2016年12月

RFKJr_Headshot元米国大統領の甥で法律家・文筆家ロバート・フィッツジェラルド・ケネディ・ジュニア Robert F. Kennedy Jr 氏がスプートニクのインタビューでシリアの危機の遠因を語った。 ケネディ氏によると、米国は、シリアのアサド大統領がカタールQatarから欧州へのガスパイプライン建設を拒否したためにシリアに政権交代を起こすことを決めたのだ。 「米国のアサドに対する戦争は2011年の市民による抗議運動「アラブの春」で始まったのではない。それは2000年、カタールが、サウジアラビア、ヨルダン、シリア、トルコを通るパイプラインを100億ドルで建設する提案を行ったとき始まったのだ。」。米国の石油・ガス権益を推進するべく、CIAは中東で政権交代を起こそうと、イスラム過激派を利用した。「石油ギャング」ダーイシュ(IS)の誕生は、米国による介入の長い歴史の結果であった、とケネディ氏。参照記事

syria-qatar-pipeline-4-iran-iraq-syria-pipeline1このことはすでに他の機関からも報告されていることで、上のロシアの記事は、計画の始まりが2000年としているが、別記事によれば、2009年に同計画に対しシリアのアサドAssadが、ロシアとの関係を重視して計画を拒否したとあり、2009年にアサドが自らその後の紛争の引き金を引いたとも、ロシアの陰謀とも言えるだろう。2009年にアサドが拒否した計画は、100億ドル(現在レートで約1兆円)規模の投資が見込まれた1500km $10 billion, 1,500km pipelineの天然ガスパイプライン:右の青いライン で、当時、ロシア支援のイランからの天然ガスパイプライン計画:赤いライン も進行していた。いずれもトルコを抜けて欧州へ供給するもので、イランからのラインは途中まで出来上がったが紛争で頓挫したと記憶している。参照記事 参照記事
その両方の計画を示したのが右上の図で、結果的に両計画は行き詰まったが、それがISの誕生につながったというのは少し想像が飛躍しているようにも思うのだが、、。遠因と言えば言えなくもないが、筆者は、スンニ派国で、アラブ諸国の中でも米国と近いカタール、サウジが米国にアサド政権転覆を持ちかけ、2011年初頭からのシリアでの反政府デモを機に、一機に紛争の火種が広がったと筆者は想像している。ケネディ氏ならずとも、いろんな切り口や視点でシリア紛争は語られており、一点に絞って語るには、この国には、宗教、民族、国境、独裁国家と元々内部問題が多く、ケネディー氏のような外的要因を問題視する見方も多い。アサドがロシアとの関係を重視したのは、リビアのカダフィやイラクのフセインの様に社会主義体制での独裁政権を目指したからで、キリスト教的民主主義を押し付ける米国は厄介な存在でしかなかったからだろう。これは、シリアの内政と外圧との摩擦と見ることもできる。
shutterstock_397019095当時のブログを振り返れば、CIAだけでなく、親アサドのイランやレバノンのヒズボラを叩きたいイスラエルの情報機関モサドも暗躍したフシがある。記事ではシリア紛争を「パイプライン戦争“Pipeline war”」とも書かれているが、当時すでに各国で「アラブの春」の風が吹く中、それまでのアサド政権の独裁政治と血生臭い市民弾圧が、風を嵐に変え、やがてそれが火種を手の付けられないほどに拡散させたともいえるだろう。その火中の栗を狙ったISは悲惨な末路を転がり落ちているが、一番の被害者は逃げ場さえない国民だろう。 過去ブログ:2012年1月原子力科学者暗殺される イラン 1月シリア監視団撤退か?>自爆テロ多発 2011年12月銃声止まないシリア>反政府側停戦 12月米軍が投下したと言われるスパイ機器 シリア 12月これがスパイの7つ道具 レバノン 12月シリアにいらだつアラブ諸国、トルコ

nappi11 at 00:21│Comments(1)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
2016年12月30日  個人 
PC2902752016年12月29日:写真のライターは実家にあったもので、もしかしたら自分が若いころ置き忘れたのを数年前に亡くなった母親が保管していたのかもしれないが、少なくても30年は経っているもので、由来の記憶は全く無い。着火が悪く、使い物にならないと知りつつ、たまにタバコを吸うことのあった母親が使ったのかもしれないと持ち帰ったものだった。上質な金メッキに丁寧な仕上げで模様つきの皮が巻いてある。ジッポー型だがガス式で、圧電着火なので電池などは使っていない。暇に任せて電気器具用の油を付けたり、ケースの皮部分にワックスを塗ったりしてした後にガスを入れて着火すると、見事に火がついてくれた。風防付きなので風の強い外でも使える。それ以来毎日使っているが、今のところ問題は無い。しいて言えば、ガスを入れるたびに、底にあるマイナスねじを調整する必要があるが、余り気にならない。
昔は随分高価なライターも持っていたが全て無くし、これだけが手許に残った。多分日本製だろうが、どこの製品なのか、このレトロ風な、小さなライターがお気に入りである。雪混じりの寒風の中、このライターで、カチッと一発でタバコに火をつけると、なんだか自分が文明人になったような気がする。実際の人類は、いまだに野蛮なことを繰り返しているのだが、、。

