2018年05月

アフガニスタンAfghanistanのナンガルハル(Nangarhar)州知事の報道官によると、襲撃が始まったのは現地時間2018年5月13日午後12時50分(日本時間同日午後5時20分)ごろ。武装集団のうち、少なくても一人がジャララバード市財務部Jalalabad finance directorateの建物入口で自動車爆弾、または手榴弾で自爆し、4人が建物内に侵入した。治安部隊と武装集団との戦闘は4~5時間余りに及び、恐怖にかられた職員らは窓から逃げ出したという。襲撃者は8人で全員が殺害された。
市の保健当局者は、警官1人と財務部職員3人を含む民間人8人の遺体、負傷者36~42人が市内の病院に搬送されたと明らかにした。ISは傘下のプロパガンダ機関アマック(Amaq)を通じ、襲撃を行ったと主張する声明を出した。アフガニスタンでは武装集団が攻撃を激化させ、米国の支援を受けたアフガン部隊も空爆と地上戦を強化している。参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2018年4月相次ぐテロに、祖国を離れるアフガン人右のBBCの2017年11月までの図では、アフガンの全体の約70%
がタリバンの影響下にあり、政府の支配は30%(グレー部分)に留まっている。こげ茶色の4%の部分は、タリバンの完全支配下にあるとされる。そのほか、色の濃い地域ほどタリバンの攻撃が頻発している。最近のニュースでは、ISとタリバンの攻撃を同一視する傾向があり、実際タリバンの進出地域にISが点在している。イラクなどから、敗退したISがアフガンに流入しているとも言われるが、その実態は不明。
2018年5月14日:インドネシア第2の都市スラバヤSurabayaで2018年5月13日、3カ所のキリスト教教会を狙った複数の自爆攻撃があり、少なくとも13人が死亡、40人が負傷した。実行犯は夫婦と子ども4人の6人家族(下の写真が自爆を決行した家族)で、警察によると、過激派組織「イスラム国」(IS)の支持者という。警察は、攻撃には自動車やバイクが使われたと説明。
ISに共鳴するインドネシアの過激派「ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD:Jemaah Ansharut Daulah」が関与したとの見方を示した。JADは米国務省がテロ組織に指定しており、インドネシア国内に数百人の支持者がいるとみられる。ISは系列のアマク通信を通じて犯行声明を出した。参照記事 バイクで乗りつけた際の自爆の映像 別角度からの自爆映像 爆発直後の現場 参照記事 参照記事
西ジャワ州デポック市Depokクラパドゥアの国家警察機動隊本部内の拘置所では5月8日夜、収監されているイスラム過激派組織「ジャマア・アンシャルット・ダウラ(JAD)」の構成員ら156人が暴徒化し、警察官9人を人質にして約40時間立てこもった。説得に応じて警察官1人は解放されたが、警察官5人、テロ犯1人が死亡。収監者は投降し、10日午前8時半までに鎮圧された。参照記事2018年5月16日:IS系メディアは16日、スマトラ 島Sumatraでも過激組織が警察署を襲撃し、警官1名が死亡したと報じている。参照記事

2018年5月14日:今は一斉にタンポポが咲きだしたが、野草を調べていると、ひときわ大きなタンポポを見つけた。花弁の数も多く、花の部分は周りの普通のタンポポの1.5倍以上あり、中が空洞の茎も、普通のタンポポの3倍以上の太さがある。2本が1つになった突然変異のように見え、珍しいので写真に撮った。
勝手に、ヒマワリタンポポと名前をつけた。上の2枚は13日撮影。下は、雨上がりの14日に撮影。周りを探したが、これ1本しか見当たらなかった。
2018年5月15日:今日は朝から晴天で、気温が上がっている。用事を足して、ブログをまとめ、知り合いからの建築プランの相談にも対応して昼前に排水溝の流れを見ようと外へ出た。大きなタンポポは無いかと気を配って見ていると、なんと同じ株から2つの大きなタンポポを見つけた。ひとつは、はっきりと3つの花が茎からくっ付いて、不自然ながら多少横長の大きなひとつの花になっている。3本の茎がくっ付いて育ち、太い1本になっているのが確認できる。ひとつの花として成長した花部分の直径約10cm。もうひとつは、2本の茎がくっ付いており、花はやはり楕円で、長い部分の直径は約7~8cmで、2個の花がひとつの大きな花になっているのが茎からも確認できる。

思い起こせば子供の頃、こんなタンポポをどこかで見た記憶がある。たまに起きる現象なのだろうが、初めに撮ったタンポポのように、合体した不自然さが無く、大きな正円に近い直径6cmはやはり珍しいのかもしれない。花部分の大きなタンポポは、雨のあといづれも茎から折れてしおれていた。水分で頭が重くなりすぎたのだろう。
ひときわ開花の遅い我が家のサクラも、やっと花を開き、朝方は多少冷えるがやっと春らしくなった。キツネも無事冬を越し、今も毎日夕方7時半頃にやってくる。うす暗くなってから来るので、何度か出合っているが、カメラの用意が無かったり、今来ているのは警戒心が強く写真を取れなかった。
最近、明るい内に目の前に現れたりするので、カメラを用意していた2018年5月12日、やっと写真が撮れた。まだ冬毛が残っている事もあり、去年の秋から見れば随分と立派な体格に見える。
