臭いものにはふたの中国 黑监狱(黒監獄)
中国の闇監獄(中国では 黑监狱 と表記、英語で Black jail )の存在は広く知られ2009年11月 全国に闇監獄、看守はやりたい放題の乱暴!中国 黑监狱 に書き留めておいた。当時の記事は民間人が極秘に調査し、アメリカの人権監視団体にレポートを送り公表されたもので、当然中国政府は存在を否定していた。しかし今回、中国警察が北京で闇監獄の運営を行っている警備会社Anyuanding security companyの取締りを行い、違法に拘束、監禁されていたものを出身地に戻し、警備会社の責任者Zhang JunとマネージャーのZhang Jieを9月25日逮捕したというニュースが2010年9月27日流れた。どうやら今月その実情が中国の財界誌に書かれたことが発端のようで、それによれば2008年だけで2億6千万円21 million yuan ($3.1 million)の荒稼ぎをしていたらしい。会社と言っても、内容はほとんど暴力団に近い。写真は過去に発見された闇監獄で、町外れの民家や倉庫を改造した場所に多数が不法に監禁され、強制的に地方に送り返されていた。
この闇監獄は主に地方から陳情にきている陳情者を、その出身地域の地方政府の指示で勝手に監禁し、地方政府の内情暴露を妨害していたもので、当然そこには金銭が絡み、陳情窓口のある北京警察も黙認、あるいは監禁に協力していたと言われている。陳情者に対しては暴行、性的虐待、金銭の没収など違法行為が平気で行われ、中国ではすでに広く存在が知られている。今回の警察の取り締まりも額面どおりには信じがたく、恐らくマスコミへの暴露を恐れた警察が取り締まりの名目で発覚前に全ての証拠隠蔽をしたということだろう。中国人の多くもそう思っているようだ。左は北京の陳情者。民事裁判制度の不備な中国では大衆には陳情と言う時代遅れの方法しかなく、自費で上京し、訴えを聞いてくれるまでの期間、辛抱強く屋外で並んで順番を待つ。