1ba8a9f1今日は昼間でもマイナス温度で、冷たい風が吹いている。それでもキジやスズメたちは、雪の上の餌を元気に食べている。もうすぐ年が変わる。
最近、10年以上前からブログでだけでお目にかかる方の亡くなったのを知った。ペンネームは暇人で、よく野鳥の写真を載せていた札幌の方だった。人生って長いような短いような、、。去年から、冬になるとたまに我が家の中庭にアカゲラが来る。教えて上げれば喜んでくれただろう。(写真では、当時蕎麦屋さんからもらっていた出汁(だし)を取ったあとの削り節を食べている)
最近は朝一番の餌やりの時間に、キジのカップルもスズメ約30羽の一個小隊と一緒に、寒い中餌を待っている。この大雪では野山で餌を探すのはさぞかし大変だろう。書いているうちに、キツネの餌の時間になった。さてと、用意しよう。過去ブログ:2016年1月キジをキジにする
2016年12月30日:夕方6時、キツネの餌を置いて合図の口笛を吹くと、すぐに姿を見せた。雪も風も無いので、近くで待っていたのだろう。食べると中庭の低木の下のくぼみで、食後の休憩なのか、体を丸めて寝ているようだ。ちょうど低木の上に雪が載って屋根のようになり、そこだけ雪が無い。自分の2階の部屋から正面を見下ろした場所で、丸くなった背中のシルエットが見える。年越しには何か魚の生干しかレバーでも用意してやろう。
nappi11 at 00:30│Comments(2)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
66d84f9520161229fb32a米ボイス・オブ・アメリカVOAは、現地2016年12月28日午後4時50分(日本時間同5時50分)ごろ、中国西部に位置する新疆ウイグル自治区Xinjiang Uygur Autonomous Region(東トルキスタンEast Turkestan)南部、ホータン( 和田)地区Khotan(Hotan) Prefecture、 のカラカシュ(墨玉)県 Karakax countyで4人の暴徒が車で県共産党委員会の関連施設に突入し、手製の爆発物を起爆させ,1人が死亡、3人が負傷した。容疑者4人は射殺された。
uigre005EOED8jw1f07ilqtnh0j30ku0iegpg襲撃したのは、56万人の人口のカラカシュ(墨玉)県で97%を占めるウイグル族(Uygurs 為維吾爾族人)との情報もある。同自治区ではこれまでたびたび警察や検問所などへの襲撃が発生し、多くの死者が出ている。中国当局はこうした事件をイスラム独立派によるものとし、少数民族ウイグル族への締め付けを強化している。 参照記事 参照記事 参照記事:新疆墨玉縣遭炸彈襲擊 4暴徒被擊斃  過去ブログ:2016年10月中国の核実験場となったウイグルで核汚染 広島の1300倍投下 2015年5月追記:2014年7月新疆地区で宗教者、住民1000人が殺害か? 4月中国がパキスタンへ歴史的大型投資と国境、民族、宗教問題 2014年5月新疆ウイグル自治区へ過去最大の警備、弾圧開始 中国
nappi11 at 00:30│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
517bd344221a404ab6d0ff3977bbbfc8_18
トランプ次期大統領は、オバマ現大統領が「円滑な」権力の移行を妨害しているとして非難した。
「O(訳注:オバマ)大統領からの多数の挑発的な声明や妨害を気にしないようベストを尽くしている。円滑な移行になると考えられていたが、ちがう!」とトランプ氏はツイッターに書き込んだ。
米国のイスラエルへの立場が内部でねじれている。国連は2016年12月23日、イスラエルの入植活動の即時停止を求める決議案を採択し、パレスチナ占領地ヨルダン川西岸West Bank 、エルサレム東部East Jerusalemへのイスラエル人の入植に反対の決議を行い、この際米国は異例とも言える棄権の立場を取った。
その後ケリー国務長官John Kerryは、「2国家共存」を望むオバマ政権の流れで、イスラエルは地域の一国化を目指し、和平の実現を遠のかせる行為だとしてイスラエルの「ユダヤ人入植」の行為を非難する演説をした。

500_F_115938196_gaQ0nBWukXRsUowRG1fo5RylI9cjrsjNE_Jerusalem_Settle-01イスラエルのネタニヤフ首相 Benjamin Netanyahuはこのケリー長官の演説について、イスラエルに対する偏見を示しているとして批判。パレスチナ側のユダヤ人国家への反対という問題の本質にほとんど言及していないと述べた。親イスラエルを公約にするトランプ次期米大統領はツイッターでオバマ政権を批判し、「イスラエルが軽視され無礼に扱われる状況を続けることはできない」とし、拒否権を発動せずに決議を容認したことに、トランプ次期米大統領は批判的。新政権が始動する「1月20日以降は異なる」と述べる一方、「国連は人々が集まり、楽しい時間を過ごすためのクラブになりさがっている。嘆かわしい」と国連への強い不満もツイートした。トランプ氏の長女イバンカ氏のユダヤ人の夫、娘婿のジャレッド・クシュナー氏の新政権への影響も無視できないと言われている。 参照記事 英文記事 英文記事 参照記事

000_JF1KZ_0決議が採択された後、ネタニヤフ首相は「恥ずべき決議」と、拒否権を行使せずに決議を成立させた同盟国のオバマ政権に対する非難を激化させ、米国の駐イスラエル大使ら安保理の各国大使を呼びつけて強く抗議し、報復措置として、国連への資金拠出拒否を決定し、決議に賛同したウクライナ首相らのイスラエル訪問をキャンセルしたほか、決議の共同提案国であるニュージーランドなどからイスラエル大使を本国に引き揚げた。ヨルダン川西岸や東エルサレムをパレスチナ人領土とするのがこれまでの国際的なコンセンサスで、先の国連決議には日本も賛成しているが、イスラエルはこれを無視して住宅建設を進め、すでにユダヤ人入植者は現在約60万人にも上っている。

2016年12月28日:エルサレム市議会は、エルサレム東部East Jerusalemでの新たな住宅約500棟の建設申請に関する投票を延期したと公表した。ネタニヤフ首相からの急な要請に基づくとされている。 参照記事

26674242016年12月29日:トランプ次期大統領は、オバマ現大統領が「円滑な」権力の移行を妨害しているとして 「O(訳注:オバマ)大統領からの多数の挑発的な声明や妨害を気にしないようベストを尽くしている。円滑な移行になると考えられていたが、ちがう!」とトランプ氏はツイッターに書き込んで非難したとロシア紙が報じている。参照記事



nappi11 at 00:26│Comments(1)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
img_85e4d145915e7549e185b659ba8a0c0a121538duck-potatoesBritish_Columbia-mapカナダ西部・太平洋岸のブリティッシュ・コロンビア(British Columbia)州で、少なくとも3800年前の根菜が多数発見され、北米大陸の先住民が作物を育てるために「畑」を作っていたことを示す初めての証拠となった。米科学誌「サイエンス・アドバンシズ(Science Advances)」12月号に掲載された論文で明らかになった。論文を執筆したタンジャ・ホフマン(Tanja Hoffmann)氏とサイモンフレーザー大学(Simon Fraser University)率いる考古学者のチームは、当時の先住民が野生の根菜の収穫量を増やすために湿地帯を手入れし、整地していたと結論付けた。
katzie-wapato1katzie-celts-2今回の調査では、先住民ケイツィー(Katzie) が代々暮らす土地から、「ワパトWapato」または「インディアン・ポテト」と呼ばれる根菜3768個に加え、成長中のワパトの近くに石を敷き詰め「畑の境界線」を 作っていたことや、土を掘る道具だったとみられる木のかけら150片も発見された。ワパトは10月から翌年2月までが収穫期で、冬の時期におけるでんぷん の重要な供給源だった。  論文では、発見されたワパトは「濃い茶色や黒色に変色し、多くはさや、または皮だけとなっているが、一部にはでんぷんが残っていた」と説明している。写真左は、2010年の記事からのWapatoと石器類 右上は、現在のワパト。 参照記事

