2017年10月
写真からは、すでに雪の見える同州の山岳地で、敵対するタリバンTalibanを攻撃する様子が紹介されている。詳しい場所は説明されていない。
互いに聖戦主義のタリバンとアフガンへ進出したISは、2015年の早い時期に、反米とカリフ国家の樹立を目指す事で同盟したが、その後ISが、タリバンの活動に不満を持つタリバン兵士をリクルートした事などで反目し、今は敵対関係にあるといわれる。ISの拠点は、今もアフガン軍の影響も及ばないパキスタン国境付近のナンガハル州Afghan province of Nangarhar東部地域のようだが、2017年4月から5月にかけて、米軍による猛爆撃で相当な打撃を受けている。タリバンの一部は、アフガン政府と和平協議を行なっているとも言われ、これも両組織が袂(たもと)を分けた一因と思われる。タリバンの中にも、穏健派と武闘派が混在し、アフガンの平和は見えてこない。参照記事 過去ブログ:2017年10月アフガンタリバンは燃料、武器をロシアから入手? 5月米軍、アフガンのIS指導者殺害を公表 2016年12月アフガンでISの脅威の中 寒波で凍死者と資源開発の行方
アブドラヒ大統領(Mohamed Abdullahi Mohamed, またはMohamed Abdullahi Farmajo、2017年2月就任)は、国際テロ組織アルカーイダ系のイスラム過激派アル・シャバーブal Shabaab, the al-Qaeda-linked militant Islamist group, によるテロと断定し、過去10年で最悪の事態に「罪のない市民ばかりが無差別に標的となった」と非難したが、犯行声明は出ていない。 政府高官は同国で過去最悪規模の爆発だと語った。最近アル・シャバーブは活動を活発化し、14日には、モガディシオMogadishuから50キロはなれた Bariireを制圧している。参照記事 過去ブログ:2017年7月米無人機、アルシャバブの司令官殺害か?ソマリア
2017年10月20日:政府筋からの情報では、事件の死者は358人に達し、負傷者は228人の報道記事が出ている。参照記事
2017年10月24日:IS系メディアは、ISが23日、ソマリア北部プントランドのBosasoで警察署を爆破し、10人を死傷させたと報じている。爆弾を隠した押し車で警察署に近づき、容疑者も死亡したとも報道されている。参照記事 参照記事
2017年10月29日:ソマリアの首都モガディシオMogadishuで現地28日夕方5時、爆弾を積んだ車がホテルNasa-Hablod hotel入り口に故障を装って止まった後に爆発し、自爆と言われる計2回の車による爆弾攻撃直後、ホテルに侵入した5人と言われる武装集団と警官隊との銃撃戦になった。爆発の規模は大きく、3階建てのホテルや周辺のビルが大きな被害を受けた。 映像 記事と映像
ロイター通信によると警官隊は約12時間後の29日朝に現場を制圧したが、ロイターは少なくても29人が死亡と報じ、他の記事では30人以上が負傷したと言われる。2度の車爆弾攻撃と、自爆ベストによる自爆テロが確認され、少なくても23人の遺体には、頭部を撃たれた跡が確認されたと報じられ、救出された中には政府の大臣クラスも含まれていた。写真の、青く塗られたレストランなどの通りを挟んだ反対側にホテル(写真左側)がある。
ソマリアでは治安の悪さから、ホテルに居住している政府関係者も多数いるといわれる。 国際テロ組織アルカーイダ系の過激派組織「アル・シャバーブAl-Shabab」が犯行を認める声明を出し「少なくても23人を殺害した」と主張した。攻撃犯人らは、政府軍兵士に偽装していたとも言われ、3人が逮捕、救出される中に混じって逃走したとも言われ、撃たれた容疑者が自爆したとも伝えられている。事件後、警察と情報部のトップが解任された。アルジャジーラは、ホテルに侵入した5人の内2人が死亡、3人が捕獲されたと報じている。参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事
