日本人が知らない中国国歌のヒミツ - YouTube2012年10月23日:中国国民の対日感情が、わずかばかり改善の兆しを見せているようだと報じられた。
中国で行われたインターネット調査によれば、現在の日中関係の評価について「とても良好」が1パーセント強、「まずまず良好」は7パーセント弱、「少し悪い」が48.8パーセント、「非常に悪い」が43.1パーセントとなったようだ。現 在もまだ、日中関係が厳しい状態にあるが、尖閣諸島国有化後の9月に実施した調査の同じ項目と比べると、9月調査で「とても良好」がゼロ回答だったのに対 し、10月調査での1パーセント強、9月調査で5割に達していた「非常に悪い」が43パーセントに反落など、変化が見られるようだと記事にある。参照記事

しかし、今の中華人民共和国国歌は「義勇軍進行曲」だが、こんな歌を人民が歌っているうちは日中関係改善など望めないだろう。
『義勇軍進行曲』歌詞: いざ立ち上がれ 隷属を望まぬ人々よ!我等の血と肉をもって 我等の新しき長城を築かん 中華民族に迫り来る最大の危機
皆で危急の雄叫びをなさん 起て!起て!起て!、、

元々は1935年に作られた抗日映画「風雲児女」の主題歌で、抗日(中国語:Kang Ri)戦争中、各地の文工団などで代表的な抗日歌曲として広く歌われ、民衆の間に浸透していった抗日軍歌がそのまま現在国歌になっている。この歌の敵は日本であり、日本の奴隷になるな!と勇ましく歌いあげ、国民に猛烈な被害者意識を植え付ける。前は毛沢東をたたえる歌詞だったが改訂され、原曲の反日的歌詞に戻り、2004年正式な国歌となり、オリンピックでも、国営放送の終わりにもこれが流れる。つまり、誰か日本の代表が北京でこの国歌吹奏で出迎えを受けたとすれば、いきなり罵倒されているに等しいと言っていいだろう。YOUTUBE映像:日本人が知らない中国国歌のヒミツ  参考サイト:反日感情

尖閣の領有権に関して、2012年10月23日のニューズウィーク紙のコラムにニーアル・ファーガソンNiall Fergusonハーバード大学歴史学部教授が書いている。その中で、「史料からは尖閣諸島は中国・清王朝の領土だったが、1895年に日本に併合されたことになっている(日清戦争)。第二次大戦後の1945年以降はアメリカの管理下に置かれ、1971年に日本に返還されたが、中国も台湾もこの取り決めを認めていない。」と中国の主張をほとんどそのまま書いている。歴史学者としては実にお粗末な記述ではないだろうか?

歴史詳細はここのサイトに詳しいが、1895年の日本の領土化は併合でもなければ日清戦争(1894-1895)とも無関係だ。中国は、日清戦争後の賠償で日本が台湾を取得し、尖閣は台湾の領土であったから、清朝時代に清だった台湾の領土は全て中国に帰属するという論法のようだ。しかし、いまだかつて台湾全土が清、または中国になったことなど一度もなく、そんな資料も存在しない。併合するも何も、そこはそのずっと前から無人島で、1895年に正式に日本の国土として編入したにすぎない。台湾の領土だった記録もないし、1970年代に急に中国が騒ぐまで領土紛争すらない。こういう記述が海外紙にあれば、日本大使館は訂正を求めるべきで、政府も無能な大使を叱咤すべきだろう。過去ブログ:台湾漁船 尖閣付近に集結 影に富豪の寄付 中国世論はずっと日本への恨みを抑えてきた。と中国 気になる台湾の尖閣への出方 台湾

niall-ferguson-handファーガソン氏:写真 は過去2009年、米中対立が世界の軸になるか? という問いに「19、20世紀と中国は暗黒の時代だった。中国は現在『払い戻し』を求めている。上の世代は争いを望んでいないが、若い世代は自信を持ち始めている。今後の中国は独断に走るようになる」と答えている。これを今の日中関係に置き換えれば、中国は今、過去の払い戻しを求めているのかもしれないが、金銭的払い戻しだけの問題なら、日本はODAなどで十分に払ってきている。多くが闇に消えているのだろうが、中国の今の若い世代はそれを知らない。参照記事

残念ながらファーガソン氏は気づいて居ないようだが、国力と軍事力が充実したとき、中国が狙っているのは露骨な周辺国の属国化であり、アジア全域にまたがる中華思想の実現である。それを中国は革命と言うかもしれない。すでにその種はアジアに撒き散らされ、アフリカ、南米、南洋諸島にまで拡大している。そこで革命までこぎつけたとき、作りつつある中国海軍が威力を発揮するだろう。しかし、その秘めた計画も、ミャンマー、タイ、ベトナム、カンボジアにことごとく警戒され、中にはミャンマー、タイのように露骨に反発する国も出てきた。いずれの国も、やっと自国の自立と近代化の必要性に目覚めつつある。それを急がなければ次のチベットになることに気がついたからだ。どの国も近代化にはパートナーが必要で、結果的に平和主義日本の重要性が高くなっていると思われる。この視点から日本は積極的に、早急に中国以外のアジアに広く展開すべきだろう。かつて日本はアジアの開放、共栄を詠ったが、その時代は軍事力の行使を要求した。新たなアジアの開放には経済と技術で浸透して行けばよい。各国との共存共栄だけが唯一、日本の独自性を守る術ではないだろうか?

nappi11 at 00:05│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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コメント

1. Posted by 憂国烈士   2012年10月25日 11:20
ますます挑発を強めてくる中国に対して具体的な対策を執れていない日本!
外務大臣の 玄葉 なんかは 「冷静な対応を」 を繰り返すばかりの弱腰外交に徹している。

どこの国に領海侵犯されて 「冷静」 を保つ国が在るのか教えて頂きたいものだ。

他国なら逮捕、さらには迎撃も当然だろう。無能な民主の為に最前線で奮闘している海保は大きなフラストレーションと困惑状態なのは間違いないだろう。

現在は中国の嘯いた 「国際宣伝」 の影響もあるのか他国の尖閣問題の認識違いがチラホラ見え隠れする。日本人は、この問題にもっと意識を向けていかないといけないし今強く望むことは 「国賊、民主の早期解散」 である!
2. Posted by ま   2012年10月26日 06:47
憂国烈士 さんのご意見に大賛成!

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