map_katzie何故この記事が今発表されるのか不思議だったが、先住民の「畑作」が立証されたというのが記事の趣旨のようで、記事で遺物が最近発見された様に書いているのは記者の勘違いでは? ワパトの発見については過去に読んだ記憶があるので調べると、2010年4月の英文記事が残っていて、同じ場所付近で見つかったワパトは当時、約4000年前のものとされていた。恐らく湿地帯Dean-Sam-obit-pic-web1 0941の無酸素な泥の中にあったのだろう。当時の写真などを交えて記事を作り直した。wapatoは、日本でいう「クワイくわいも」と同じ種類のようで、日本には古くに中国から伝来し、水田などで栽培され、埼玉県当辺りまで産地があることから、当時のブリティッシュ・コロンビア(British Columbia)州の太平洋側も温暖な気候だったということか。それにしても、北海道東部に居た先住民オロチョン族(写真右)とカナダの先住民ケイツィー(Katzie:写真左)の風習が何と良く似ている事か。 参照記事
nappi11 at 00:25│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
eb8c71cft_vvqznse5d5raa5ork2exタリバンはサイトで2016年11月29日、「イスラムの国に利益をもたらす国家的プロジェクトを保護する」と発表した。それには、中国国有資源大手・中国冶金科工集団(MCC)がアフガン政府と2007年(または2008年)に30年のリース契約を30億ドル(3530億円)で結んだ、メス・アイナク(アイナック)Mes Aynak銅山の開発も含まれている。この銅山は、2012年12月末から露天掘りが開始される予定だった。開発地域にまたがるメス・アイナク遺跡の地下に長さ4キロ、幅1.5キロ以上もある銅の鉱床が眠っているとされ、推定埋蔵量は世界最大級の1100万ト3d4679da-sン=2012年の記事では880億ドル:約10兆円相当)とされていた。過去ブログ:2012年9月消えゆく世界遺産 中国の資源開発 アフガン 開発が進めば、メス・アイナク遺跡Mes Aynakの寺院や仏像なども含めて、6つの村や山脈が破壊されるといわれたが、中国は、「遺跡の存在は知らなかった」とトボケタ弁明をし、渋々遺跡の調査と発掘に同意した。上の写真奥には、中国国有資源大手・中国冶金科工集団(MCC)がリース契約したメス・アイナク銅山の開発のためのテントが見える。手前は、仏教遺産の採掘を急ぐ考古学者たち。2011年撮影(Jerome Starkey/Flickr)過去ブログ:鉱物資源の宝庫アフガニスタン YOUTUBE:Campaign to Save Mes Aynak

Railway Network Map運送には アイナクAynakから、バーミヤンBamiyanを 通り マザリシャリフMazar-e-Sharif~ハイラタンHairatan(Hayratan)~ ウズベキスタンUzbekistan を抜けて中国 新疆ウイグル自治区ウルムチUrumqiまでの鉄路が使われると推測され、延長工事の必要なMazar-e-Sharif ~ Hairata間75キロにはアジア 開発銀行 (ADB)の資金が使われる予定が2010年前後から検討され、2010年5月には黒田総裁が視察したとの記事がある。当ブログでは2011年12月21日に工事が始まったと記録している。確認はしていないが、恐らくすでに完成していると思われる。 参照記事 過去ブログ:2011年12月アフガンで鉄道輸送一部完成
2f77f9258474b935ここで思い出されるのが、2016年2月15日に、中国からタジキスタン~ウズベキスタン~トルクメニスタンを通ってイランのテヘランまで一番列車が走った「シルクロード高速鉄道 Silk Road high-speed railway」だ。習体制の一帯一路One Belt, One Road経済構想が具体化した瞬間だった。写真は、中国からイランに着いた一番列車 過去ブログ:2016年2月「一帯一路」の中国貨物列車イランに到着と中央アジアへの意味
中国とタリバンの密約めいた銅山開発プロジェクトの保護、ADBアジア開発銀行支援のマザリシャリフMazar-e-Sharif~ハイラタンHairatan(Hayratan:国境検問所)間の鉄道開通など、全てが新シルクロードNew Slik Roadに繋がっているように見える。印パの国境紛争で開発の遅れているパキスタン側鉄路開発を待たずして、中国はアフガンの銅鉱石を中国~イラン高速鉄道を利用して手に入れると筆者は見ている。一見アフガン復興には良い事と見えるが、問題は、アフガニスタン政府は、CNBCの取材に対して、タリバンの主張を認めないとの見解を発表し、「タリバンは国家プロジェクトを保護したりしない。テロ集団のfee81bc6かかわる仕事はない」と、アフガン政府Javid Faisal報道官は述べたとあり、中国はアフガン政府を無視して、資源確保で一方的に反政府イスラム過激組織と何らかの取引をしたとも思える内容だ。参照記事

一体中国は、タリバンへどんな見返りを渡すのか?それが武器、弾薬、またはその材料ならアフガン政府にとってはこれ以上の脅威は無い。労働者の給与がタリバンやISにピンはねされる可能性もある。最近のアフガンの記事や過去の記事を読み返してみて、この銅山開発に関係してタリバン、IS同盟組織が活動しているのではと思わざるを得ないことが多くある。
2016年後半になって、それまで活動していなかった北部マザリシャリフMazar-e-Sharif、ハイラタンHairatan(Hayratan:国境検問所)付近で、タリバンが急に活動を始めたこと。右図の様に、メス・アイナクMes Aynak銅山付近はタリバン制圧地域に入っていて、ここにはアフガン政府の管理が十分届かないだろうと思われる。更に、2016年に入って、IS系組織が急に囲んだ地域に拠点を設けたことが不思議だったが、銅山の利権を狙うなら最適の場所だと気が付いた。タリバンの資金がヘロインだとばかり思っていたので、産地のカンダハルなどから遠いカブールkabul東部地域へのタリバンの集中やIS拠点を不思議に思っていたが、タリバンは資源開発の利権狙い、それも中国と組もうというのか? アフガン政府は、とんでもない相手に利権を渡した結果になるのでは、、。中国は過去に南スーダンの石油採掘で、独断で契約内容を変更し、相手国を激怒させた前科がある。 過去ブログ:2016年12月女性への迫害、殺人が絶えないアフガン 11月アフガン最大の空軍基地の爆発はタリバンの自爆テロ 2012年4月資源戦争突入が確実なスーダンとその元凶中国
m61526、、メス・アイナク(アイナック)Mes Aynak銅山に関しては、中国企業が開発件を得る過程で多額の賄賂がアフガンのアデル鉱工業相に支払われた疑惑が浮上したり、アフガン国内の治安悪化、中国側政治家沈鶴庭が賄賂で失脚するなどで開発計画は頓挫し、中国はこの大型投資で大失敗をしたというのが通説となっている。正規の開発とは逆に、違法な開発や採掘が行われているとも言われているので、これに中国が絡んでいる可能性が十分在るだろう。アフガンの鉱物資源には、鉄、銅、コバルト、金、リチウム、さらに石油、天然ガスが豊富にあるといわれていて、その規模は数兆ドルの価値があるとも言われる。写真は、2007年12月に3千万ドルの賄賂を受け取ったとされるモハマド・イブラヒム・アデル大臣 参照記事 参照記事
2019年5月8日: 米軍のジョセフ・ダンフォード統合参謀本部議長は8日、アフガニスタン情勢が落ち着くまで米国は軍を駐留させる必要があるとの考えを示した。ダンフォード統合参謀本部議長は議会公聴会で「アフガニスタンで紛争が続く限り、米国はテロリズムに対抗するための軍隊を維持する必要がある」と述べた。

