2012年10月22日 科学化学テクノロジー

シャープは不振の液晶事業の収益改善につながると期待するが、IGZOは製造が難しく、量産体制の整備など課題もある。IGZOは消費電力を従来のアモルファスシリコンTFT液晶パネルの10分の1程度まで抑えることができ、画質も高い。KDDIが年内にも発売するタブレット型端末(7インチタブレット「AQUOS PAD SHT21L」)YOUTUBE映像 に搭載されるが、同社の従来モデルより2・5倍電池が長持ちするという。資本・業務提携で合意した台湾の鴻海世界で初めて、 In(インジウム)、Ga(ガリウム)、Zn(亜鉛)、酸化物(O)から構成される酸化物半導体(IGZO:アイ、ジー、ゼット、オー)を採用し、低消費電力化が可能で、シャープの光配向技術の活用とあわせて高品位表示を実現するというものだった。写真はシャープの32型液晶TVを左従来品、右IGZO採用品で比べたもので、写真でも表示精度のよいのがわかる。今後、スマフォ、パソコン、タブレット型への普及が期待されている。
2012年10月23日:シャープは10月23日、新型液晶「IGZO」を搭載したスマートフォン(多機能携帯電話)を、提携先の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と共同で開発する検討をしていると明らかにした。主に海外市場で販売する。シャープは都内で開いたスマートフォンの新製品発表会で、鴻海が製造したシャープブランドのスマートフォンが中国、香港、台湾で8月末から販売されていることを踏まえ「IGZOを搭載した端末の展開も検討している」と話した。シャープは今後出荷するスマホなどで、IGZO搭載製品の割合を今年度下半期に30%余りにする計画も明らかにした。鴻海(ホンハイ)は今後、アップルのスマートフォンやパソコンを大量に製造するうえで、中核の液晶部品まで自社で手がけ、利益率を大きく高めるためシャープとの提携が必要と判断したようだ。
シャープはIGZO搭載のスマホやタブレット端末のラインアップを来年以降に「一気に拡大していく」計画で、国内はドコモのスマホ、KDDIのタブレットになどに搭載して市場を拡大、世界に向けては世界最大のメーカー、台湾・鴻海(ホンハイ)と協業して米国アップル製品への量的拡大を目指すようだ。トラックバックURL
コメント
1. Posted by kabaoyaji 2012年10月22日 06:59
シャープ頑張れ!