アル・シャバーブは10月29日付のジハーディストメディアで、4人の自爆攻撃によるホテルへの襲撃で、70人を殺害し、十数人が負傷したと報じ、死亡したソマリア政府要人や軍人、政治家などの写真を掲載した。参照記事
2017年12月4日:アフリカ東部ソマリアの首都モガディシオで10月に発生した連続爆発の死者が、これまでの報告を上回る512人に達していたことが分かった。当局が3日に発表した。10月14日に発生した連続爆発は同国の歴史上最悪規模の犠牲者を出した。政府は10月末ごろの時点で、死者数を358人と報告していた。犯行声明は確認されていない。参照記事
高速道路を渡るヤギ、、何とか車に轢かれるのは避けれたのだが、道路上に立ち往生した車にトラックが突っ込む、。
運転していて怖いのは、この種の「貰い事故」で避けようが無い。筆者、冬道で車列が出来ていた場合、最後列は避けるようにしている。知り合いが「貰い事故」で亡くなっているからだ。
スマートレール車両は1編成で長さ31.64メートル、幅2.65メートル。最大で300~500人を乗せることができる。試運転は株洲市神農大通りで実施。スマートレール試運転の車線幅は3.75メートルで、大通り両側の緑化帯と隣り合わせのスペース。車内の装飾は列車に似ていて、液晶画面に次の停車駅が提示される。電車は最高時速70キロで、地面に引かれている仮の軌道線である白線をなぞって、スムーズに走行していた。「車載センサーが路面の仮想軌道を識別し、中央制御ユニットの指令を通じて、電車の調整、ブレーキ、ステアリングの正確性を調整する。既定の仮の軌跡になぞって精密に列車の走行を制御します」と、株洲電力機車研究所のヒョウ江華(Feng Jianghua)総技師長はCNS記者に話した。
専門家によると、スマートレール電車1本の建設期間は1年で済み、さらに建設コストは伝統的な路面電車よりずっと低く抑えられる。また、安全面ではスマートレール電車に大きな利点がある。電車の「頭脳」の部分を通じて、電車自体の位置づけや周辺環境の危険情報を収集し、外部に潜む危険のありかを警告してくれる。第1期モデルラインの試運転を経て、来年の半自動運行の開始を経て、モデルラインの2期工事を行う。従来のバスや交通システム、バス高速輸送システム(Bus Rapid Transit、BRT)やリニアモーターカーとの接続なども実現させ、2020年には全自動運転を実現する計画だ。参照記事
、、、良いアイデアだが、精密なGPS走行が可能なら白線も不要ではないだろうか?果たしてこれを電車と言うのが妥当なのか?電動バスといってもいいのでは? 過去ブログ:2017年8月100%バッテリー駆動電動バス需要急増の米国
2017年10月27日からの東京モーターショーのトヨタブースに展示されていたのは、バスの「Sora」。水素ガスを燃料に発電する二酸化炭素を排出しない「燃料電池」コンセプトモデルの「燃料電池バス」だが、すでに市販化が決定しており、早ければ来年2018年にも都内を走るようになり、2020年ごろには、100台ほどのSoraが導入される予定。参照記事
天気は晴れたり曇ったりを繰り返しながら、確実に気温は下がってきている。今日は、冬タイヤにして、近くの海岸へでも行こうかと思案中だ。タイヤの交換は馴染みの所へ行くが、幾ら仕事でも、手がかじかむ程に寒くなっての作業は気の毒だ。少し暖かい内にしてもらうのがいいだろう。昨日は排水溝の横で野ネズミの子供3匹に出会った。草むらで餌でも探していたのか、夏よりは随分と大きくなっていた。
さてと、筆を置いて排水溝のカエルでも見に行こう。過去ブログ:2017年10月ゴッホ展とデッサン
米軍率いる有志国軍は27日、ISはシリア、イラク国境に集結していると発言している。ISの最後の陣地と見られるシリア側Abu・Kamalへは米露両軍が空爆し、シリア、イラク軍が合同で攻撃を開始したとされる。まだ一部で自爆攻撃を繰り返すISだが、すでに戦意を喪失し、投降してきたとの記事も目立つが、同時に、ISは、Abukamalへ逃亡を企てた仲間をQaimで処刑したとの情報も飛び交っている。映像:キルクークでイラク軍に拘束されたIS 参照記事