アフガン紛争勃発から約18年が経過する中、米国は現在、和平に向け反政府武装勢力タリバンなどと交渉を進めている。参照記事


nappi11 at 00:23│Comments(1) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
iihs米国道路安全保険協会(IIHS)が、米国で販売されている乗用車の2017年モデルで最も安全な車種のリストを発表した。今年は、ヘッドライトの性能が最高安全評価「トップセーフティピック+(TSP+)」を獲得する要件の1つとなった。つまりTSP+に認定されるには、全ての衝突試験に「Good(優)」の評価で合格し、前方衝突回避技術を備え、さらにヘッドライトが「Acceptable(良)」または「Good(優)」の評価を得る必要がある。 「トップセーフティピック+(TSP+)」には38種類の車種が選ばれ、日本車が全体の6割を占めた。
IIHSは権威的な安全性実験を行う団体で、ヨーロッパのE-NCAPと並んでおり、特にロースペックモデルを用いて試験を実施するため信頼性が最も高いと言われている。
TSP+を獲得したクルマは合計38車種あったものの、驚くべきことに、ヘッドライトが「Good(優)」の評価を得たのはシボレー「ボルト(Volt)」ホンダ「リッジライン」ヒュンダイ「エラントラ」ヒュンダイ「サンタフェ」スバル「レガシィ」トヨタ「プリウスv」(日本名:プリウスα)、ボルボ「XC60」の 7車種だけであった。またIIHSによれば、HID(高輝度放電ランプ)やLED、ステアリングの操舵方向に合わせて光軸が動くアダプティブ・フロントラ イティング・システム(AFS)が、試験で必ずしも高評価を得たわけではなかったという。そして、一部のクルマのオプション・パッケージには、まずまずの ヘッドライトを低評価のヘッドライトに置き換えてしまうものもあったそうだ(例えばレクサスの「RC」は、標準のヘッドランプなら 「Acceptable(良)」の評価だが、オプションの「Premium Triple Beam LED Headlamps」パッケージを装着した車両は「Poor(不可)」となってしまう)。
なお、ヘッドライトの性能要件は最高評価のTSP+にだけ適用されており、"プラス"のない「トップセーフティピック(TSP)」に認定されたクルマもあ る。この通常のTSPを獲得できたのは44車種で、TSP+と合わせると82車種の乗用車が安全性の高さを認められたことになる。記録映像 参照記事 参照記事

nappi11 at 00:22│Comments(1)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
syria2016年12月27日:トルコ軍は26日、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が、シリア北部の町アルバーブ(Al-Bab)から避 難しようとしていた市民ら少なくとも30人を殺害したと非難した。トルコ軍とその同盟関係にあるシリア反体制派は、これまで数週間にわたりISからのアル バーブ奪還を目指していた。アルバーブから避難しようとしていた市民らは、地雷や手製爆弾で殺害されたという。それ以上の詳細は公表されていない。一方在英の 監視機関A Britain-based monitoring group は12月23日、トルコ軍によるアルバーブ空爆で、子ども21人を含む市民88人が死亡したと糾弾。これに対しトルコ軍側は、そのような事実はないと全面否 定している。映像:ISのアルバーブ攻撃 トルコ軍の空爆映像  参照記事
ラッ カから約700人の自爆兵員がアルバーブへ向かったとされる中、トルコ軍にも相当な損失が出ているようだ。エルドアン大統領は24日、アルバーブの作戦は ほぼ完了し、次は、米国支援のマンビジManbij攻略だと語ったとされるが、翌25日、大量の戦車や装甲車がトルコからアルバーブへ向かったとn_107759_1確認されている。またトルコ大統領室報道官 İbrahim Kalın:右 は26日、シリア北部でのトルコの「ユーフラテスの盾Euphrates Shield」作戦において、米、有志国軍は、同じ有志国軍に参加し、IS攻撃をしているトルコの作戦に置いて十分な空爆支援をしていないとして非難する声明を出している。参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月ラッカ付近の戦況と今後 トルコはロシアに従属 シリア 2016年10月シリア統一を夢見るアサドと連邦制に立ちはだかるトルコ
この作戦の開始された10月に筆者が懸念したことが現実になりつつある。このままトルコがマンビジの5ba72251クルド軍攻撃に出れば、米国はどう対応するのか?トルコ軍を空爆するのか?米軍は現在もトルコ内の空軍基地を使用している。監視機関の指摘するトルコ軍の空爆は、最近トルコ兵士2名が、ISに生きたまま焼かれて処刑されたことによる報復的無差別空爆の可能性が言われている。 記録映像(後半の映像は非常に残酷な場面を含みますので閲覧には注意してください)

Ozgur_Suriya_Ordusu_0208122016年12月28日:シリアのアレッポでは大敗北をきたした反政府側だが、イスラム系メディアが珍しく反政府側の動向を書いている。現状では、反政府側の主導的位置に自由シリア軍FSAがいて、その系列に各種のイスラム系反政府組織いる。記事は、FSAが系列組織を統合し、一体化して大組織へまとめることに着手すると表明したと記している。系列組織として Levantine Front, Faylaq al-Sham, Jaish al-Islam (North), Suqoor al-Shamなどの名前を上げているが、ISとJaish Al-Fateh(旧名ヌスラ戦線Al-Nusra Front)の名前は入っていない。参照記事
現在米国は、クルド民兵組織YPGへの支援は公言しているが、今もFSAなど穏健派反政府組織へ支援しているのかは最近言及していない。トルコのエルドアン大統領は未だに、米国はISやその他反政府組織全般に支援をしているといい続けているが、米国側は「馬鹿げている」と一蹴している。
実際には、米国が反政府組織全般を支援することは不可能で、FSA系反政府組織の中には、米国を敵imagesとみなし攻撃すらするという組織もある。彼らの言い分は、米国もアサド政権打倒Bashar al-Assadでは方向が同じだが、米国はキリスト教十字軍であり、最終的にはイスラム教によるシリアの再建は望んでいないからだと言い切っている。参照記事
こんなことも在り、現在の反政府組織支援は、サウジなどスンニ派湾岸諸国と言われているが、これらの国を経由して米国製武器が支給されている可能性はある。
kurdish_cantons-2syriakurd6142016年12月30日:シリアでの3度目の停戦は12月29日深夜から30日まで。今回の停戦協議に米国が参加しなかったことで、どの組織を穏健派と見るかという議論がなされず、ISとJaish Al-Fateh(旧名ヌスラ戦線Al-Nusra Front)系組織を排除した内容で早い決着を見たといわれている。 
北部クルド勢力は、連邦制国家「西クルディスタン West Kurdistan (Rojava) 」樹立に向け、選挙実施などの用意を始めたと報じられている。 右の西クルディスタンの領域は2016年2月に公表されたもので、現在クルドが支配するといわれるManbij付近は省かれており、今後クルドが領土として主張するのかは不明。トルコ側が認めない公算が強い。本来のクルド主張の西クルディスタン領域は左側で、トルコ国境沿い全域となっている。参照記事 参照記事