まだ目の前に来るほどではないが、しっかりとこちらの口笛に反応し、「車や怪我には注意するんだよ」と話し掛けると、少し離れた場所からこちらの目を見ながら座って聞くほどになったが、他の人間の気配には警戒心が強く隠れてしまう。

数年前、キツネに餌をやり始めたころ反対した家人も、その後むやみに作物を漁ったり、畑に穴を掘って餌を探したりしなくなったことで理解をしてくれるようになった。しっかり縄張りを守っているので、他のキツネが集まる事もない。今のキツネは、2017年の秋から来始めた。
餌は、なじみのインドカレーの店からゴミとして出るブロイラーの皮で、多少だが、赤み肉も付いていたりする。保管にはキツネ専用の冷凍冷蔵庫を使用し、毎日1回、カラスの居なくなった夕方になるべく新鮮な物を与えている。ここ数日は、ロシア産の小ぶりなシシャモが数十匹で195円と安かったので数匹づつ付け足している。写真を撮ったのは5時頃で、当人は餌の時間には早いのは知っているので、この後一端姿を消したが、定刻には餌置き場に現れ、食後、暗い中はまっすぐ自分の住処へ戻っていった。まだ子供で、これまでの観察だと立派な大人になると、足先が10cmほど黒くなってくるように思うのだが、個人的な見解で、はっきりはしない。
今年の冬、吹雪の中、胸まである雪を掻き分けながら、雪まみれになりながら一本道を向かってくるのを見たときは、思わず「頑張れ!もうすこしだ」と、思わず声をかけた。そんな日は、置いた餌がすぐに凍りつくので、早く来ないかなと、こっちも雪まみれで待っている時だった。キツネたちはひっそりと控えめに、しかし、しっかりと生きている。縄張り争いはするが、殺しあったりはしない。病気の仲間には、餌を分ける情けも持っている。それを見せられたときは、何もしてやれない事が恥ずかしくさえ思えた。

家から出て一般道までは砂利道の河川敷を通るが、河川敷の右側は一段低いヤブで、その横を石狩川へ通じる細い川が流れている。今は子ガモたちが群れている。ヤブの一部には春先水が溜まり、木の根が水につかるので、今年は少しずつ細い排水路を作り、水はけを良くした。地表に染み出る水で流れの途切れる事は無
く、その流れで出来た水溜りに、数日前、体長2cmほどのカエルを見つけて、ヤブの中で一人小躍りした。一匹だが、新たな住処を提供できた事がうれしい。この付近に多く住む、エゾアカガエルと思うが、カメラを用意したときには泥に潜ってしまい、写真は撮れなかった。写真のカエルは、去年の秋、敷地の中で撮ったエゾアカガエル。写真を撮った時、偶然黄色い落ち葉が流れてきて、好きな写真の1枚だ。 過去ブログ:2017年10月ゴッホ展とデッサン
ロシア産天然ガスの大型プロジェクト「ノルドストリーム2:Nord Stream2」の工事が2019年輸送を目処に工事が再開したと書いたばかりだが、ロシア依存への警戒感から、EU圏はトルコ経由での中央アジアからの天然ガスの開発も進めていた。過去ブログ:2018年5月フィンランドの承認でノルドストリーム2のドイツ側作業開始
右の図がこれまで浮上した天然ガスのライン計画や既存ルートで、現在ウクライナ経由で稼動しているトルコへのガスルートは、ウクライナ紛争後ロシアが敬遠していることで、いずれ消滅すると言われている。過去ブログ:2016年12月トルコ議会が露産天然ガス「トルコ・ストリーム」を承認
2018年5月12日付のロシア紙によれば、トルコのエネルギー大臣が、トランス・アナトリアン・パイプライン(TANAP:Trans-Anatolian Natural Gas Pipeline)が2018年6月12日に運営を開始すると公表した。
は、アゼルバイジャンのカスピ海沖にある同国最大のシャフ・デニス・ガス田Shah Deniz gas fieldからガスを供給する計画であり、将来的には他のガス田も併せて運営していく。
中国国営新華社通信(英語版)は2017年2月19日の論評で、韓国ロッテグループが在韓米軍の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル
(THAAD)」配備のための敷地を提供した場合、「中国の顧客と市場を失うことになる」と報復を警告し、配備に協力しないよう強く要求した。ロッテは韓国南部・星州に所有するゴルフ場をTHAAD配備用に提供することで基本合意している。(厳密には、ロッテが所有するゴルフ場「ロッテスカイヒル星州カントリークラブ」の北側にある林野)ゴルフ場は星州郡庁から北に18キロ離れ、海抜680メートルで、周辺住民らがレーダーの電磁波による健康被害問題などを取り上げて強く反発した星山砲兵部隊(同383メートル)より高い。
論評はロッテが敷地提供を決定すれば、「中国人を傷つ け、深刻な結果を招きかねない」と強調。ロッテが中国国内で幅広い事業を手掛けていると指摘した上で、「ビジネスのパイを大きく失うことになる」と報復を示唆した。参照記事 参照記事 参照記事