最近だけでも5千人、これまでに数万人の海外から参入していたISが自国へ帰国したと言われ、彼らが自国へ戻って新たな軍事活動を行うのではと危惧されている。海外からのISの出身国でもっとも多いのが、コーカサスなどロシア領からといわれている。ロシア空軍が、情け容赦なく空爆を繰り返すのも、この辺に一因があるのかもしれない。 写真下は、カイム砂漠al-Qaim desertを進撃するイラク治安軍Iraqi security forces:ISF 参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年10月クルドとシーア派民兵、北部シリア国境沿いで戦闘>協議へ
2017年10月30日:ユーフラテス川に沿って南下するクルドSDFは、オマール大油田Omar oilfield と 付近のナミリヤ村Namliya villageをISから奪還し、IS18人を殺害し、ISの装甲車両などを破壊したと報じている。 写真は、SDFが破壊したISの車輌 参照記事
イラク軍や民兵PMUはカイムQaim、Abu Kamal攻撃に向け空爆を継続する一方、シリア側からのISの進入を防ぐ為、国境沿いに塹壕や土盛りなどを行なっている。また、カイム近郊からの住民の避難も進めて入る。大きな作戦の前兆だ。映像:カイムの解放 参照記事
2017年11月2日:Abu Kamal(Al-Bukamal)へ向けて、10月31日から11月1日にかけて、ロシア潜水艦が地中海から巡航ミサイル、大型爆撃機による空爆、シリア空軍の空爆、地上攻撃とかなり大掛かりな攻撃が行なわれた。同時にIS兵士には投降を呼びかけ、IS指揮官へは投降する兵士を殺害しないように勧告している。
2017年11月3日:ISが公開した統計図infographicが紹介されている。2017年10月における、有志国軍支援のシリア、イラクの反IS軍事組織の人的、軍事機器の損害を図にしたもので、在る程度の誇張はあると思われるが、ISを攻撃する側にもかなりの損害の出ているのがわかる。参照記事
ロシアの中長距離大型爆撃機Tu-22M3が、11月3日もデリゾール県Deir-ez-Zur provinceでIS陣地を空爆している。デリゾール市周辺では今もシリア軍とIS間で戦闘が継続している。
イラク領カイムQaimでは、イラク軍がカイム市街地、シリアに通じる国境検問所をISから奪還し、ISから解放したと11月3日宣言している。シリア側、Abu Kamal(AbuKemal)付近へは、ロシア空軍による空爆、地中海側の潜水艦からの巡航ミサイル攻撃が行なわれている。これは、西側T2からAbukamalを目指しているシリア軍支援だろう。映像 参照記事
2017年11月4日:現地3日、シリア軍SAAは、デリゾールDeir-ez-Zur市街地を完全開放したと宣言した。人数の表記は無いが、相当数のIS指揮官、兵士を殺害したとしている。同時にSAAは石油施設も奪還した。映像:解放後の市街 映像:押収した大量の武器、戦闘車両など
現地2017年11月5日には、デリゾール郊外北部の難民キャンプで、車列を組んで移動する市民に向けて、爆弾を積んだ乗用車によるISの自爆攻撃があり、少なくても75人の避難市民が死亡し、140人以上が負傷、多数の車輌が炎上したといわれる。市街地の住民約40万人が、空爆を避ける為に避難を強いられ、ダマスカス周辺や各地に避難していている。参照記事 参照記事 参照記事 映像:デリゾール解放直後、郊外の避難民キャンプが自爆攻撃され、多数の車輌と市民が犠牲になった。
多くの遺物と共に円盤が見つかったのはポルトガルの伝説的探検家バスコ・ダ・ガマ(Vasco da Gama)が、2度目となるインド航海で指揮をとった艦隊のうちの一隻ポルトガルの 「エスメラルダ」号 と呼ばれる船で、1502年ポルトガルのリスボンを出航し1503年に嵐で沈没した。同船にはバスコ・ダ・ガマの叔父が水先案内(或いは船長)を勤めていたが、乗員はその際全員亡くなったといわれている。写真は沈没地点で見つかった当時の砲弾 参照記事 参照記事
最初に沈没船の所在が確認されたのは1998年のこと。その後2013~2015年にかけて、オマーンの遺産文化省と、沈没船の引き揚げを専門とするデビッド・ミアーンズ氏のブルー・ウォーター・リカバリーズ社の協力により、発掘調査が行われた。
