中国とフィリピンとの南沙(なんさ)諸島(スプラトリー諸島Spratly Islands)をめぐる領土紛争がエスカレートしており、双方ともに対抗措置をちらつかせ、一発触発状態に陥っている。

フィリピン政府は2011年4月5日、国連に抗議文書を提出した。中国は2009年、南沙諸島を含む南シナ海全域の領有権を主張する文書を国連に提出したが、これは国際法上の根拠が無いものだと主張している。 南沙諸島や周辺の南シナ海はフィリピン固有の領土だという態度をあ
くまでも崩さない姿勢だ。1973年のベトナム停戦で米国はベトナムから撤退し、92年にはフィリピンのスービック基地Subic Bay Naval Baseからも去った。こうした米軍の後退による隙を狙って中国が南シナ海に急速に進出し、主権を主張し始めてきた背景がある。日本が尖閣諸島問題、竹島問題で弱腰になることは、中国の軍拡に自信を持たせる結果にしかならない。 参考記事
中国は74年1月には早くも、西沙諸島に進出して、それらを支配下に収める。80年代に入ると、中国海軍の艦艇が南沙諸島海域に出没するようになった。同年代末までにベトナム南部海域に、90年代に入るとフィ
リピン海域に海軍の活動拠点をそれぞれ設置した。 1995年には、南沙諸島のフィリピンの経済水域だったミスチーフ環礁(Mischief Reef 浅瀬)に、中国は左のような急造の建物を建て国旗を揚げた。その後にこれはコンクリート製の建造物に作り直され今に至っている。これは中国がどう言い訳しても軍事的占領でしかない。同じパターンで尖閣諸島占領を考えていたのだろう。この南沙諸島問題に、如何に日本が反応するかは、今後の中国と日本の領土問題に大きく関係して来る重要な問題だ。参考記事
アキノ大統領は9日、「わが国の安全と主権が脅かされた時、米国と日本以上に頼りになる友はいない」と、領土紛争問題上の中国から脅威から日米両国が守ってほしいとアピールした。
フィリピン国軍と米軍が15日に実施した第27回合同軍事演習は、過去最大規模の野戦合同演習となった。また、フィリピン政府は南沙諸島周辺海域の陸・海軍力増強に向け、約1億8400万ドルを追加投入した。
中国側も負けずに反撃に出た。外交部は7日、南沙諸島は中国固有の領土であると強硬な態度で主張、フィリピン側の主張を真っ向から否定した。14日には中国も国連に文書を提出、フィリピンが1970年代以降、中国の領土である南沙諸島に侵入を続け領有権を主張していることを非難し 「フィリピンの主張は一切受け入れられない」と強い態度を示した。 中国海軍の各大艦隊は最近、実戦訓練を強化しており、特に南沙諸島を管轄している南シナ海艦隊の駆逐艦分隊は、水上戦闘艦総合攻防訓練を実施した。また、多くの漁業監視船を南シナ海に送り込み、主権を強くアピールしている。参照記事
左上の図は 過去の2010年9月のブログ:どうする中国? からで、その頃から中国は左の三沙市という新しい行政区域を洋上に設定し、ベトナムやフィリピンなど隣国との国境摩擦は予想できた。右上が現在中国の主張する自国境界線で、相手国の経済活動に配慮しない強引な線引きというしかない。狭いアジアで大なり小なりこのような問題は起きるが、中国は協議ではなく軍事的威嚇で相手国を黙らせようとする。主張の正当性以前に、この方法がアジアの平和をかき乱し、全てにおいて「もめても相手には勝てるから、もめてもいい」という、中世時代の思想を引きずっている。大国で国連加盟国なら、それも理事国ならどこまでも協議で解決を求めるべきだろう。 中国で進行中の海軍の増強が完成した時には、いったいどれほど横暴になるのか、、。中国が本来持っていた儒教の徳に沿った政治など、この国に望む事すら出来ないのだろうか。 過去ブログ:どこが 日中平和だ!中国海軍増強:尖閣の酔っ払い船長と中国の海軍増強 軍部が外交に口を出す中国:儒教社会主義をめざす中国。:櫻井よしこ氏 アメリカが中国と距離を置いた理由を語る
2011年4月27日:中国人民解放軍機関紙の解放軍報は2011年4月27日、中国海軍が今月下旬に南シナ海域で海軍の戦闘爆撃機部隊が 超低空爆撃演習を実施したと報じた。軍関係者は米軍の空母への攻撃を想定した演習としている。温家宝首相が4月27日から南シナ海の領有権問題で対立するマレーシアなどを訪問する前に、温首相の協調姿勢をけん制する軍部の意図を指摘する声もある。・・・これを読む限り、首相といえども人民開放軍をコントロールできないという事で、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイは相当な警戒態勢に入るだろう
2011年6月7日:ベトナムが激しく中国の南シナ海での暴挙に抗議し、ベトナムの首都ハノイでは1000人規模のデモが起きている,ペトロベトナムがその経済海域内で原油探査を実施していたときに,中国側が強制的にワイヤの切断を行った為で,他にフィリピンなども国連に訴える姿勢,南沙諸島の原油包蔵は2000億バレル(世界の年間原油消費は300億バレル)と言われている。最近、中国の北西部、南西部の旱魃で水力発電に影響が出ており、電力不足になっている中国は、今まで以上に資源獲得に攻撃的になってきたようだ。右はハノイでの反中国デモ

フィリピン政府は2011年4月5日、国連に抗議文書を提出した。中国は2009年、南沙諸島を含む南シナ海全域の領有権を主張する文書を国連に提出したが、これは国際法上の根拠が無いものだと主張している。 南沙諸島や周辺の南シナ海はフィリピン固有の領土だという態度をあ

中国は74年1月には早くも、西沙諸島に進出して、それらを支配下に収める。80年代に入ると、中国海軍の艦艇が南沙諸島海域に出没するようになった。同年代末までにベトナム南部海域に、90年代に入るとフィ

アキノ大統領は9日、「わが国の安全と主権が脅かされた時、米国と日本以上に頼りになる友はいない」と、領土紛争問題上の中国から脅威から日米両国が守ってほしいとアピールした。
フィリピン国軍と米軍が15日に実施した第27回合同軍事演習は、過去最大規模の野戦合同演習となった。また、フィリピン政府は南沙諸島周辺海域の陸・海軍力増強に向け、約1億8400万ドルを追加投入した。
中国側も負けずに反撃に出た。外交部は7日、南沙諸島は中国固有の領土であると強硬な態度で主張、フィリピン側の主張を真っ向から否定した。14日には中国も国連に文書を提出、フィリピンが1970年代以降、中国の領土である南沙諸島に侵入を続け領有権を主張していることを非難し 「フィリピンの主張は一切受け入れられない」と強い態度を示した。 中国海軍の各大艦隊は最近、実戦訓練を強化しており、特に南沙諸島を管轄している南シナ海艦隊の駆逐艦分隊は、水上戦闘艦総合攻防訓練を実施した。また、多くの漁業監視船を南シナ海に送り込み、主権を強くアピールしている。参照記事
左上の図は 過去の2010年9月のブログ:どうする中国? からで、その頃から中国は左の三沙市という新しい行政区域を洋上に設定し、ベトナムやフィリピンなど隣国との国境摩擦は予想できた。右上が現在中国の主張する自国境界線で、相手国の経済活動に配慮しない強引な線引きというしかない。狭いアジアで大なり小なりこのような問題は起きるが、中国は協議ではなく軍事的威嚇で相手国を黙らせようとする。主張の正当性以前に、この方法がアジアの平和をかき乱し、全てにおいて「もめても相手には勝てるから、もめてもいい」という、中世時代の思想を引きずっている。大国で国連加盟国なら、それも理事国ならどこまでも協議で解決を求めるべきだろう。 中国で進行中の海軍の増強が完成した時には、いったいどれほど横暴になるのか、、。中国が本来持っていた儒教の徳に沿った政治など、この国に望む事すら出来ないのだろうか。 過去ブログ:どこが 日中平和だ!中国海軍増強:尖閣の酔っ払い船長と中国の海軍増強 軍部が外交に口を出す中国:儒教社会主義をめざす中国。:櫻井よしこ氏 アメリカが中国と距離を置いた理由を語る
2011年4月27日:中国人民解放軍機関紙の解放軍報は2011年4月27日、中国海軍が今月下旬に南シナ海域で海軍の戦闘爆撃機部隊が 超低空爆撃演習を実施したと報じた。軍関係者は米軍の空母への攻撃を想定した演習としている。温家宝首相が4月27日から南シナ海の領有権問題で対立するマレーシアなどを訪問する前に、温首相の協調姿勢をけん制する軍部の意図を指摘する声もある。・・・これを読む限り、首相といえども人民開放軍をコントロールできないという事で、フィリピン、ベトナム、マレーシア、ブルネイは相当な警戒態勢に入るだろう

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コメント
2. Posted by イエッサー 2011年04月24日 06:46
まあアメリカがいてもいなくても尖閣は変わりないね。アメリカは尖閣諸島での紛争はこれまでの日米安保の範囲(つまり島嶼(尖閣含む)にはかかわらない)という態度だからね。
結局アメリカは日本に基地はおきたいが、日本の領土問題や紛争にはできるだけ関わりたくないってことよ。
なんせ核をアメリカに飛ばせる今後の大国の中国とは経済関係で仲良くやりたいからね。
日本は基地を提供してくれればいいのさと思っているだけ。
結局アメリカは日本に基地はおきたいが、日本の領土問題や紛争にはできるだけ関わりたくないってことよ。
なんせ核をアメリカに飛ばせる今後の大国の中国とは経済関係で仲良くやりたいからね。
日本は基地を提供してくれればいいのさと思っているだけ。
3. Posted by おばQ 2014年05月10日 21:15
猫に小判ということわざもある。中国をこんな国にしてしまったのはアメリカと日本の金。 金の本当の価値を知らない中国に必要以上の金を与えて中国共産党は悪の限りを尽くしている。 まだ民度の低い国には、お金を与えてはいけませんという教訓となった。 金を武器に手の負えないモンスターと化した中国は世界に害毒をまき散らすだけの国となってしまった。 アメリカを中心になんとかモンスターを倒さないと地球が危ない。
4. Posted by Sato 2016年08月13日 22:37
いい加減、世界は知るべきだな。中国が地球を喰らう、だよ。10数億の胃袋をこいつらが肥え太る毎に
5. Posted by Sato 2016年08月13日 22:38
いい加減、世界は知るべきだな。中国が地球を喰らう、だよ。こいつらが肥え太る毎に傲慢さはエスカレートする。先進諸国はエサを与えないがいい。
これは日本にも言えると思う・・・。
フィリピン政府が日本にも助けを求めているけど、無理、無理!