoke_2488180kシリアSyriaの首都ダマスカスのDamascus中心部で2013年2月21日昼前、大きな爆発があり、少なくとも53人が死亡し、230人余りがけがをした。爆発したのは、車に仕掛けられた爆発物とみられ、現場近くでは爆発物を積んだ別の車が見つかった。現場近くにはアサド政権を支える与党バース党 ruling Ba’ath Party の本部、ロシア大使館、学校があり、アサド政権の中枢とも言えるダマスカス中心部でこれほど大きな被害は珍しく、シリアの国営テレビは現場の様子を繰り返し伝え、burnt-out-cars_2488200kbomb-crater_2488186k「テロリストの犯行だ」として反政府勢力を非難しているが、西側は、反政府組織の中のアルカイダ系 Al-Qaeda networkイスラム過激聖戦組織、ヌスラ戦線 jihadist rebel group Jabhat al-Nusraの犯行と推測している。爆発後、近くの政府施設に2発の迫撃弾が飛来している。反政府勢力はNHKの取材に対し、「現場近くには学校や病院などがあり、犠牲になった人のほとんどは子どもを含む市民だ。反政府勢力に責任をなすりつけるためのアサド政権による自作自演だ」と主張している。英文記事 参照記事 過去ブログ;「ヌスラ戦線: Nusra Front , al-Nusra Front」シリア

2013年2月23日
:死亡者は60人以上(反政府側は90人以上と公言)となり、このテロで、ダマスカス中心部が無差別殺戮の最前線となったと報道されている。政府施設や、裕福なシリア人(アラウィー派)が住むダマスカス中央部は今まで戦闘とは無縁な地域だった。市民の一人が「敵も味方もどちらも狂っている。彼らが何のために戦かっているかなど関係ない。怒りを我々に向けているだけだ。ひどいことをするもんだ!」と語っているが、市民の本音に近いだろう。参照記事

北部アレッポでは、政府軍のミサイルで14人が死亡、多数が負傷とある。また、多くの住民が誘拐から解かれて自由になったとあるが、これは多少説明が要する。誘拐の多くは、無数の反政府側に参加しているイスラム集団による犯行で、アサド支持やシーア派、アラウィー派など異教徒、異宗派のシリア人を誘拐し、身代金を要求することが多発している。軍資金不足をこれで補てんしているとも言われ、同時に略奪品の転売なども以前から確認されている。戦争とは言え、参加することの大義も理解できないような子供が、言われるがままに敵の首を切っている現状は、かつて見たことも無いほどひどいものだ。映像:シリアの状況Syria Situation


nappi11 at 00:12│Comments(3)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

トラックバックURL

コメント

1. Posted by kako   2013年02月23日 01:59
犠牲になる市民や子どもが わが子or肉親だとしたら こうまで残虐なことができるのだろうか、と考えてしまいます。
2. Posted by POPPO   2013年02月23日 16:55
シリア在住のキリスト教徒も脅迫を受けたうえ財産を略奪され、国外追放同然の目にあっている。

レバノンに脱出したキリスト教徒のインタビューをBS1のニュースでやっていた。

今まで代々平和に暮らして来たのに・・・・と切々と語る様子が気の毒を絵に描いたようだ。イスラム同士の殺し合いのとばっちりを受けた異教徒。

何が何だか意味不明の殺し合いも、倫理的ブレーキのタガが外れて憎しみばかりが募る。どうケリを付けるつもりなんだろうか。アサドが退陣したぐらいではシリアの内乱は終わりそうもない、アフガニスタン化必至。
3. Posted by 北の国から猫と二人で想う事   2013年02月23日 18:17
まったく同感です

コメントする

名前
メール
URL
絵文字