韓米が在韓米軍基地に配備計画を進めている最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD、サード)」に中国は「半島問題に乗じて中国の権益を犯すいかなる企てにも断固反対する」としている。この防衛システムは、ロッキード・マーチン社が開発したもので、1,000 km先の弾道ミサイルの動きを補足して迎撃するシステムで、過去14回のテストは全て成功したそうだ。難点は価格で、THAAD1基の価格は約1兆ウォ ン(約940億円)、迎撃ミサイル1発は約110億ウォン。THAADの1セット(迎撃ミサイル48基)の価格は約2兆ウォン(約1990億円)で、韓 半島防衛には2~4セット必要と言われている。
これを韓国にも配置すれば(右)、高い分解能が得られるXバンドレーダーで中国を監視できるはずで、中国や北朝鮮から日本や沖縄、グアム、ハワイ、米国本土に向けられたミサイルの捕捉に威力を発揮することから、中国が反対している。このシステムは、日本国内(左)には青森県つがる市の航空自衛隊車力分屯基地と京都府丹後市の在日米軍経ヶ岬通信所、米軍グアム基地に設置されており、更に韓国に配備されれば、日本防衛のためにも二重の威力を発揮する。左下の図で分かるが、レーダー探知だけなら日本のXバンド網で十分だが、ミサイルとの連携で韓国内の設置が必要なのか?いずれにしても、中国の八つ当たりは、核兵器開発を黙認、または支援した中国の自業自得と言えないか? 過去ブログ:2017年1月石炭バブル崩壊、減産の中、北朝鮮から石炭輸入の中国 2016年10月高高度防衛ミサイル(THAAD)配備と中国の思惑 韓国
ロッテ側はこれによるマート事業の被害が1兆2000億ウォンに達するとみている。また瀋陽ロッテタウン建設プロジェクトの中断や免税店の売上減少まで合算すると、2兆ウォン(約2043億円)の損失を被ったことが分かっている。
スロバキアに源を発するボドログ川(Bodrog)がハンガリーでティサ川(Tisza)に流れ込む合流点で、ゴミと日常の廃棄物による巨大な「渋滞」が生じ、その長さが200メートルに達していると、ニュースサイト「MUKACHEVO.NET」が伝えている。
ボドログ川は、ウクライナのザカルパッチャ(ザカルパチエ)州Zakarpattia Oblastからスロバキアとハンガリーを通って水を運ぶ、ラトリツァ川(Latorica)の支流。生態学者らは、ゴミがウクライナから流れ着いたものだと考えている。
自民党の加藤寛治衆院議員(長崎2区、当選3回)は2018年5月10日、自身が所属する細田派の定例会合で、「新郎新婦には必ず3人以上の子供を産み育てていただきたい」と述べた。 「結婚しなければ、子供が生まれず、人様の子供の税金で老人ホームに行くことになる」とも発言した。発言に対し、他の出席者から、「これこそセクハラだ」などの批判が出た。 加藤氏は記者団に「結婚式の時にお願いしたことを話しただけだ」などと釈明したが、その後、「誤解を与えた事に対し、おわびします」とのコメントを出し、発言を撤回した。
案外うっかりの発言が本音だったりする。この程度の町会議員並みの発言をする大人が国会議員とは、情け無いより腹が立つ。言うまでもなく、結婚カップルの様々な事情から、子供を持たない、持てない状況は多くあ
り、少子化対策の難しさでもあるが、この問題に取り組んで乗り切っている先進国も存在する。この方は少子化、高齢化、福祉の在り方などすべてに置いての認識が前時代的で、国会議員で居続ける資格すら無いのでは? 日本は、子供を持っても、そこそこに暮らしていける社会には程遠く、子供を持った母子家庭の貧困率に至っては先進国の中でも最悪の状況にある。カップルに多産を煽る前に、すべき事があるだろう。 参照記事と動画 参照記事 過去ブログ:2018年4月少子高齢化での国力減退に無策な日本
2018年6月26日:自民党の二階俊博幹事長は26日、東京都内で講演し、少子化問題を巡り「この頃、子どもを産まない方が幸せじゃないかと勝手なことを考える人がいる」と述べた。子どもを持たない家庭を批判したようにも受け取れ、波紋を広げそうだ。同党の加藤寛治衆院議員が5月、新婚夫婦に3人以上の出産を呼び掛けていると発言し、批判を
浴びたばかり。二階氏は講演で「皆が幸せになるため、子どもをたくさん産み、国も発展していこう」とも語った。貧困問題に関しては「今は食べるのに困る家はない。こんなに素晴らしい幸せな国はない」と言及した。参照記事
ブラジルのテメル大統領夫人Brazil's first lady、Mrs Temer( Marcela Temer)は大統領官邸の庭を息子と散歩していた時、湖で溺れている動物を見つけた。溺れているのはジャックラッセルテリア種Jack Russellの愛犬「ピコリーPicoly」だった。この小型犬は水の中に何かを見つけて飛び込んだ。しかし、岸にたどり着くことができずにもがき始めた。動転したファーストレディのテメル夫人は服を着たまま湖に飛び込み、
ピコリーを救出した。物騒な事件の多いブラジルで、何か良いニュースはと見ていて見つけたニュースでした。婦人の家では、写真の二匹の犬を飼っているそうです。救助を拒否した警護要員は、その後解雇されたと書かれている。
一方、夫で大統領のミシェル・テメルMichel Temer氏は度重なる汚職疑惑で支持率数パーセントの歴代最低の不人気で、メディアのコメントには、「ピコリーはそれが悲しくて自殺を図ったんだ」とのジョークも書かれてあるそうだ。テメル氏は、10月の大統領選には再出馬しない意向を表明している。参照記事 参照記事