2014年、発掘チームは、海底でほかの多くの遺物とともに砂に埋もれていたこのアストロラーベと思われる物を引き揚げた。円盤の上半分には、ポルトガル王室の紋章が、下半分には古代の天球儀が刻まれている。ミアーンズ氏によれば、紋章はポルトガル国王マヌエル1世の個人のものだという。
その後、1秒あたり8万測定点を計測するレーザースキャナーを駆使して500年前の円盤を詳しく調査し、解像度の高い3D画像を作ることに成功した。すると、画像には肉眼では見えなかったものが写し出されていた。中心の穴から18本の線が放射線状に、5度間隔で伸びていた。線は、角度を測るために用いられ、船乗りたちはこれで太陽の高度を調べ、船の緯度を割り出していたとされ、明らかに人間の文明のなかでも最も高度な古代道具のひとつアストロラーベで、現代のような技術が発達する以前は広く普及したと考えられている。古代の天文学者は、アストロラーベを水平線に対して垂直にすることで、天体の高度を測定したり、時間や位置を計算できた。 初期の航海者が使っていたアストロラーベは、しばしば航海用アストロラーベと呼ばれる。上部に損傷した突起部分が残っていることから、水平線に垂直になるよう吊るされて使われていたとされる。そして、正午に太陽の高度を測って太陽の角度を測定し、船の緯度を割り出した。これが発見される以前、最古の航海用アストロラーベと言われていたのは、米テキサス州南部沖で見つかった1554年のスペインの沈没船のものだった。
バスコ・ダ・ガマ:右下 は、海からアフリカ南端を回ってインドへ到達するルート:(右図の黒い線、それまでは一部陸路を経由していた) を最初に切り拓いた人物で、1503年、インドにいたガマがリスボンへ戻る際に、5隻の小隊を率いる母方の叔父に対して、インド沿岸にあるポルトガルの工場を護衛するよう依頼したが、叔父兄弟はそれを無視。アラビア半島とアフリカの間にあるアデン湾でアラブの船を襲い、略奪を繰り返していた。そして、嵐に遭って船は沈没し、ビセンテ・ソドレ(Vicente Sodré)とブラス・ソドレBrás Sodréの叔父兄弟も船と運命を共にしたとされる。
クルドメディアは、26日朝10時頃、迫撃砲弾が、シリアとの国境沿いのアル・ワリド検問所Al-Walid crossing付近に打ち込まれたとし、ペシュメルガPeshmerga軍が反撃したが、民間人一人が死亡し、4人が負傷したと発表している。別な記事では、この砲撃でYPGのスタッフが負傷したとも報告されている。ズマルZummar付近へのPMUによる攻撃では、ペシュメルガPeshmerga側の指揮官と2名の護衛が死亡したとされている。この付近では双方による砲撃が行なわれ、クルド側はイラク軍が使用する米国製戦車Abrams tanks1輌を破壊したとしている。
シーア派人民防衛隊Shiite Hashd al-Shaabi(PMU)は今回の作戦で、シリア国境沿い北部の検問所Fishabur border crossing(地図上の印の位置は筆者の判断です。)付近の村2箇所を制圧下と主張したが、クルド側は否定している。
事実関係は不明だが、イラク側は、上の図の右(IS侵攻前のKRG領域とされるもの)にある位置までKRG領域を後退させるためには、軍事攻撃も辞さないようだ。領土的な問題以外に、この辺の検問所を押さえる目的には、ISのシリア側への逃避を阻止する目的や、この付近を通過するパイプライン(右下図の青いライン)を守る目的、更に、シリアのYPGの進出を阻止する目的などもあるのではと想像できるが、詳細は不明だ。上の図のKRGの領域にイラクがこだわるなら、時期にモースル付近でも戦闘が起きる可能性がある。参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年10月欲を出したクルドKRG>国民投票結果を凍結し、対話路線に変更、