nappi11 at 00:57│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
or-383712016年12月28日:12月20日に行なわれたモスクワでのロシア・イラン・トルコ外相会談でロシア、イランのシリア支援の強化が確認され、その後の「モスクワ宣言Moscow Declaration」に従い、本来アサド政権復活を望んでいないトルコは、ロシアとイランの支援を受けたアサド政権軍によるアレッポ制圧を渋々ながら受け入れた。
トルコを押さえ込んだロシアのシリア覇権は確実になり、同時に、トルコのエルドアン独裁体制もロシアに補完されたことになる。
アンドレイ・カルロフ駐トルコ大使が12月19日トルコで暗殺されたことで、エルドアン政権が暗殺やクーデターの黒幕とする、米国に事実上亡命しているトルコのイスラム指導者ギュレン師(75)支持派、トルコ国内の分離独立主義PKK、さらにアサド政権を脅かすシリアの反体制派、IS全てがトルコ、ロシアの共通の敵となっても不思議は無い状況と成った。
netクルド支援で米国、有志国軍はシリアで空爆を続行しているが、これについてロシアは今後も、照準がクルドの敵ISである以上は黙認する方向だろう。
シリアのクルド民族を代表する西クルディスタン(Western Kurdistan)移行期民政局は先の外相会談の結果に対し、西クルディスタンとしてシリア領内で他民族を含む連邦制を維持したい意向を表明しているが、もしロシアがこれを容認する方向なら、ロシアに従属するしかないトルコ、シリアがこれを渋々容認する可能性もある。
クーデター未遂事件後経済低迷のトルコは、ロシア産天然ガスのパイプライン「トルコ・ストリームTurkish Stream」をすでに承認、批准しており、ロシア向け農産物の輸出、ロシア向け労働者の派遣にも取り組んでいる。
シリアはすでsvgCB-2015-1-issue_infographic12に、ロシア、イランの軍事的、経済的支援がなければ立ち行かない状況なのは明確で、ロシアを核にした新たな経済圏の出現に、すでにイランまでNew Silk Roadで貨物路線を伸ばした中国も近い将来進出してくるだろう。
トルコがロシアに取り込まれた結果、トルコのEU加盟が完全に頓挫したとして、ロシア制裁継続を表明する欧米が今後どのように出てくるのかは不明だが、現時点ではロシアの先手に屈したように見える。すでにロシアは、Brazil, Russia, India, China, にSouth Africaを含む、BRICs経済圏を形成Reuters-putin-468(1)bigrussiaしている。確実にユーラシア経済圏が拡大傾向にある中、日本には好機なのか、不安材料なのか、世界地図を見ながら考える時代に入ってきた。 過去ブログ:2016年12月トルコ議会が露産天然ガス「トルコ・ストリーム」を承認 2011年11月日本はこれを操れるか?日本を取り巻く経済関係
nappi11 at 00:56│Comments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
2016年12月27日  商業 経済 犯罪
63179-china-makes-fake-rice-from-plastic-reportafrica croppedナイジェリアNigeriaでこのほど、偽物の米が押収され、密輸入されたうちの半分以上は出回っている恐れがあり、健康被害が懸念されている。ナイジェリアの税関当局は2016年12月20日、市民からの通報を受けて偽物の米102袋を押収したと発表し、22日の記者会見で「プラスチックの米」を分析した初期結果を発表し、人体への影響に懸念を示した。どこから密輸されたのかは不明だという。一方、保健当局は23日の声明で「プラスチックや有害物質が原料だという証拠は見つかっていない」と強調し、消費者に平静を呼び掛けた。

Nigerian-authorities-confiscate-25-tonnes-of-fake-riceNigeria-plastic-rice-open-bag-1020x610先月小さな商店で安売りの米2キロを買ったという女性は、「30分炊いても柔らかくならないので水を加えてみたが、化学物質のにおいがしてきたので捨てることにした」と話した。税関当局の報道担当者によると、25キロ入りの米221袋が流入し、押収されなかった119袋はすでに出回っているとみられる。同当局者は「プラスチックというより小麦粉をゴムの膜で覆ったような感じ」と話した。ナイジェリアでは近年、米の生産が追い付かず輸入に頼っているが、通貨安の影響で1年前の2倍以上に値上がりした。偽物の米は半値に近い価格で手に入るため、買ってしまう消費者が多いという。同国オグン州にあるバブコック大学のビクトリア・フェイケミ博士Dr. Victoria Feyikemi of Babcock University Hospital Ogun stateは、偽物の米には合成樹脂が入っていると指摘。「3杯でビニール袋を1枚食べたことになる」と警告している。英文記事 参照記事

プラスチック米(Prastic riceまたはSynthetic rice:合成米)の出どこは不明としているが、別記事は中国からと明記している。この記事では、ニセ米は25キロ詰めで「Best Tomato Rice」というブランド名が付いているが、製造日などは記載されていない。 参照記事  参照記事

同じタイプのニセ米は、中国で摘発された記事が過去にあったので、中国が絡んでいるのは間違いないだろう。当時2011年の記事では、ニセ米は、でんぷん等で成型したものに工業用合成樹脂でコーティングしたもので、有害だと書かれている。BBCの記事の引用によれば、同じブランド名のニセ米は2015年に中国で見つかっていて、アルジェリアへニセ米が入ったのも、今回が初めてではないそうだ。参照記事 参照記事 過去ブログ:2011年5月ついに出た!ニセ魚!中国

2017年1月3日:ナイジェリアのラゴス(Lagos)州で押収され、プラスチック製の偽米とされていた102袋の中身は本物のコメだったことが分かった。しかし食用にできる許容限度を超えて微生物に汚染されており人の食用には適さないという。ナイジェリア当局が12月30日、明らかにした。当局によると、この他にもナイジェリア市場向けの「消費期限切れの危険な米」が数トン、近隣諸国の倉庫に存在しているという。西アフリカの産油国ナイジェリアは2016年第2四半期に景気後退に陥り、主に石油価格の下落によって深刻な外貨不足に陥っている。参照記事

plastic rice

Read More : http://www.nst.com.my/news/2016/12/198622/nigeria-seizes-fake-plastic-rice-china-averts-mass-poisoningどこから密輸されたか不明だと書いてあるが、