2018年5月10日:イラク情報当局高官は9日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の最高指導者アブバクル・バグダディ(Abu Bakr
al-Baghdadi)容疑者は、息子1人を含む「4、5人」の支持者と共に少人数で移動を繰り返しながら、シリア東部に身を隠していると明らかにした。ISは度重なる軍事攻撃を受け、イラク、シリア両国にまたがる「カリフ制国家」の支配地の大部分を失ったが、
砂漠が広がるシリア~イラク国境地帯に活動域を維持している。匿名のイラク情報当局高官によると、イラク軍は3月24日、シリア国内で前例のない急襲作戦を開始し、途中で大型の砂嵐で作戦は中断したが、これまでにIS最高幹部5人を拘束。その後、バグダディ容疑者への包囲網が狭まっている。この高官は、イラク軍が過去数週間で実施したシリア空爆によりIS戦闘員39人が死亡し、IS構成員は「急速に減少している」と述べた。米、イラク軍は2018年2月に、捕獲したIS兵員の自供からバグダディ容疑者が2017年5月に相当な重傷を負っていると公表し、イラク内務省関係者は「イラク国内でのISを標的にした空爆で負傷し、骨折したため介助なしには歩けず、糖尿病も患っている」と発言した。
2月、最後に居場所が確認された場所として最上部のシリア東部の地図が掲載されていた。現在、この地域のISへ集中攻撃が行われている:左図。米国はバグダディ容疑者の捕獲に、2500万ドル約27億4000万円の懸賞金を賭けている。
シリア軍は2018年5月8日夜、首都ダマスカス近郊に向けて発射されたイスラエルのミサイル2発を迎撃・撃墜した。国営シリア・アラブ通信(SANA)(記事と映像)が9日報じた。一方、英国に拠点を置くNGO「シリア人権監視団」は、このミサイル攻撃で政府側の戦闘員9人が死亡したとしている。
SANAによると、ミサイル2発はダマスカス南郊、南西へ14キロのキスワ(Kiswah、Al-Kiswah、al-Keswa)地区に向けて発射され、防空システムによって破壊された。SANAは先にキスワ地区で「爆発」があったと伝え、国営テレビは同地区での火災の映像を放映していた。シリア人権監視団はAFPに対し、ミサイルの標的はキスワ地区にあるレバノンのイスラム教シーア(Shiite)派原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)とイランのものとされる兵器庫だったと述べた。 監視団によれば、このミサイル攻撃によって、イラン革命防衛隊(Iranian Revolutionary Guard Corps)の隊員や親イランのシーア派民兵を含む政府側の戦闘員少なくとも9人が死亡した。 一方、SANAは医療関係者の話として、爆発の結果、幹線道路で民間人2人が死亡したと伝えている。参照記事 英文記事 英文記事 英文記事
キスワ(Kiswah、Al-Kiswah)地区、ジャムラヤJamraya地区には科学研究所“scientific research center” や武器庫があるとして、イスラエルはこれまでもミサイル攻撃を幾度か繰り返されており、最近では2018年4月15日にアレッポAleppo郊外のイラン軍キャンプへ、4月9日にホムスHoms郊外のシリア軍空軍基地へ、4月29日には、シリアのイラン軍基地を狙ったとされる空爆で29人が死亡したとされるが、イスラエル側は否定している。今回の空爆地域は、シリアとの軍事境界線であるゴラン高原から50キロ離れている。イスラエルは、イランによるシリアへのミサイル持ち込やレーダー基地、軍事基地設営に神経質になっており、イランとの緊張は治まる気配は無く、ピンポイントでの目標物の破壊を繰り返している。 過去ブログ:2018年4月アレッポ南部イラン軍軍事倉庫をイスラエルが空爆?シリア イスラエルがシリアの基地をミサイル攻撃 イラン兵ら14人死亡 2013年1月イスラエル シリア領内で空爆攻撃 シリア
5月9日の米ブルームバーグ紙は、イスラエルはシリアでイラン軍による不規則な動きを察知、ゴラン高原の自治体に対し防空施設利用の準備を命じた。数時間後には、シリアの首都ダマスカスに近い軍事基地でイスラエルの攻撃による大規模な爆発が伝えられたと報じている。逆読みすると、イスラエルは、イスラエルの占領地ゴラン高原(右図のピンク色。この地域にはイスラエルが、入植者保護を理由に戦車部隊を常時配備している。ティベリアス(ガリラア)湖は、この地域の水源として貴重な淡水湖)へのイランの攻撃を察知して上記の先制攻撃をしたと取れる。
同じ頃トランプ米大統領は8日、ホワイトハウスで演説し、2015年に欧米など主要6カ国とイランが結んだ核合意から離脱すると発表しており、合意維持を求めてきた欧州諸国と米国の間に深刻な亀裂が生じかねない。
核合意は、イランが核開発の大幅な制限を受け入れるかわりに制裁が解除される内容だが、トランプ氏は、合意に弾道ミサイル開発の制限が盛り込まれていないことなどが問題だと指摘し、停止していた経済制裁を再開する方針に変更。一気に中東情勢と米EU関係が不安定になってきた。この事は、イラン原油の輸出制限につながるとして、さらに原油高を招き、原油高に伴う米金利や原材料価格の上昇が企業収益を圧迫し、好調な米経済に水を差すと懸念する声も出ている。日本経済にも物価上昇などマイナス要因となる。日本時間7日午前に、ニューヨーク原油先物相場は1バレル70ドルを突破している。