2017年10月28日:イラクのアバディ首相は現地27日、軍に対し、北部クルド自治政府の治安部隊ペシュメルガとの戦闘を24時間停止するよう命じる声明を出した。自治政府の独立投票実施後、イラク軍は進攻を続け、26日にはクルド人自治区のトルコ国境地帯でペシュメルガと衝突し、緊張が高まっていた。アバディ氏は国境を中央政府の管理下としたい考え。声明で、戦闘停止の間「国境や係属affiliationを争う全ての地域へのイラク軍の配備について、双方による共同チームで協議する」とした。26日に衝突した地域は、トルコに通じる石油パイプラインも近い要衝。参照記事
一見遠い国の話しに見えるが、クルド地域は、日産60万バレルの原油生産潜在能力を持っており、この事は原油の価格に影響を与えるに十分な量で、イラクの安定化は輸入に頼る日本にも影響する。
2017年10月30日:イラク・クルド地域政府議会が今日(現地10月29日)に行った会合は、バルザーニ大統領の書簡の読み上げから始まり、バルザーニ大統領は、任務と権限を移譲して辞任すると発表した。バルザーニ大統領の任務と権限は、立法、施行、司法の間で分担され、11月1日以降、大統領職もなくなり、バルザーニ大統領の任務の一部を首相、一部を議会議長、一部を法務省が担うことになる。任務の移譲のために作成された立法案は、議会の承認を経て施行される。
バルザーニ大統領の顧問ヘミン・ハウラミ氏は、ツイッターのアカウントから発表を行い、11月1日以降終了するバルザーニ大統領の大統領職の任期の延長を却下し、イラク・クルド地域政府議会に、この件に関する書簡を送付したと伝えていた。これを受けクルド地域の各所で、バルザーニ大統領の任期延長を求めるデモが起き、イルビルErbilでは議会(国会)に民衆が押しかけ抗議した。警備するペシュメルガPeshmerga兵士ともみ合いになり、銃声が聞こえたとも報道されている。参照記事 参照記事 英文記事
発表によると、米国籍のジェニファー・アッペルJennifer Appelさん 48歳 とターシャ・フイアバTasha Fuiabaさんの2人は、今年5月3日にハワイのホノルルを出港し、タヒチ島に向かった。航行には2匹の犬(Valentine , Zeus)も連れていた。5月30日のしけでエンジンが浸水して故障し、ヨットのマストも損傷し、構造に問題が発生。操舵(そうだ)が難しくなり、通話機能も失われたが、帆を頼りに陸地まで辿り着こうと漂流を続けた。ヨットは毎日救助信号を送り続けていたが、約5ヶ月もの間、その信号が捉えられることはなかった。今月24日に台湾籍漁船がようやくこれを聴き取り、連絡を受けた米海軍の「アシュランド」が日本の佐世保港から救助に向かった。ヨットの居た場所は日本から南西900マイル(約1450キロ)の海上だった。
アッペルさんは、生き残ることができたのはヨット内の浄水装置water purifiersと1年分以上もの備蓄食料のおかげだったと話す。食料は、カラスムギ、マカロニ、米などの乾物が中心だった。通常、ハワイからタヒチまでは通常21日在れば到達できる。発見され救助された場所は、予定コースからは約5000マイル(約8050キロ)離れていた。参照記事 参照記事
漂流中は、8~9mもあるサメに囲まれ、尾ひれでヨットを叩く音に恐怖し、幾度か商船を見つけては信号弾を打ち上げたが気がついてくれなかったと語っている。Appelさん:左 が航海に先立ち、友人で、元沿岸警備スタッフだったFuiavaさん:右 に「一緒に行かない?」と声をかけ二人の冒険が始まった。救助の際に痛んだヨットは、修理して持ち帰りたいと語っている。二人は、救助スタッフらに、涙ながらに感謝の言葉を述べている。 参照記事
ロシアが国策でしているとは個人的に思えない。あるとすれば、アフガンのヘロインheroinでつながっているロシアの麻薬組織が独自に行っているのではと想像するが、あくまでも個人の推測である。麻薬の大消費地でもあるモスクワへは、過去にはモスクワのタジク人、アゼルバイジャン人Tajiks and Azerbaijanisの麻薬組織がアフガンからヘロインを手配していたが、最近はロシアマフィアが直接アフガンンへ触手を伸ばしているといわれている。2017年7月の記事では、タリバン自ら、ロシア人からロシア製武器を入手していると発言し、ロシア政府側が「まったくの虚偽」と否定した事もある。裏組織が、軍から武器の横流しを受けているなど、ロシアならありえることだろう。