nappi11 at 09:03│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
amer32016年12月22日、IS系メディアは、ラッカRaqqah西部でクルド側と戦闘を交えた際、2名の西側兵士を捕獲し、処刑したと報じている。この地域で展開している西側部隊は、クルドへの訓練名目の米軍やドイツ軍など有志国軍の小部隊だが、国籍は明らかにされていない。11月24日には、ラッカRaqqahから北へ56キロのアイン・イッサAyn Issaで、米国兵Scott Cooper Dayton, 42歳が、公式に初めての米国兵士の戦死として確認されている。敷設された爆弾によるものだった。参照記事
64ebd139image4シリアでの戦闘が、2014年1月からISの首都といわれるラッカRaqqah(Al Raqqa)への総攻撃に向かっている中、改めて位置関係や道路図などを記載する。
すでに、米軍、有志国軍が支援するクルド軍YPGがアイン・イッサAyn Issaまで南下して制圧しているとされ、攻撃はラッカに向け
さらに南下している状況。恐らく、ユーフラテス川Euphrates以北からISを排除する作戦なのだろうが、クルド人の言う「西クルディスタンWestern Kurdistan」にはラッカ地域は含まれて居ない。
ISが2014年8月にラッカを完全占拠(この時、近くのタブカ空軍基地Tabqa airbaseで、大量処刑が発生している 過去ブログ:2014年8月ISがシリア兵250人を処刑か?国際連合軍で対決?)し、“Wilayat Raqqa,” (ラッカ州“State of Raqqa,”)を宣言して一帯を拠点化した理由には、当時北部のTal Abyadを抜けて盗掘原油を運搬したり、ここがトルコ側からの物資を調達するのが自由だったいきさつがある。いまdd0aa997でもトルコ側は否定しているが、当時トルコがクルドと敵対するISに支援物資を流していたとの話があり、原油の支払いとして行なわれて可能性は十分ある。この北上ルートが可能な背景には、右の民族、人種分布が参考になる。当時Tal Abyadは、ピンク色のクルド人地域から外れていて、形だけのトルコ側国境検問は、トルコ情報部の指示で原油の輸送路としてISの物資、兵員の通過を黙認し、エルドアン大統領の息子Bilal 62be4312Erdogan(Bilal Erdoğan):左 が関係しているとも言われていた。この事を2015年末に指摘し非難したのはプーチンだった。
現在はAl-BabでISを攻撃するトルコだが、最近ISに捕まったトルコ兵が火あぶりにされるなどは、上記のような、トルコの裏切りの流れに向けた復讐なのだろう。現在は、上の左図の様に、国境沿いはクルド軍側が制圧し、ラッカへの補給路は完全に断たれたといわれる。上記の処刑記事は、ISが徹底抗戦を明示するためのプロパガンダだが、このことは、この地域がアレッポ東部以上の過酷な戦闘になることを予見させる。クルドを支援する米国、ypg有志国軍がこの地域への空爆を続行中だ。
クルドYPGは現在、右のように、ラッカ北西部から進撃し、60以上の村をISから開放したとしている。2016年5月にはシリア民主軍SDFとYPGがラッカ包囲作戦を敢行したが失敗している。
シリアのクルド民族を代表する西クルディスタン移行期民政局(Western Kurdistan=ロジャヴァRojava:左図の黄色)の三地区(ジャズィーラ、コバネ、アフリーン)調整局は12月23日4d752bba声明を出し、12月20日のモスクワでのロシア・イラン・トルコ外相会談で協議された「モスクワ宣言この会談でトルコは、ロシアとイランの支援を受けたアサド政権軍によるアレッポ制圧を渋々ながら受け入れた。)」への支持を表明しつつ、紛争解決後のシリア北部(Rojava)で、西クルディスタンとして他民族を含む連邦制を維持したい意向を表明している。 参照記事 参照記事 最新のクルドYPGの攻撃地域を示す映像  過去ブログ:2016年12月アレッポで停戦再開、全面撤退開始とトルコ、ISの対立 2015年12月トルコ情報部がISの行動に協力 ラマディ攻撃開始? 11月ロシア、トルコの対立で新たなシリア紛争か?  2014年8月ISがシリア兵250人を処刑か?国際連合軍で対決? 参照記事
palmyra2016年12月25日:シリア南部、ホムスHoms~パルミラPalmyra間にあるT4空軍基地T4(Tiyas)military airport周辺では、14日ころからのISと政府軍の戦闘が24日も続いている。政府側には、19日からだけでも、ヘリパイロット2名を含む62人の犠牲者が出ている。政府側映像 “T 4 TIYAS"MilitaryAirbaseでの政府側記録映像

syria2016年12月27日:ISの空軍基地攻撃は北部、アレッポ東部のクワイリス空軍基地
Kweres military airport でも行われ、シリア軍が激しい自爆攻撃を受けていると報告されている。左下は、12月24~27日前後、最近のシリア北部の勢力図と見ていいだろう。この図では、Manbij付近はクルド制圧地域になっているが、トルコの影響下にあるとの解釈もある。トルコは、国境から南へ約30キロのAl BabからManbijに抜ける東西のライン北部をセーフゾーンと主張し、Al Babを攻めるISへ越境空爆を行い、これら一連の軍事行動を「ユーフラテスの盾作戦:Operation Euphrates Shield」と称し、2016年8月末から展開している。この図は、既存の図を筆者が12月27日編集したもの。 参照記事 参照記事 拡大地図 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月ホムス東部でシリア軍とISが激戦 シリア
                                                                                                                                                           

nappi11 at 00:37│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
Russia-crash-map3178657現地時間2016年12月25日午前5時20分(日本時間同11時20分)ロシア南部ソチSochiを飛び立ち、シリアに向 かっていたロシア国防省所属のTu154型旅客機( Tupolev 154B-2 plane, serial RA-85572:写真上)が約20分後(7分後に墜落の記述に合わないが)レーダーから消え、黒海のソチ沿岸から6キロ残骸や遺体が発見された。また情報筋は「航空機の残骸は、海岸沿い1.5キロにわたり散乱し、それらは水深50メートルから70メートルの場所にある」と伝えた。
1048979205ロシア国防省によると、同機には、乗客84人と乗員8人の計 92人が搭乗し、モスクワを離陸後、燃料補給のためソチ郊外のAdler飛行場に立ち寄り、離陸したばかりだった。資料では、機は高度を得られないままUターンし黒海に墜落した。同機には、別名「赤軍合唱団 Red Army Choir」で知られる合唱団のソリスト3人を除くメンバー全員が搭乗し、ジャーナリスト9人も同乗していたが、乗客のほとんどはロシア軍所属の楽団「アレクサンドロフ・アンサンブルAlexandrov Ensemble」のメンバー64人だった。
3178802「アレクサンドロフ・アンサンブル」は、世界的に有名なロシア軍所属の合唱団・演奏団で、合唱団の初舞台は、1928年10月に「赤軍中央会館」で行われ、当時合唱団の名称は、「M.V.フルンゼ記念赤軍中央会館赤軍の歌アンサンブル」で、当時のアンサンブルのメンバーは、歌い手8人、踊り手2人、バヤン奏者1人、語り手1人だけだった。アンサンブルは定期的にロシア軍の軍管区や部隊を訪れてコ3178845ンサートを開き、戦地にもよく赴いた。また日本を含む70カ国以上でコンサートを開き、今回はシリアのラタキア県Latakia provinceラタキア市郊外にあるロシア軍基地Hmeimim (Khmeimim)airbase (一部施設をアサド国際空港Bassel Al-Assad International Airportと共用)で、駐留ロシア軍の為に新年コンサートを行う予定だった。アンサンブル指揮者の陸軍中将ヴァレリー・ミハイロヴィチ・ハリロフ( Валерий Михайлович Халилов, Valery Mikhailovich Khalilov)氏は、2016年5月に就任したばかりだった。 墜落原因など調査中 公演記録映像 参照記事 参照記事 参照記事
10489738511048974184日本時間25日18時20分の時点で、最初の一人とあわせ、6人の遺体が発見され、26日朝方までに見つかった遺体は10遺体になった。捜索の映像
2016年12月26日:機体は1983年製で飛行時間は6689時間、2016年9月に定期点検を受けている。機長の
Roman Volkov氏は飛行3000時間以上のベテランで、同航路でのHmeimim airbaseへの飛行については、乗務員は皆経験豊富だった。当時の天気は平常で、機は7分後の急な墜落まで緊急連絡や救難信号などを一切発していない。事故機のブラックボックスはまだ見つかっていない。これまでの同型機の事故は悪天候によるものが多いが、2010年4月、ポーランドの大統領Polish President Lech Kaczynskiを含む96人が死亡したロシア西部スモレンスク Smolenskでの墜落事故は、パイロットの操縦ミスといわれている。 参照記事 参照記事

