article-2029400-0D8B539A00000578-189_634x385カダフィ政権の終局に早くも市民から歓声が上がっている中、混乱するリビアに対し、中国は石油投資を保護するよう、リビアに迫っている。 中国の商業部(経済産業省に相当)文仲亮・外国貿易局副局長は2011年8月23日、リビアの新政府が中国の投資を保護するよう求めた。(右は2011年8月24日のカダフィの邸宅。無数の弾痕が残っている)

これは、リビア反体制派が掌握する国営石油企業AGOCOの広報担当者が、現政権崩壊後の石油利権について、今回の内戦で中立的、もしくはカダフィ政権擁護の立場を示していた中国お よびロシア、ブラジルは将来的に「政治的問題」が発生する可能性があり、権利を優遇しないとの見方を示したのを受けたもの。


204612971_60c9763318_o中国は2009年までに計4300億元(約5兆1600億円)もの莫大な投資をリビアに行い、中国国営新華社通信によると、中国はリビア国内のイ ンフラや石油など50のプロジェクトに関係しており、多くは道路、建築などのインフラ事業で、中国が昨年輸入した原油の3%は、リビアからのものだった。
参照記事

過去のブログ 2011年2月~アフリカ、中近東、反体制運動➁
 から「ここ数十年間、中国当局はカダフィ政権の強い支 持者でありつづけた。中国商務部の最新発表によると、リビアで投資する中国企業は75社に達し、関連プロジェクトは50項目。中国人従業員は3万6千人余 りで、情報によると、すでに約1万2千人の中国人がリビアを出国した。ここ数4500_Chinese_evacuated_from_Libya_Americans_rescue_in_delay日間、「中石油集団」など一部の中国資本の企業と機関は武装強盗の襲撃を受 け、15人以上が負傷、経済損失は15億人民元(約187億円)に達する。」と記録したように、中国は再三にわたりカダフィ政権を擁護していた為、攻撃の対象にさえなっていた。
中国人のリビア脱出は早かった。2011年2月20日頃の国内デモに反応して、2月25日には4500人が船でギリシャのクレタに脱出し、空路中国へ帰還した。(写真右)参照記事 
2011年2月~アフリカ、中近東、反体制運動と シーア派スンニ派➀


その後の記事
 米国オバマ大統領、リビアでの無人機爆撃を承認 リビア➈ には、「2011年4月25日:中国企業はすでにリビアで200億ドル(1兆6千億円)に上る損失を被っている。特にインフラ部門および資源部門に投資を行っていた企業に損失が大きくなっている。今年はじめからの北アフリカおよび西アジアでの混乱により、中国企業の受注数は半分に減少した。またリビアにおける新規契約数も45%減少している。 政情不安が起こるまでには、リビアで75社の中国企業が活動していた。参照記事 」とあるので、損害総額は3倍以上に膨らんだ事になり、アフリカ全体では相当な額になるだろう。

反体制側の声明に在るように、中国は莫大なリビア投資とリビアでの利権を失う可能性がある。リビア人の中には、急で大量な中国企業、中国人の進出でリビア経済が混乱したという不満があり、それはカダフィへの不信にもなっていた。参照記事 その意味では、この騒乱と中国はまったく無関係とは言えない。何よりも、当時から反カダフィ市民を殺害、拷問をしていたカダフィと親密だった中国は、一部のリビア国民から、単にカダフィの個人商売に手を貸し、リビアを食い物にするとして憎悪の対象となっていた。過去ブログ:リビア情勢 
トリポリ 首都圏に突入>首都全面開放か? リビア ⑰

2011年8月25日:カダフィ大佐に懸賞金が掛けられたとかニュースが流れた。個人的に気になるのは、カダフィ居住地域の南側に位置するトリポリ動物園の動物たちだ。猛烈な空爆もあった地域で、もしかしたら殺害されているだろう。今ちょうど、動物園付近で銃撃戦が起きているとニュースが流れた。依然として市内にはカダフィ側の狙撃者が点在し、市民は外に出れない状況。トリポリに反政府側が侵攻してから、反政府側400人が犠牲になり、200人が負傷した。カダフィ大佐の潜伏先として、東部の海岸に面した、大佐の生まれ故郷シルトSirte、リビア中央部のサバハSabhaの名前が挙がっている。
カダフィの地下通路YOUTUBE映像

Hasidi_1857433cこの紛争の収拾策が進行する中、反政府側司令官は、反政府戦闘組織の中にアルカイーダ系al-Qaeda戦闘員
が存在し、彼らがイラクのアルカイーダと関係する Abdel-Hakim al-Hasidi:右 にリンクしていることを認めている。参照記事 英国紙テレグラフ 彼は、アフガン戦争の初期にも戦闘に参加したと言われ、イスラム原理主義であり、反欧米的な過激なリーダーで在るのは間違いないだろう。彼は又、リビア東部で戦闘員をリクルートし、イラクに送り込んでいたことを認めている。彼の理想は、リビアにイスラム教国を建国することで、これは今後連合国と協調する気配のある国民協議会とも対立する。彼は1995年から1,996年当時、LIFG(リビア人イスラム戦闘集団Libyan Islamic Fighting Group)として、当時のカダフィ政権下のリビア軍にテロを行い、数十人を殺害している。

2011825124713439734_202011年8月26日:やはりカダフィ軍の虐殺は起きていた。右の写真は奇跡的に生き残った男性で、彼は理由も無く8月15日に自宅で拘束され、カダフィ住居地Bab al-Aziziya
に近い場所の仮の監獄に入れられていた。わずかな食事とひどい扱いで、反政府軍が近くまで迫ってきた8月23日、他のとらわれていた仲間25人と共に外に出された。壁に向かって整列されられ、機関銃で処刑が行われたが、彼は手と肩に銃弾を受け、死体の中に埋もれているのを翌日助け出された。恐らく、似たような事は市内のあちこちで起きているだろう。囚われているのは、ほとんどは兵士ではなく一般市民だという。参照記事 大量処刑を告発するYOUTUBE映像

nappi11 at 06:06│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

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コメント

1. Posted by よりばば   2011年08月25日 12:23
金儲け第一の中国。世界の申し合わせから外れてリビアの利権に投資した罰。
投資は損失も読み込んでするもの。みずからの投資の失敗を恥じずに、投資を保護しろだなんてよく言えたものです。
驕る中国には、いいお灸でしょう。
2. Posted by 3DSマジコン   2014年12月20日 22:34
3DSマジコン 【DeNA】高田GM、獲得の岡島に期待大「十分投げてもらえる」 3DS対応マジコン

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