2012年12月
その翌日28日夜、セタスメンバー4人がボス、ポケモンの遺体を奪取しようと車の中から海軍施設にむけて発砲し、海軍部隊は直ちに反撃、4人を射殺。海軍は戦闘後に銃器や手榴弾を押収している。ポケモンは2012年5月、車の窃盗で逮捕され、その際の写真が残っており、確かにポケモンはこの写真の中にいるのだが、説明がないため、どれがポケモンか不明です。彼と思わせる他の写真から、おそらく一番左では無いかと思いますが、確信はありません。5月の事件の際には彼は釈放されています。
相変わらず毎日のように殺し合いが続くメキシコですが、気になる事件としては、弱体化し、消滅かと思っていたベルトラン・レイバ(セタスと同盟)がシナロアの縄張りで殺人を行い、やはり組織が縮小していたガルフ・カルテルに復活の様子があり、セタスと血なまぐさい抗争を始めたことでしょうか。ポケモンの死亡などは、メキシコでは大した事件ではないのしょうが、彼の別称がポケモンというのは意外でした。何せ彼は、平気で首を切り、相手を焼き殺すようなセタスの地方ボスでしたから。過去ブログ;メキシコ麻薬カルテル勢力分布図 2012夏~
ニューズウィークは、「タイム」と並ぶアメリカの2大ニュース週刊誌と言われてきたが、インターネットの普及が進むなか、去年の発行部数は5年前のおよそ半分の150万部にまで減り、このため、ニューズウィークは、来年からはインターネットのデジタル版だけを発行する。写真は、紙印刷物でで最後となった英語版今週号のカバー。最終号の表紙写真には、昔の事務所が写った古い写真が使われている。左は記念すべき1933年1月16日創刊号、カバーの人物は米国の法学者 フェリックス・フランクファーター(Felix Frankfurter、1882年11月15日 - 1965年2月22日)
日本もいずれこうなるのだろうか?確かに、速報性が大事なニュースについては、インターネットの方が相性が良く、ここのブログでもその利点を生かし、書き増しやリンクを多用し、画面以上の詳細を記録している。
ここで、自分のブログで引用している画像について説明しておく。
主に海外記事を書き始めた5~6年前、頻繁に引用していた無料版英国紙mailOnlineにメールを送り「個人ブログだが、御社の記事内の写真を借用しているが、いいだろうか?」と問い合わせたことがある。メールは残っていないが、返信があり「残念ながら当社には日本人スタッフがいない。個人ブログなら、写真も含め遠慮なく訳して活用してくれ」というような、英国人らしいジョークの入った返信が来た。それ以来、多くのサイトから、写真家の名前の入った場合は撮影者名も含め、参照先リンクを併記することで写真も借用している。今までクレームはないが、大量な写真使用の中で、2度ほど個人と団体から、引用先の併記と削除依頼があった。その写真は、その相手のブログからのコピーではなく、自動的にGoogleの画像検索ファイルに保存されていたのを使用したために起きた当方のミスであり、意識した無断借用ではなかったと思う。
本人の意思とは無関係に、掲載写真は色んなサイトに保存される。他で使われたくない方は、そのような断りを明記することも大事だろうし、自分からコピーを防止する処理も必要だろう。ついでだが、ここのブログは、転載、コピーはご自由に。たまに訳されて中国語で見ることもあるが、それもまた楽しいものだ。
中国強制労働収容所からのSOSの手紙がこのほど、米国に輸入されたハロウィン用飾りHalloween decorationの発泡スチロールでできた「お墓セットのミニチュア」から発見された。差出人は囚人で、自分がこの商品を作ったと名乗り、 中国の監禁施設では囚人が過酷な奴隷労働を強いられていると訴えた上、手紙を国際人権団体に渡すよう書き留められていた。米国の関連政府機関もすでに調査を始めたという。また、同グッズを販売したKmart社の 親会社シアーズ社は声明文を発表し、調査を約束。囚人の奴隷労働が事実ならば、中国の提携会社との契約を打ち切ると表明している。米国は強制労働によって製造された製品の輸入を法律で禁止している。
オレゴン州Portland, Oregon在住のジュリー・キース Julie Keithさん(42歳:写真下)は今年10月、一年前のハロウィンのときに買ったお墓セットから同手紙を発見した。手紙は非常に小さく8つに折り畳まれており、飾り用の墓石の間に隠されていたという。手紙は署名なしで、英語と中国語まじりで書かれていた。手紙によると、このお墓セットは瀋陽市馬三家強制労働収容所の二所八大隊の囚人が製造した。
「この製品を買われた方へ:この手紙をぜひ世界人権団体に渡してほしい。中国共産党政府の迫害に耐えているここの数千人は永遠にあなたに感謝し、あなたを忘れない」「ここでは、人々は毎日15時間の労働を強いられており、土日も祝日も休めない。従わなければ、拷問、暴行、言葉の暴力を受ける。労働報酬はないに等しいのだ(月に10元)(編集者注:約120円)」「ここの人は平均1~3年の強制労働を命じられているが、法的な裁判は受けていない。彼らの多くは完全に無実の法輪功学習者だ。中国共産党政府と違う信条を有しているだけで、ほかの囚人よりもさらに厳しい懲罰を受けている」 左は、29ド99セントの値札のついた商品のパッケージ YOUTUBE映像