武器も燃料もタリバンへ渡っているのだろうが、ロシアの裏組織が暗躍していると見るのが自然で、タリバンが持っている換金物はヘロインしかない。冬を前に、タリバンが武器ではなく、燃料を買ったと言う事だろう。アフガンが依然としてヘロイン生産世界一なのも、耕作地が反政府側に在り、政府の規制が行き届かない事に在る。右下は、ケシ耕作面積の推移と2013年のアフガンのケシ栽培の分布図 図ではヘルマンド州Hermandが最大の収穫地になっている。また、タリバンが長年アフガン南部を支配する一因には、この地域がタリバンと同じパシュトゥーン族Pashtunが多く住む地域(=パシュトゥーン語地域)と言う事も関係し、問題解決をより複雑にしているだろう。パシュトゥーン族は、隣国パキスタン北部にも広く分布し、タリバンは国境をまたいで活動している。アフガンの問題には、部族問題とヘロインを抜きにしては考えられない。ISが資金を原油に依存したのと同じ構図が、アフガンにもある。 参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年10月追記:アフガン南部4箇所で爆弾テロと攻撃 180人以上死亡 2016年12月アフガンでISの脅威の中 寒波で凍死者と資源開発の行方 10月アフガンでケシ栽培激増と北部勢力の南下 ISの活発化 2009年10月タリバンとヘロイン 反米闘争の資金源
2017年10月25日のロシア紙は、スペイン警察が首都マドリード、バルセロナ、セビリアで「中国人マフィア」を取り締まる大規模作戦を行い、エルムンド紙によれば、これによりマネーロンダリング疑惑で80人を超す容疑者が拘束されたと報じている。参照記事
これまで幾度と無くスペインでは中国人が違法行為で摘発されているが、2017年4月の摘発では、25人の「中国人マフィア」が拘束されている。 参照記事
その犯罪行為は多岐にわたるが、その一つが組織的な人身売買で、中国人女性を借金漬けにしてバルセロナの買収宿Barcelona brothelsで働かせるという違法行為では、中国人女性22人が拘束され開放されている。組織はまた殺人、麻薬密輸などに関係し、スペインを拠点にオランダ、英国、カナダに連絡網を構築している。儲かるとなれば、アフリカ・モロッコなどから欧州へ上陸させたり、イラン人を英国へ偽造スペインパスポートで英国へ密入国させる等の違法移民ビジネスでも収益を上げていると言われる。参照記事
上記の25日の報道記事は、マドリッドの中国人の卸売り団地 Polígono de Cobo Callejaを舞台にした経済犯罪で、スペイン国家警察と国税が長年捜査に当たり、組織的に中国本土からの輸入や資本投資に絡んで資金洗浄、脱税を行った容疑で一斉捜索を行なったものだが、密輸入、虚偽申告、ニセブランド、偽造紙幣、硬貨、麻薬に関しても取調べ中のようだ。すでに中国人の犯罪は巨大で国際化している。参照記事
2017年10月18日に開催された中国共産党第19会全国代表大会は24日に閉幕したが、党規約の改正で習近平総書記(国家主席)が提起した「新時代の中国の特色ある社会主義思想」が習氏の名前を冠して盛り込まれた。これは簡単に言えば、社会主義を維持しながら官民上げて商売に励み、中国をより富める大国にしようという物で、マフィアも忠実にこれを実践しているようだ。南米への中国マフィアの進出も以前から指摘されている。捕まった中国商人は、運が悪かったほどにしか思っていないだろう。実は相手国の経済基盤を破壊するほどの大罪なのだが、、。写真は、スペインの中国人問屋街と中国マフィア。マフィアもドン・習近平国家主席の国策に沿って世界に拡散している。世界は、中国のなりふり構わない大国化により、多くの犠牲を払っている事に、もっと注意を払う必要があり、中国政府が「知らない」と惚(とぼ)けるのは許されない状況だ。 過去ブログ:2017年10月米国へのメキシコ麻薬カルテルの進出状況と各組織のボス 2016年2月毛沢東の名の下に中央集権を再構築する習近平
最も影響力があるのはシナロア カルテル:Sinaloa Cartel, Cártel de Sinaloa(CDS)で、最大幹部4人の内のホアキン グスマンロエラJoaquín Archivaldo Guzmán Loera別名エル チャポEl Chapoと、チャポの息子二人の代理と言われたダマソ ロペス ヌニェス Damaso Lopez Núñez 別名エル リセンシアノEl Licenciadoが2017年5月に逮捕され、現在イスマエル サンバダ ガルシアIsmael Zambada Garcia別名マヨMayo,El Mayo とラファエル カロ キンテロRafael Caro Quiteroが組織を率いている。
3番目はフアレス カルテル:Juárez Cartelで、最大ボスであったヘスス サラス アグアヨ別名チュインは逮捕されたが、カルロス アルトゥーロ キンタナ Carlos Arturo Quintana別名El 80,またはオチェンタOchentaとフリオ セサール オリバス トレスJurio Cesar Olivas torres別名セクストSextoが組織を率いている。戦闘部隊La Línea ("The Line")を抱え、大量殺人、ゆすり、誘拐を行う。
ガルフ・カルテルGulf Cartelが4番目で、ボスの1人フアン マヌエル ロサ サリナス別名エル トロは銃撃戦で死亡したが、ホセ アントニオ ロモ ロペスJosé Antonio Romo López別名ドン チュチョDon Chuchoとホセ アルフレド カルデナス マルティネスJose Alfred Cardenas Martinez別名コンタドールContadorは未逮捕。
5番目はセタス: Zetas,Cártel de los Zetas(CDZ)で、3人のボスの内フアン ヘラルド トレビーニョJuan Gerald Treviño 別名ウエボHuevoだけが未逮捕で、オスカー オマール トレビーニョ モラレスOmar Treviño Morales別名Z-42とフアン フランシスコ トレビーニョは逮捕されている。6番目はベルトラン・レイバBertlán Leiva・Organisation(BLO)でファウスト イシドロ メサFausto Isidro Meza 別名チャポ イシドロ:El Chapo Isidroとホセ ルイス ルエラス トレスJosé Luis Ruelas Torresが率いている。
アメリカ合衆国麻薬取締局DEAの最新の報告では、米国で消費が急増しているコカインの92%がコロンビア産で、同時にメキシコ産ヘロインの消費も急増している。ホワイトハウスは2016年のコロンビアのコカ畑面積を18万8000㌶、コカインの生産能力を710トンと見積もっていて、対するコロンビア外務省はコカ畑の摘発が困難であることを認めつつ、2018年までに10万㌶のコカ畑を撤去すると表明している。しかし、麻薬関係での死亡者の急増は、毒性の強い合成麻薬の存在を抜きにしては説明できないだろう。
合成麻薬の背後には中国の存在が長年指摘され、名指しで中国を非難したのはフィリピンのドゥテルテ大統領くらいだが、その大統領の長男でミンダナオ島ダバオ市の副市長を務めるパオロ・ドゥテルテ氏(Paolo Duterte:42,背中に竜の刺青を持つことから、中国の犯罪組織トライアドTRIADとの関係が指摘されている)や義理の息子にあたるマナセス・カルピオ氏(Manases Carpio)の2人には、麻薬密売組織の犯罪に関与したのではないかという疑惑が浮上している。参照記事 参照記事
米国は長年オピオイド (Opioid)系鎮痛剤の悪用が社会問題化し、中毒や過剰摂取での死亡が相次ぎ、中毒になったものがヘロインに手を出す結果を招いているといわれている。取締りの強化で沈静化の兆候がある一方で、2000年から2015年にかけて、モルヒネの50─100倍強力な鎮痛剤フェンタニルFentanylなどの合成オピオイドによる死者数は11倍以上増加した。
