メキシコ 麻薬抗争で米国職員殺害される !!
2010年3月12~14日 金、土、日の週末だけでメキシコ全土で3日間に50人が殺害され最悪の記録となり、メキシコの国境沿いの町フアレスCiudad Juarezでは残忍なアメリカ人職員を狙った連続殺人が発生した 米国はメキシコ側で勤務する政府職員の家族に4月12日までに帰国するように勧告を出し、旅行客へも延期を促している。
3月13日午後2時37分、妻が領事館に勤める夫のJorge Alberto Salcido Cenicerosさん,37歳の乗った白いホンダ車が銃撃され、夫が死亡、同乗していた4歳と7歳の子供が負傷した。彼は以前フアレス市の警官だった。
10分後にテキサスナンバーのトヨタ車が銃撃され、米国籍の領事館勤務の妻Lesley Enriquez, 25歳 妊娠4ヶ月、,夫の, Arthur Redelf, 矯正官30歳.が死亡。後部席には生き残った赤ん坊が泣いていた。両事件の被害者は米国側のテキサス州・エルパソに在住していた。右は銃撃された車と被害者。襲撃は同一犯と見られ、使用した車は炎上している状態で発見された。
*17日の調査関係者のコメントとして、この襲撃はフアレスカルテルからの指示 を受けたヒットマンの仕業と見られ、両家族とも市内で行われた領事館勤務者の子供の誕生日パーティからの帰宅途中だった。可能性として、ヒットマンがパー ティー場所を間違え、間違えた白いSUV車を襲撃したのかもしれないとコメントしている。被害者が米国籍で領事館勤務と言う以外、カルテルから攻撃を受け るような情報は今のところ何一つ見当たらず襲撃に不自然さを感じているようだ。
3月16日、米国は事件の重大性から捜 査にFBIの派遣を決定した。メキシコのカルデロン大統領は麻薬カルテル撲滅を目指しメキシコ軍隊の鎮圧が続いているが、2006年からでもすでに19000人が殺害されている。
メキシコ南西部のアカプルコAcapulcoでは先週の土曜日だけで13人、翌日曜日には14人が殺害され、内4人は首を切断されていた。女性1名はタクシー乗車中に銃撃されている。(写真左はアカプルコの通りbulevard Vicente Guerreroに横たわる対立組織メンバーの射殺遺体)わるulevard Vicente Grreroicente Guerrero
他にアメリカ、メキシコ国境沿いでカルテルの抗争が激化している場所にメキシコ側Reynosaと米国テキサス州側McAllen付近がある。ここでは元のセタスの雇い主だったガルフ・カルテルGulf Cartel と暗殺集団の ロス・セタスLos Zetasが
日夜銃撃戦を繰り返し、セタスはメキシコで最も残虐で、この付近のほとんどの抗争殺人、首切り、誘拐、ゆすりにかかわり、最近の過去3週間にこの国境沿い
で約100人が殺害されている。狙われるのはギャングばかりでなく、警察官、司法関係者、更にマスコミ関係者も含まれ、事前にNarcos(米語ではNarc)とよばれるタレコミ屋やスパイを
潜入させて監視しているという。Reynosaでは、2月18日から3月3日の間に8人のジャーナリストが誘拐され、1名が死体で発見、2名が解放され5
名が以前行方不明だ。住民の多くは監視を警戒して、情報提供や銃撃の報告にはソーシャルネットワークやツイッターを使用していると記事に書かれている。右下の垂れ幕は 暗殺組織セタスが道路の上に掲げたメンバー募集の横断幕。そこには軍隊より高給を払うと書かれ,丁寧に連絡先の電話番号まで載っている。 過去ブログ:メキシコマヤクカルテル勢力図 *上記の地名は左の勢力図で参照