ロシア、中国、欧州、国連は、現状で合意は十分機能しているとして軒並みトランプ政権に反発し、サウジとイスラエルがトランプ政権に賛同している。このような状況では、イラン自身にも核合意から離脱する選択肢があるが、イランのローハーニー大統領は、今後、核合意は、イランとロシア、中国、フランス、イギリス、ドイツの5カ国との協力によって続けられると、核合意維持の方針を語った。
今後米国が経済制裁を復活させても、他の国が協力するかは不透明で、特にイランからもっとも原油を輸入する中国が、米国から輸入制限を求められても応じるとも思えない。オバマ前大統領はトランプ氏の決定を「合意があったからこそイランの核開発を避けられた」「離脱はアメリカへの信頼を失わせる」などと強く批判した。ニュヨークタイムス紙などは、今回の合意破棄を、トランプ政権の愚かな決断としている。
アメリカ財務省は、米ボーイングと仏エアバスの2つの航空機メーカーが、イランへの旅客機の売却を禁じられたことを発表し、これにより、ボーイングの株価が大幅に下落した。イランと、ボーイングやエアバスの契約破棄により、この2社は、合わせて400億ドル(約4兆4千億円)の損失を蒙ると言われている。一部のメディアは、フランス政府は、フランスの企業に対するアメリカの対応について、WTO世界貿易機関に提訴する可能性があると伝えた。 参照記事
何故この時期にと考えると、筆者には、北朝鮮への非核化をイランにも重ね合わせたか、先の大統領選からの公約であるイラン核合意からの離脱に固執した反オバマの意思表示か、イスラエルの言う所の、イランのシリアでの活発な軍事行動への牽制しか思い当たらないのだが、、。どの要因が決定させたのか?それとも全部か?いずれにしても、トランプ氏が自信過剰とも思える強硬策に打って出たのは間違いない。
別な見方では、2018年11月6日が投票日の米国議会中間選挙midterm election(上院100名のうち35名が改選、下院は435議席全てが改選)での、圧倒的与党共和党勝利を目指した点数稼ぎとの見方もある。何かと批判を受け続け支持率低迷のトランプ氏としては、中間選挙で弾みをつけて、2021年1月からの2期目に突入したいと思っていて当然だろう。 参照記事英文記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2018年5月トランプ氏は任期を全うできるか? 非核化はリビア方式

2018年5月10日:イスラエル軍は10日未明、シリアに展開するイラン部隊がロケット弾やミサイル約20発を占領地ゴラン高原(Golan
Heights)のイスラエル軍(国連監視区域に沿ったイスラエル戦車に)に向けて発射したと発表した。ミサイルの一部はミサイル迎撃システムによって撃ち落とされた。死傷者は出なかったとしている。イスラエル軍による反撃の詳細については明らかにしていない。英文記事 参照記事 過去ブログ:2018年2月イスラエル機撃墜への報復で、イスラエルがシリアへ大攻撃 2017年12月ゴラン高原、非武装地帯に舞うシリア国旗 2016年8月シリア南部の反政府組織はイスラエルの尖兵か?

中国の天津(Tianjin)市第1中級人民法院(地裁)は2018年5月8日、収賄罪に問われた孫政才(スンチョンツァイ:Sun Zhengcai、2002年から前重慶(Chongqing)市共産党委員会書記:54歳)に対し、無期懲役の判決を言い渡した。彼は2017年7月に解任され拘束され、同法院の声明によると、1億7000万元(約29億円)余りに上る収賄で有罪と判断された。
孫前書記は2012年から重慶市トップの政治局員を務め、一時は次世代の最高指導者候補と目されていたが、2017年7月に突然失脚。今年2018年2月に収賄の罪で起訴され、4月の公判で罪を認めていた。判決では、捜査に協力したことに鑑みて情状酌量が認められ、懲役刑に加え、孫前書記が「(国から)盗んだ資産がすでに押収されている」(同法院)としている。
習近平(Xi Jinping)国家主席は2012年に最高指導者に就いて以来、反腐敗運動を断行。高官の摘発や収監も相次いでいるが、政治的粛清と批判する声もある。過去ブログ:2018年1月前重慶市委書記が170億円の「一帯一路」資金を使い込む
当初の汚職額は約10億元(約170億円)とまで言われた。職権を利用してダミー会社へ発注したり、北京空港近くの土地の地上げに絡み情報提供したりしたようだが、彼の周りもまた同じ穴のムジナばかり
だ。事件が表面化する前の2017年6月には、市長兼公安局長で孫氏の数十年来の知己でその施政を支えてきた何挺(ホーティン)・重慶市副長兼公安局長が解任され、孫氏の弟も拘束されたとの情報が流れ、関係筋によると、中国民生銀行を舞台にした高官の妻たちのサークル「官太太俱乐部」での不正蓄財問題に孫氏の妻:左 が関係していた疑惑も取りざたされた。結果的に彼は罪を認め全財産没収、無期懲役となった。参照記事
ココナッツオイルは本当にヘルシーなの? [The New York Times]Q:料理に使うなら、ココナッツオイルとオリーブオイルのどちらがよい?
