ベナジル・ブット(Benazir Bhutto)元首相を殺したのは誰か
写真右上は撃たれる直前の車上のブット氏、4WDのサンルーフから上部を出している。銃撃後犯人 は手りゅう弾で自爆し(一部報道では白いベールの別な男とある)、犯人を含む16人から20人が巻き沿いにあって死亡したとされ、車の左側面が損傷してい るが、防弾ガラスでガラスは割れていない。犯人はサングラスの男で車の左斜め後部、数メートルの距離からピストルで撃ったとされているが、写真を薄くして よく見ると銃が異常に大きく見える。
調べると同じような疑問を持った人が世界中にかなりいる。アメリカやイスラエルの護衛が使う短機関銃ではないのかと指 摘がある。、暗殺の動機についてもいくらでもあり、パキスタンでは複数の情報機関、数十のイスラム武装勢力、数百の部族、さらにパキスタンの暮らしの隅々 に浸透する陸軍などが暗殺の動機を持っており、実はブット氏は暗殺前に英国政府にメールで3名の軍事政府高官の実名入りで、彼らによる自分の暗殺の計画が あると英国政府に伝えたことが確認済みで、それ以前には英国に民間会社の護衛を依頼しているが軍事政府側が入国を拒否した事実もある。暗殺の数週間前にも 暗殺目的の自爆テロがあり、状況から見て故ブット氏は余りにも油断しすぎだったろう。
個人的にはアルカイーダの犯行、または政府高官、または落選を恐れ た与党政治家の陰謀などが想像できる。軍が関与でも、実権を握る軍から、現在のムシャラフ大統領が知らされていなかった可能性も十分あり得る。もしアルカイーダの犯行であれば、軍事政権 側は事実関係ををねじ曲げて報道する理由は何もないが、軍情報部が暗殺に過激派を利用したり、便宜を図った可能性は十分ある。
この暗殺で落胆しているのは英米両国だろ う。いずれも総選挙で首相になった際には故ブット氏にアフガニスタン、パキスタン、インドを反イスラム攻撃で取りまとめてもらおうと物心両面で支援してい た。特に英国は情報機関を張りつかせていたはずで、英国情報機関の失態ともいえる。暗殺の危険があるのに亡命先の英国からパキスタンに戻ったのも英国、及 び米国の指示なのは確実だから、今回の暗殺は特に亡命していた英国政府の責任が重大だが、当然日本のマスコミはそんなことは書かない。ブット家で処刑、暗 殺、不審死に遭ったのはこれで3人目になる。19歳の長男が母親の後を継ぐというが、英国の情報機関の支援では頼りない。何せ過去にロシアのスパイに英国 情報員が暗殺されまくった脇の甘いスパイ組織だから。
書いた後で驚きのニュースが飛び込んできた。ブット氏とは対立関係にあった軍事政府のムシャラフ大統領が事件の調査を対立関係にある英国ロンドン警視庁に依頼した、!ということは、自分の身内を疑っているのか?あくまでも軍事政府は無関係と言いたいのか? その後の経過:2011年11月5日:パキスタンに政変は起きるか?