nappi11 at 18:35│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
WO-AK847_FIJEH_G_201208221757077097-300x225シリアの首都ダマスカスやその近郊の水源Springは、北西へ15キロの、紛争前は渓谷Barada Valleyを見に観光客も多く訪れたWadi Barada地域Ain el-Fijah(Ein Al-feejeh)にあるal-Fijah springを水源としている。過去2011年には、反政府的なデモをここの住民も行ない、それ以降このWadi Barada地域一帯には反政府側の拠点があるが、支配地の住民への影響を考慮してか、これまで反政府組織によって水源の破壊や汚染はなかった。しかし最近、反政府側が水源に軽油を入れ汚染されたことで、人口約500万人のダマスカスで飲料水の供給が12月23日からストップした。反政府側はこれを否定し、政府側の空爆で軽油が川へ流れ込んだとしている。水源地域の10箇所の村が2012年から反政府側の支配下にあり、地域住民も反政府的だと言われ、この数日前12月23日に、アサド側はこのWadi Barada地域の、水源springsのあるEin Al Fijehに樽爆弾をヘリから投下している事から、報復攻撃の可能性もある。
_93213218_damascus_area_control_30_12_2016_624map2016年12月23日朝か890e7ae9ら、SAA地上軍によるこの地域の反政府側への攻撃、排除が開始され、数日後に給水は復旧するとされている。現在アサド政権は、反政府側との協議と平行して、ロシア軍の空爆、イラン軍の支援を得る中、着実に首都周辺の反政府側制圧を行っている。参照記事 参照記事 参照記事
イラクではISが戦術的にサボタージュ(Sabotage:破壊工作)を行い、首都バグダッドへ送電する送電塔80箇所を破壊する事態が起きている。過去ブログ:2016年12月問題噴出の孤立住民の移動 シリア 12月モースル攻撃で政府軍死傷者激増とインフラ破壊での生活苦 反政府側の直接的攻撃能力や兵員が不足する中、今後このような戦術が多用される可能性が高い。広大な地域で、これを完全に防ぐのは不可能に見える。2016年4月には、シリアの首都ダマスカスの北東約50キロに位置するティシュリーン火力発電所Tishreen Power PlantをISが襲撃し、発電所警備隊の兵舎が破壊されている。参照記事 過去ブログ:2015年6月ISが「水戦争」を仕掛ける イラク
barada riverindex2017年1月6日:水源を奪取されてから2週間が経つが、地形の険しさが反政府側に有利に作用し、空爆を繰り返すもシリア軍は水源を奪還できていない。ダマスカスでは、外部からタンクで水を運び込んだり井戸を掘ってしのいでいる。反政府組織は、イドリブへの攻撃を止めない限り水源地の開放にも停戦にも応じないとしている。 水源地域からの水がダマスカスを流れるバラダ川Barada river:右 を形成している。参照記事 参照記事
Damage-to-spring-1Geolocation-of-video-22017年1月8日:12月23日のシリア軍の水源地域付近への映像を見れば、シリア軍が水源施設を自ら破壊したか、誤爆した可能性がある。映像記録
施設の破壊された写真や付近への空爆の様子から、メディアは、シリア軍が水源施設を破壊したのは間違いないとしている。この地域はレバノンに近く、アサド支持のヒズボラが反政府派攻撃に出ている地域で、ヒズボラ支援でシリア空軍が居住地にいる反政府側を無差別空爆、または誤爆した可能性が高い。また、ダマスカスからレバノン山岳地域への補給路もこの付近を通過することから、シリア軍はダマスカス西部の反政府組織や反政府的住民を何としても排除したいと思っているだろう。
C1Qht4HWQAE6Habシリア軍はWadi Barada地域への樽爆弾の投下に際し、塩素ガス弾やナパーム弾も使用し、住民の電気や通信手段も遮断しているともいわれている。 記事では、爆弾が落下された様子の写真も掲載されている。町並みの写真の、黄色と青が空爆された建物で、緑色のラインの場所が破壊された水源施設で、アレッポと同じく、居住地域へ空爆しているのが分かる。いろんな記事を見ると、個人的にだが、アレッポ陥落の波に乗るシリア軍は、この地域から強引に反政府側、住民を排除する作戦に出たのではないか?その過程で水源施設が破壊され、水不足で怒るダマスカス市民の声を逆手にとって、より強引にWadi Barada地域の制圧、住民の排除を行なっている様子が想像できる。通信手段が遮断された為か、地域でどれほどの被害が出ているかも伝わってこない。空爆映像 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月イスラエルがシリア領内で武器庫空爆 ヒズボラを警戒
nappi11 at 08:09│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
20161221-04670981深刻な大気汚染Air-pollutionが広がる中国で、2016年12月16日夜から21日にかけて、今年初めて最高レベルの「赤色警報"red alert"」を発令した北京市Beijingをはじめ、中国北部の広い範囲が有害物質を含んだ濃霧に覆われた。20以上の都市で赤色警報が発令され、乗用車の使用制限、工場の操業中止・減産、学校の休校などの対策が導入されている。世界保健機関(WHO)では PM2.5の健康基準を1立方メートルあたり25マイクログラムと定めているが、北京市の一部地域では400マイクログラム近くにまで達したほか、河北省 石家庄市では1000マイクログラム超えという信じられないような数値まで記録している。国際非政府組織(NGO)「グリーンピース」の試算によると、今回の大気汚染によって4億6000万人もの中国人がWHO基準の6倍以上という大気汚染にさらされた。人民日報系の環球時報(英語版)によると、「大気汚染への有効な措置をとる義務を怠った」などとして5人の弁護士が20air china日までに北京、天津両市と河北省の各地方政府を相手取り、精神的苦痛への見舞金9999元(約16万円)やマスク代、謝罪広告などを求めて提訴した。
環境保護省によれば、16日の時点で1010万平方キロの範囲がスモッグに覆われた。これは米国の国土面積にほぼ匹敵する濰坊市濰坊市。英字紙サウスチャイナ・モーニングポストによると、きれいな空気を求めて北京から南部へ脱出する「スモッグ難民」も相次ぎ、雲南省や福建省のリゾート地へ向かう切符はほぼ売り切れ状態だという。2015年の報告で、北京の大気汚染は、一人が1日40本のタバコを5吸っているのに該当し、中国で毎日4000人が大気汚染が原因で死亡しているとされ、これは中国全体の死亡者の17%になる。上の図は2015年のもので、現在はこれより更に深刻な状況になっている。日本の環境基準値は 1日平均値が35μg/m3以下で、我が家のある札幌の北での12月24日9時の平均は7μg/m3となっている。日本の北だが、これからは右の図ように大陸からの汚染の影響を受けて数値が高くなることもあり、決して他国のこととは言っていられない。 過去ブログ:2016年12月世界各国で大気汚染が深刻化 参照記事 参照記事 参照記事
2016年12月26日:中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)は25日、同国初となる環境保護税を2018年から導入する法案を可決した。中国では大気や土地、水質の汚染問題に政府が有効な手を打てていないことに国民の間で不満が高まっている。
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
これまでさまざまな課徴金が設定されてきたが、公害防止にはあまりにもハードルが低いとみなされ、課税方式に代えることになった。ただ政府当局者は、企業の課税負担を高めることは意図していないと強調。陳吉寧・環境保護相は「(新税の)主な目的は増税ではなく、環境保護態勢の改善と企業の廃棄物削減促進にある。廃棄物が増えれば納税額も多くなる」と話している。
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
参照記事
これより先、 中国の保健当局高官は23日、同国北部で続くスモッグが健康に与える影響を調べるため、全国の126カ所に監視地点を置くことを明らかにしたと報道されたが、一体、いつまで調査をすS80_img_fe4ccb35fb7f69d7fce277993442a1b3657083るつもりか、これまでまったく本気では無かったことだけが伝わってくる
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
。月まで行く予算があるなら、早急に水、土壌、大気の汚染を防止、処理する技術を導入すべきだろう。
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
 