特に中国の麻薬組織が、新たな顧客を引き付けるため、より強力で危険な合成オピオイド(合成麻薬にヘロインやコカインなどを混合した毒性の強い麻薬。Bomb [爆弾]、Drop Dead [突然死]等と呼ばれる)を製造したり原料を密輸出していると言われる。欧州での薬物過剰摂取による死者数は、2015年に3年連続で増加し、8441人に上っている。その81%が、ヘロインを含むオピオイド関連によるものだった。ポルトガル・リスボンに本拠を置く欧州薬物・薬物依存監視センター(EMCDDA)も、合成オピオイドの脅威が増大していることを認めている。参照記事 過去ブログ:2017年8月中国発の麻薬フェンタニル過剰摂取で年に1万人以上死亡 米国
近年、テスラの中国進出のうわさが絶えなかった。3月にはネット大手・騰訊控股(テンセント)から約17億8千万ドル(約2千億円)の出資を受け、中国進出の足掛かりにするとみられた。ブルームバーグは6月、テスラは大気汚染対策にEVの普及を促進したい上海市政府と、現地生産を模索する協議を行ったと報じた。しかし同政府はこの報道内容を否定した。昨年2016年1月、イーロン・マスクElon Musk会長は中国での提携先を探すため中国側と本格的交渉を進めていると発言した。
今週、同社は中国市場に合わせる対応を明らかにし、中国で生産するEV製品及び充電サービスを、中国のEV急速充電最新規格GB/T20234-2015:右 に合わせるという。一方、トランプ米大統領は米国内生産を促しており、米中間貿易交渉が進展していないため、テスラの中国進出を阻む要素は多々あるともいわれる。参照記事 参照記事 過去ブログ:2017年7月テスラの生産開始によるリチウム資源の絶対的不足と将来予測
シリア軍の南下、東進の目的にも油田の確保があり、数日前の記事で、Mayadinまで南下したシリア軍は、ロシア軍の支援の中ユーフラテス川を渡って東岸のISを攻撃したと報告されていた。結果的に、東岸の油田地帯からのIS排除を狙ったが失敗している。記録映像
左下は、2017年10月21日の戦況図として掲載した図。クルド軍の作戦失敗後の隙を狙って同地域へSDFが攻撃を行い、ISの大きな反撃の無いまま迅速にIS排除に成功したという流れのようだ。今後この地域は、イラクのキルクークと同じように、両陣営にとってデリケートな地域になるようだ。写真上は油田地帯とクルド兵士。女性部隊の黄色い旗も見える。中段の図の右は、2014年5月のブログに掲載した図で、こげ茶色がクルドの実行支配地域で、当時のイスラム系反政府組織はアルカイダ系「ジェプハト・アル・ヌスラ Jabhat al-Nusra(アル・ヌスラ戦線Al-Nusra Front)」で、まだISと分裂する前だった。同時期イラクでは、ISの前身、アルカイダ系イスラム・スンニ派過激組織ISIL:「イラク&レバント(地中海東部の諸国)のイスラム国: Islamic State in Iraq and the Levantが、イラク軍と各地で戦闘を継続中だった:右下。 参照記事 参照記事 過去ブログ:2014年5月ホムスでイスラム組織による最大規模の爆破テロ シリア 5月追記:宗派対立で悪化するイラク国内 4月30日議会選挙
2017年10月23日:シリア軍が、2016年からISに占拠されていたAl-Qaryatainの奪還に21日成功したが、200人ほど居たISは街から敗走する前に、少なくても市民116人を銃やナイフで、シリア軍に協力したとして報復殺人reprisal killingsの犠牲にしていた事が判明した。ほとんどの殺人は、シリア軍が奪還する2日前ほどから行われたと住民が証言している。参照記事
漫才なら「言っている事が分からないのだが、、」とボケる場面だが、北朝鮮は国連決議を無視して核開発する一方で、制裁で北朝鮮向け人道支援に影響が出て困っていると言う。これが対人関係なら「いい加減にしろ!」と一喝できるが、国際関係では堂々と被害者面ができるようだ。
北朝鮮の朝鮮労働党機関紙・労働新聞は10月22日、韓国・文在寅政権の対北朝鮮政策を非難する署名入りの論説を掲載し、「南朝鮮当局が持ち出した『対北政策』は外部勢力と結託して同族を圧殺しようとする不純な野望の所産として徹頭徹尾、北南関係破壊政策だ」と述べ「北南関係の改善はおろか惨(むご)たらしい大惨禍だけを招くことになるであろう」と警告したとある。参照記事