A:健康への影響を考えると、料理にはオリーブオイルを使った方がよいです。
大さじ1杯のココナッツオイルに含まれる*飽和脂肪酸は、(同量の)オリーブオイルのおよそ6倍。米国心臓協会が1日摂取量の上限としている約13グラムにほぼ達してしまいます。飽和脂肪酸の大量摂取は、心疾患リスクを高めるLDL(「悪玉」)コレステロール値の増加と関連付けられています。いっぽうオリーブオイルは、心臓にやさしいといわれる地中海料理の中心的要素で、身体によい多価不飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸を含みます。
米国心臓協会も勧めるオリーブオイル
「どちらかを選ぶなら、オリーブオイル。飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の代わりに一価不飽和脂肪酸を適量に取ることは、心臓の健康によいから」と、米国心臓協会の広報担当者で、登録栄養士でもあるアネッサ・チャンブリーさんは言います。2017年に同協会は、心臓病の予防のために飽和脂肪酸の代わりに不飽和脂肪酸の摂取を呼びかける指針を改めて強調した勧告を発表しました。その他、健康的な食生活全般を念頭に置くことも勧めています。
飽和脂肪酸を含む油の中では、まだまし
ココナッツオイルの主成分である(飽和脂肪酸の)ラウリン酸とHDL(「善玉」)コレステロール値の増加を関連づける研究もありますが、LDLコレステロールの増加にもつながってしまうようです。とはいえ、飽和脂肪酸を含む他の油と比べれば、ココナツオイルはよい選択肢かもしれません。最近の大規模な研究では、(バターに多く含まれる)パルミチン酸などの飽和脂肪酸と比べ、ラウリン酸は心疾患リスクをそこまで増大させない、という結果が出ています。
抗酸化作用よりも飽和脂肪酸の悪影響に注意
ココナッツオイルの支持者は、「抗酸化作用のある植物性化学物質がココナッツオイルには豊富に含まれている」と指摘します。しかし、ハーバード大学医学大学院のQi
Sun准教授によれば、エクストラバージン・ココナッツオイルこそ(エクストラバージン・オリーブオイルと同様に)植物性化学物質を含むものの、市販のココナッツオイルの大半は精製してあり、抗酸化物質をほとんど含まないとのこと。エクストラバージン・ココナッツオイルから得られる効果にしても、「抗酸化物質のよい働きよりも、飽和脂肪酸の悪影響の方が大きい」そうです。
バターやショートニングの代わりに
もちろん、人間は脂肪、コレステロール、抗酸化物質といった成分単位ではなく、食物を口にしています。ココナッツオイルは一部の人が主張するような特効薬ではありませんが、完全に避ける必要もありません。特に、バターやショートニングの代わりに焼き菓子に使ったり、カレーの香りづけに使用したりする場合は、気にすることはないでしょう。ただ、健康全般を考えるなら、原則としてオリーブオイルを料理に使った方がよいでしょう。
© 2017 The New York Times[原文:Ask Well: Is It Better to Cook With Coconut Oil or Olive Oil?/執筆:Sophie Egan](翻訳:Ikuyo. W)参照記事
*飽和脂肪酸を多く含んでいるのは、バター、ラード、牛脂などの動物性といわれている脂質で、常温で固まるのが特徴です。摂りすぎると中性脂肪やコレステロールを増加させてしまい、高脂血症や動脈硬化をまねく危険があるといわれているので注意が必要です。一方、不飽和脂肪酸は、まぐろ、いわし、さんま、さばなどの魚類やオリーブ油、ゴマ油、シソ油、グレープシード油などの植物油に多く含まれている脂質。常温で固まりにくく体内で液体であるというのが特徴であり、血中の中性脂肪やコレステロール値を調節する働きがあるといわれています。参照記事
2018年5月5日、米海軍広報部は米海軍空母「ハリー・S・トルーマン」が率いる攻撃船団The USS Harry S. Truman Carrier Strike Groupがシリアの「IS:ダーイシュ(Daesh)」の陣地に攻撃を開始したことを明らかにした。発表によれば、攻撃作戦は5月3日、地中海東部から開始されている。船団には空母「ハリー・S・トルーマン」の他、ミサイル巡洋艦「ノルマンディー」、駆逐艦4隻、護送船団が含まれている。発表によれば、先週1週間で米国率いる有志連合はシリアに対し27回の空爆を行った。
ハリー・S・トルーマン(USS Harry S. Truman:CVN-75、「HST」「Lone Warrior」とも呼ばれる):イラク戦争で数多く出撃、アメリカ海軍ニミッツ級航空母艦の第8番艦として1996年に進水、1998年に就役。ニミッツ級原子力空母で、世界で初めて量産された原子力空母であり、世界最強アメリカ海軍の中でもそこに存在するだけで抑止力を発揮する、桁外れの存在といわれる。建造費は45億ドル(約5,400億円/1ドル120円で換算)
就役 : 1998年
艦載機 : 90機
乗組員 : 3200名、航空要員2480名
