とんでもない新素材 新プラスチック iPP
成形性がよく錆ないプラスチック本来の特性を持ちながら、引っ 張り破壊強度が同重量の鉄鋼の 2~5倍、アルミの6倍!!
鉄鋼並みの強度を持つプラスチックを大量生産する技術の開発に、広島大学の彦坂正道特任教授らの研究チームが成功した。鉄鋼を超える比強度を持ち、安価で水に浮く軽さで、リサイクルが可能なシート状の超高性能汎用プラスチックの創製に成功し、科学技術振興機構と広島大学が2010年4月19日に発表した。
融点以下に冷やしたゴム状の高分子の融液を引っ張って結晶化させるという極めてユニークな製法により、代表的汎用プラスチックのポリプロピレンの結晶化度をほぼ100%に高めることに成功し、引張強度をこれまでの7倍以上の230MPa(メガパスカル)に高め、比強度を鉄鋼の2~5倍にした。 しかもポリバケツなどに使うポリプロピレンなどの汎用プラスチック並みに安価で成形しやすく、リサイクルが可能という大きな利点を持っている。また、高剛性と高靱性を備え、錆ないことから、高層ビルや家屋などの建築材料にも適しており、耐水性も加味されるので、橋梁やダムなどの構造材としての利用も期待 される。しかも透過率 99%という高い透明性は、ガラスの代替材としても期待できる。耐熱性は通常のポリプロピレンより50℃以上高い176℃で、折りたたんでも、力を外
すと、再び元の形状に戻る
通常、高分子材料プラスチックなどはは軽量・安価・高成形性の利点を持つが、強度や耐熱性などの材料特性が金属などより著しく劣るために高度な性能要求に応えることができなかった。車に使えばバンパーや内装、車体の外板やガラスなど、材料の40%以上に活用でき、厚さを2倍にすれば鋼板並みの強度を確保できる上、重さは4分の1(比重0.94)で済むという。また、繰り返し曲げても割れにくく、ガラス並みに透明にもできる。彦坂教授は「この方法ならつぶす工程が加わるだけで、町工場でも簡単に製品に使える」と説明。まずは食品容器での実用化が検討され、2011年度製品化を目指す。個人的にはこれでアタッシュケースや旅行用スーツケースを作れば耐久性のあるものが出来そうだが、、。