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
汚染対策のプロセスを大気汚染処理、水汚染処理、土壌汚染処理
参照記事
2017年1月2日:中国の首都・北京(Beijing)市民は1日、元旦の朝を分厚い有害なスモッグと共に迎えた。北京にある米国大使館の観測データによると、1日朝のPM2.5濃度は1立方メートル当たり500マイクログラムを超え、WHOが24時間平均値の上限として推奨する同25マイクログラムをはるかに上回り、汚染濃度は危険濃度を遥かに超えている。しかし驚く事に、中国の一部の地方政府は、PM2.5の濃霧が人体に危害を及ぼすことすら未だに隠そうとし、市民の抗議活動には警官が鎮圧で出動している。参照記事 参照記事 参照記事
nappi11 at 08:09│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック
2016年12月24日  犯罪 欧州 EU
Turin

resizedgermany-christmas-market_eca8b53e-c7a3-11e6-9f83-7f3d2f12db63ドイツ・ベルリンのクリスマス市Christmas marketにトラックが突っ込み12人が死亡した件で、地元警察はチュニジアTunisiaから入国し、亡命を希望していた男を、IS組織に関わる犯行の主犯として行方を追っていると2016年12月21日、当局者や安全保障関係筋が明らかにし、逮捕に繋がる情報に対し10万ユーロ100,000 euros(約1200万円)の懸賞金付きで指名手配した。暴力的で武装しているとコメントされている。右

ベルリンの捜査当局がトラック運転席の下から発見した身分証明書には、1992年にチュニジアで生まれた、アニス・アムリAnis Amriという24歳の人物の名前が記されていたと明かした。男は2015年7月ドイツに入国したもようで、亡命を申請したが拒否されたとの認識を示した。男の出身地のチュニジア対テロ警察Tunisian anti-terrorism policeは21日、国内に居る男の家族に事情聴取をしたと公表した。同国のウエスラティアOueslatiaには4人の姉妹と兄弟一人が住んでいる。容疑者には過去に麻薬絡みで数回の逮捕歴があり、2011年チュニジアの革命の際イタリーに出国し、3年の滞在後ドイツに向け旅立ったとドイツ側が公表した。

anis2015年7月ドイツに入国し、2016年2月からベルリンなどに居住、最近までノルトライン=ヴェストファーレン州NRWのEmmerichにある難民センターに住んでおり、4月に申請した亡命申請は6月に却下されていた。治安当局は、11月以降、男が脅威を与える恐れがあるとして国外追放されるはずだったが、書類不備でできなかったという。11月にドイツでIS参加者をリクルートしていて逮捕されたAbu Walaaという人物や組織と関係していたと言われる。7月には麻薬絡みでナイフを持ち出して喧嘩をして逮捕されたが裁判に出廷せず、8月には、偽のイタリーパスポート所持で逮捕されたが、男は処分されずに滞在していた。警察は男の携帯電話を傍受していたが、12月はじめから行方が分からなくなっていたという。警察の犯罪者への甘い対応が批判されているが、警察は証拠が不十分だったとしている。上の写真は全て同一容疑者 映像:車載カメラに写ったトラック

使用されたトラック内の調査から、男は、車内でポーランド人運転手を殺害、または負傷させた際に怪我をしている可能性があり、またテロの際、被害者の振りをして逃走した可能性もある。

polish遺体で車内から発見された運転手Lukasz Urban氏:左は、ナイフで刺され銃で撃たれてはいるが、トラックがハイジャックされた後もしばらく生きており、顔などの負傷した跡から、ぎりぎりまで、ハンドルを守ろうと相手容疑者が負傷するほどかなりの抵抗、あるいは暴走を邪魔しようとしたのではといわれてpolish driverいる。彼は身長183cm、体重120キロの大柄な男性だった。トラックをハイジャック後、容疑者が一時ハンドルを操作したと思われる記録がGPSに残っている。事件の約5時間前、19日午後3時ころ、ポーランドにいる妻と会話後、1時間後にまたと言ったのが最後の会話になった。 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 参照記事 過去ブログ:2016年12月ベルリンでクリスマス市にトラック突っ込む テロの可能性

_93105311_berlin_suspect_shootout_6242016年12月24日:イタリー政府は23日、独捜査当局が行方を追っていたチュニジア国籍のアニス・アムリ容疑者Anis Amri(24)をイタリー北部ミラノで射殺したと発表した。

23日早朝3時にミラノMilan、伊:Milano郊外セスト・サン・ジョヴァンニ地区Sesto San Giovanni areの駅前で通常のパトロールをしていた警官二人が不審な男を発見し、身分証の提示を求めると、「アラー・アクバル(神は偉大なnetり)」と叫び警官に発砲した。その後、近くの車両後方に隠れたが、警官に撃たれ死亡したとしている。一人は肩を撃たれたが命に別状はない。所持していたリュックサックから仏語で記載された電車乗車券が見つり、イタリー当局は、容疑者は列車でフランスを経由してイタリーのトリノTurinに着いた後、別な列車でミラノに入ったと報じている。

ドイツのメルケル首相は、この結果に安心したと述べると共に、法や規則の手直しが必要だと語った。容疑者が射殺される少し前にISは、容疑者がISのリーダーAbu-Bakr al-Baghdadiに忠誠を誓う内容のビデオを公開し、この中で、「イスラムを空爆する十字軍の豚どもへ復讐を」と語っている。

anis左は、BBCの容疑者の大まかな行動をまとめた図を編集したもので、犯罪歴があっても、EU圏でかなり自由に行動できていたことが分かる。容疑者には、2011年にチュニジアTunisiaで強盗を働いた容疑があり、その為かイタリー入国を目指してLampedusa 島へ上陸する。そこでも破壊行為や強盗を行ない、イタリーのシシリーSicilyで刑務所に収監されていた前歴がある。服役中も暴力的だったと記録されていたようだ。服役後、イタリー国外への退去命令を受け、2015年7月ドイツへ入国して2016年4月に亡命申請をしたが6月に却下され、ここでもナイフを持った喧嘩で7月に逮捕されたが出頭命令を無視し、さらに8月には偽造イタリーパスポート所持で逮捕されるも、なぜか裁判所は釈放し、12月初めから行方が分からなくなる。このころ、現在服役中の、IS兵士を違法にドイツでリクルートしていた男と接触していたことが判明している。この男に容疑者もシリア行きを薦められたが、容疑者がドイツでの活動を望んだと言われる。これほど犯歴と疑惑の多い容疑者に対し、通信傍受などで監視はしていたというドイツ当局は、彼が有効な身分証を持っていないことでドイツから追放、または強制送還できなかったと説明している。メルケル首相の法や規則の見直しも、このことを指摘していると思われる。 参照記事 参照記事 参照記事



nappi11 at 06:33│Comments(1)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック