
米国は同盟国であるフィリピン、オーストラリアとの関係を、対中国という視点から強化しているが、フィリピンとオーストラリアとの協力関係は相対的に希薄で、戦略的パートナーシップにより、脆弱(ぜいじゃく)な三角形の一辺を強固にしようとしている。10月22日に始まった合同軍事演習は、5日間の日程でルソン島のマニラ湾周辺海域で実施され、「戦闘・運用能力の向上」(フィリピン海軍)を主眼としている。参照記事

尖閣を含む中国の太平洋への進出は、台湾、フィリピン有事の際の海上輸送、軍事作戦上に大きな影響があり、米国は早い時期から中国の進出を警戒している。またオーストラリアは、前の大戦で日本軍がオーストラリア本土まで攻撃した経験を持っていて、南太平洋海域への中国の経済進出、移民の増加、覇権の拡大に強い警戒心を持っている。参考記事:「我々の裏庭に竜」中国の南太平洋進出 オーストラリアの懸念