推進システム : 原子炉2基、蒸気タービン4基
湾岸戦争後の2000年11月から2001年5月まで、イラク南部に設けられた飛行禁止空域を監視するサザン・ウォッチ作戦に加わり、その後の2003年3月からのイラク戦争では1300回出撃した。2015年には「イスラム国」への空爆を実施。同艦空母航空団は1118個もの爆弾を投下し、それまでセオドア・ルーズベルト空母航空団が同年はじめに作った記録を塗り替えた。
今回の出撃では、すでに4月11日に母港の米バージニア州ノーフォーク(Norfolk)から地中海に向けて出帆したと報じられていた。同艦は4月13日のシリア軍への化学兵器使用に対する報復攻撃にも参加しているが、13日の攻撃は巡洋艦からのミサイル攻撃が主力だった。出航の動画 参照記事
同空母の主力となる艦載機数は最大90機だが、艦上戦闘機56機、ヘリコプター15機、概ね70機程度を搭載して運用されている。最新の戦闘機を50機以上搭載する攻撃力は、例えばF-16を60機保有するノルウェー空軍に匹敵するものがある。参照記事 参照記事 参照記事 参照記事
有志国軍の空爆攻撃は4月27日から5月3日まで、シリア東部、イラク国境沿い、及びユーフラテス川沿い、Deir ez-Zor方面、Abu Kamal,al Shaddadiで確認されており、米空母からの空爆がそれれを引きついだようだ。すでにクルドSDFはシリア東部で5月1日よりイラク軍と合同でIS掃討を始め、シリア軍も地上で情報収集とISの追い込みを行なっている。
イラク側ではすでにイラク軍がシリア国境方面での軍備を増強していた事から、シリア東部で、これまでで最大規模の合同IS掃討作戦の開始と取れる。有志国軍によるイラク側、及びシリア国境のISへの空爆作戦は5月5日で一端終了したが、イラク地上軍は、シリア領内まで踏み込んで6日もIS攻撃を続行し、ユーフラテス川沿いでクルドSDFとの共闘が行なわれている。参照記事 参照記事
トルコ側は依然としてシリア北部を制圧しているが、最近の記事では、支配地域でトルコ支配に反対する住民デモや、トルコ支援のFSA系イスラム民兵とトルコ軍のイスラム系傭兵の間(Ahrar al-Sharqiya:FSA 自由シリア軍~Ahrar alーSham:Islamic Frontイスラム戦線)で、仲間割れや武力対立が発生(Al Bab)していると報道されている。アフリンAfrin南部では、クルドYPGとアサド政権国民防衛隊NDFが例外的に合流し、対トルコ防衛に当たっている。
トルコはアフリ
ン制圧後、米仏部隊が駐留するマンビジュを奪取すると公言していたが、最近は言わなくなった。米、フランス地上部隊は主に、クルドSDFに対するマンビジュManbij防衛支援任務に就いている。左は、最近のクルド領内での米軍の配備情況といわれるもの。参照記事
シリア紛争初期は、IS、アルカイダ系、FSA自由シリア軍、イスラム系イスラム戦線は、右の写真のように反アサド政権で共闘していた時期もあった。
左図で、イドリブの北にどくろマークがあるのは、反政府イスラム組織の司令官を狙った暗殺が多発している事を示している。誰の犯行か
は不明だが、この地域には、大きく二つの反政府組織(Hayat Tahrir al-Sham:旧ヌスラ戦線Jabhat al-Nusra系シリア解放機構HTSとJabhat Tahrir Suriya :Syria Liberation Front& other rebel factionsシリア解放戦線SLFと他組織)が混在し、ダマスカス近郊、東グータからのHTSらの撤退兵員、家族の流入が相次ぎ、組織間の定住地をめぐる抗争とも思える。参照記事 過去ブログ:2018年4月フランスがシリアへ対トルコ、ISで特殊部隊を増強派遣 活発化するISへの空爆攻撃 シリア東部 2017年11月大国の思惑がぶつかり合うシリアとシリア東部の解放 シリア北部2017年11月の戦況

2018年5月6日:ダマスカス市から南へ約8キロの位置にあるヤルムークYarmouk(Yarmuk)地域へのシリア軍、同盟軍の攻撃は4日までに同地域の南側Hajar Al-Aswad地域をIS系組織から開放した。Hajar Al-Aswad地域への戦車攻撃映像と記事
3日までには、図の緑色のヤルムーク・パレスチナ人難民キャンプYarmouk Camp地域に居た反政府組織は停戦に応じてイドリブIdlib方面への移動を始めており、その後も右図の灰色の部分にIS系が立てこもって抵抗していたが3日までに分離され、すでに南側のHajar Al-Aswad地域はISから開放された。
2011年のシリア紛争前に、この地域には約16万人のパレスチナ難民が居たといわれるが、紛争後一部のパレスチナ人が反政府活動を行ったためシリア政府は難民キャンプを2012年12月に閉鎖し、以来、同地域のパレスチナ人は食料や生活物資の極度な不足に陥り、さらにIS系過激組織が支配を強めたため、最近の報告では、残留パレスチナ人は1万8千人ほどと言われていた。参照記事
現在は北側のヤルムークYarmouk市街地域解放を目指す政府軍が一斉に各方面から中心部へ向け戦車を先頭にIS系(写真の旗はHayat Tahrir al-Sham=HTS:旧ヌスラ戦線Jabhat al-Nusra系シリア解放機構HTSの物に見える)攻撃を行っている。攻撃には空爆も行われ、北側に残ったIS系が陥落するのは時間の問題と思われる。この作戦が完了すれば、ダマスカス市周辺の反政府組織は全て殲滅されたか、北部へ家族ごと撤退したことになる。米軍は5月3日から、地中海沖の空母からのシリア東部への広範囲な空爆を行っているが、その陣容はまとめ中。 記事と映像 過去ブログ:2018年4月フランスがシリアへ対トルコ、ISで特殊部隊を増強派遣
北京で暮らすエンジニアのリウ・レイ(Liu Lei)さんは、クルマを買える日が訪れるのを7年超も待ち望んでいる。残念ながら今回も、ナンバープレートを手に入れるための抽選に外れてしまった。この割当制度は、すさまじい(頭に血が上りそうな)交通渋滞と深刻な(窒息するかと思えるほどの)大気汚染を解消する手段として、北京当局が2011年に導入した。1年間に交付するナンバープレートの数を制限している。クルマを買うためには、ナンバープレートを所有していると証明する必要がある。ナンバープレートを手に入れるためには、2カ月に1度開催される抽選に参加しなければならない。当選する確率は右肩下がり。2011年2月には6%だったが、今年2月には0.2%に低下した。これは過去最低の値だ。直近の抽選では6460枚のナンバープレートを巡って280万人が争った。
上海もナンバープレートの交付枚数を厳しく規制している。北京と異なり、上海はナンバープレートをオンラインオークションにかける。直近では、9855枚のナンバープレートに対して約21万7000人が申請した。平均落札額は8万8176元(約150万円)で、多くの中国国産車の価格を上回る。上海は昨年、ナンバープレートの販売で120億元(約2050億円)を調達した。これは同市の全歳入のほぼ2%に相当する。広州の制度では、一部のナンバープレートは抽選で交付し、残りはオークションで販売する。広州が12年にこの方式を採用して以降、深圳、杭州、天津の3都市が同様のやり方を導入した。
一部の人はクルマを所有することに他の人よりもはるかに高い価値を置く。その結果、ヤミ市場が生まれる。当選したナンバープレートの持ち主がナンバープレートを違法に貸し出すウェブサイトは花盛りだ。年間レンタル料は平均1万2000元(約21万円)にもなる。
北京の抽選制度は腐敗も生み出している。北京市公安局交通管理局の宋建国(ソン・ジエングオ)元局長は、ナンバープレートの抽選を不正に操作する見返りに賄賂を要求したとして、15年に無期懲役を言い渡され、刑務所に送られた。報道によれば、当選を確実にするためには最低20万元(約340万円)の賄賂が必要だったという。宋氏は逮捕されるまでに、何と2400万元(約4億1000万円)を懐に入れていた。現在でも北京市民の7割が、抽選の裏で不正が行われていると考えている。
上海が採用するオークション方式なら、ヤミ市場の発生を避けられる。だが富裕層ではない人にとって、この方式は公正とは言えない。平均落札額は3年足らずの間に3割超値上がりした。上海の住民は、クルマを持つ生活は大金持ちだけに許されるぜいたくになったと嘆く。上海当局はナンバープレートのオークションから上がる収入は公共交通機関の整備に再投資していると説明する。階級意識が強い上海では、クルマは交通手段であるだけでなく、ステータスシンボルでもある。別の地域でナンバープレートを手に入れても大して役には立たない。平日のほとんどにおいて、上海が交付したナンバープレート以外のプレートを付けたクルマは市内の道路を走ることが禁じられている。他の一部の大都市も同様の措置を取る。
広州は抽選とオークションを組み合わせることで、すべての市民に喜んでもらおうともくろんだ。富裕層はオークションに参加すればいいし、それ以外の人にも抽選に当たる可能性が残されている。しかし、このような制度がもたらす恩恵はさほどではないという。オークションを併用することで抽選に参加する人の数は減るが、その数は微々たるものだ。抽選でナンバープレートを獲得できる確率は依然として低い。3月直近の当選率はたった0.8%だった。また、抽選を併用する都市が実施するオークションの落札価格は必ずしも低くならない。例えば深圳が12月に実施したオークションでは、落札価格が9万5100元(約160万円)に達した。他の都市を含む中国全体で見て、過去最高の金額となった。
もっとも、リウさんのような人々にも望みがないわけではない。ほぼすべての大都市が大気汚染対策として、EV(電気自動車)やハイブリッド車の買い手に別枠でナンバープレートを割り当てている。これらの自動車向けに、多額の補助金も用意している。事実、リウさんの妻はつい先日、EV用のナンバープレートを申請した。こちらは先着順で交付されており、入手できる確率は普通のクルマのナンバープレートよりもはるかに高い。1つのナンバープレートを巡ってわずか4人が争っているだけである。参照記事 英文記事

