今だから書ける事15.オジもスパイだった?
イギリスでロシアの元諜報部員が暗殺された.それも放射性物質で,,致死量が1兆分の7gというからとんでもない劇物ですね.持ち運びはパチンコ玉程の鉛の容器で十分とか..ところで,オジも若いときスパイ扱いされ,命の危険もあった.今ではこのことを知っているのは,まだヘルシンキに住むヒデと数人くらいだろう.(そう言えば最近メールが無いな.読んでたらメールください..)
発端は,ヘルシンキで日本人が麻薬所 持の疑いで逮捕されたことに始まった.庭に埋めていた大麻樹脂が発見され,本人は拘留され,なぜかその捜査の通訳を頼まれたことで事が始まった.通訳して いるうちに,本人あてのスウェーデンからの日本人仲間が書いた手紙を訳すことになった.今だから書けるが,数人の日本人の名前も在ったが,警察には全部は 通訳しなかった.大きな事件にしたくない心理が働いたのだろう.
それからしばらくして,スウェーデン からの旅行者と話をしていると,スウェーデンにいる仲間が,そのときの通訳は日本人のスパイだからブチ殺すといきまいているといううわさを話してくれた. オイオイ,それはオジのことだろう.これはやばい!本気では無いにしろとんでもない逆恨みである.
早速警察に事情を話し,身辺警護を頼 んだが,そこまで手が回らないという.そのとき,代案として護身用の催涙ガスの許可証を発行してくれたのが下の写真.この許可証はピストルの許可証でもあ る.当時の書類と一緒に保管してあったもの.早速,プロ用の催涙ガスと射撃様の22口径のピストルを購入して練習した記憶がある.今は分からないが,当時 の平和な北欧でも比較的自由に銃器は手に入った時代であり,自分の身は自分で守るしかない.結論から言えば何事も無く,その後帰国して今に至るのだが,何とも物騒な青春時代の思い出である.そのとき捕まった日本人は,その後強制送還になったと記憶している.
その当時は,北欧に日本赤軍が隠れているとか,アラブゲリラのアジトがあるとか,とにかく物騒な時代だった.