手紙はFacebookに載り、地元メディアに取り上げられ地元紙の報道では、「これまでも法輪功学習者が強制労 働収容所に収監されているとよく報道されていた。手紙はまさにこのことを裏付けた」と評した。国際人権団体も「手紙が描いた状況は、我々が把握している状 況と一致している」とコメントしている。法輪功の公式サイト「明慧ネット」はこれまでに、強制労働収容所の奴隷労働の状況を繰り返し伝えてきた。それによると、製造品は衣類、食品の包装箱、綿棒のような日用品、化粧品、クリスマスグッズなど多種多様で、その大半は日本や韓国、欧米諸国に輸出されている。手紙は、夫人がいらないものを寄付しようと整理していて、未開封の箱から偶然発見されたとされている。以下手紙英文、部分を活字にしたもの:
"Sir,If you occasionally buy this product, please kindly resend this letter to the World Human Right Organization. Thousands people here who are under the persecution of the Chinese Communist Party Government will thank and remember you forever.People who work here have to work 15 hours a day without Saturday, Sunday break and any holidays. Otherwise, they will suffer torturement, beat and rude remark. Nearly no payment (10 yuan/1 month). People who work here, suffer punishment 1-3 years averagely, but without Court Sentence (unlaw punishment). Many of them are Falun Gong practitioner, who are totally innocent people only because they have different believe to CCPG. They often suffer more punishment than others."
新しくできたシリア反体制派の統一組織「国民連合:英: National Coalition for Syrian Revolutionary and Opposition Forces,」の穏健派聖職者アフマド・モアズ・ハティブ(Ahmad Moaz al-Khatib;首都ダマスカスの宗教者でシリア内イスラム社会の重鎮だった)議長:写真 は2012年12月28日、アサド政権寄りの立場だったロシアの対話提案を拒否するとともに 「ロシアはアサド政権の残虐性を明確に非難し、アサド大統領の退陣をはっきりと呼び掛けなければならない」と訴えた。 議長は中東の衛星テレビ局アルジャジーラのインタビューで 「ラブロフ(ロシア外相)は外国の干渉なしにシリア国民が自らの運命を決めるべきだと言っているが、ロシアが介入する中で一連の虐殺が起きており、謝罪を要求する」と非難した。参照記事
ましてやこの新統一組織「国民連合」は米国の後押しでできたといわれている。さらに、自由シリア軍FSAに近い以前の反政府代表組織「シリア国民評議会(Syrian National Council、SNC:代表 ジョルジュ・サブラ:George Sabra:シリアの左翼野党に在籍し、アサド政権から8年間投獄された経験を持つ:写真下)も歴然と勢力をもっており、反政府側は、これまでの経過でロシアを恨んでおり、信用できないと思うのが普通だろう。紛争の長期化は、4万人とも言われる犠牲と大量の難民を生み、今も市民はロシアが提供したミサイルにおののき、一部では電気も水も止まった中で生活している。ロシアがもし、人道的見地で和平仲裁に出てくるなら、アサドに無差別砲爆の停止くらいはさせてからが筋道だろう。反政府側は、まずアサドが国外へ出ることが先決だとしているが、当然アサドにはそんな気は無い。英文参考記事:ロシアのシリアへのミサイル提供
2012年12月31日:シリアの2012年末の状況は、国連特使Lakhdar Brahimiが、シリアの戦況は日増しに悪くなると発言し、それを裏付けるかのように、ロシアの艦隊数隻が今シリアの port of Tartusに向かっている。在シリアロシア人の退去のためといわれている。
アレッポ近郊の
反政府側イスラム過激主義の集団が、シリア人キリスト教徒を拉致し、首を切り、その首を野犬のえさにしたという報告もある。経済デモから発したシリア動乱は、原理主義者やアルカイダ系イスラム集団に乗っ取られ、彼らは、シャーリア法に沿ったイスラム原理主義国家をシリアに築こうとしていると恐怖するシリア人もいる。これは、イスラム系が自由シリア軍に参加した時点から言われていることで、これが今後大きな問題になることははっきりしている。あまりに複雑になった状況は政治決着をすでに不可能にしている。
まずはアサド政権をどうするか、次にイスラム勢力をどうするか、この機に独立を模索する北部クルド人をどうするか、そしてやっと、破たんしたシリアの経済や国民生活をどうするか、シリア国民の希望が具体化するには余りにもハードルが多い。そして、そのハードル一つ一つが血に染まるのだろう。
シリア、アサド政権の首相Prime Minister Wael Nader al-Halqi :写真右 が、包括的かつ地域性を重視した、反政府側との統一国家を計画していると31日のロシア紙が報じている。この首相、相当現状認識がずれているのか、国民の中の恨みや怒りを無視し、シリアのイスラム化を目論むイスラム組織の存在を軽く見ている。統一どころか、一歩間違えば無政府化することにもなりかねない。無政府化は、一切の経済の流れを止め、悪循環しか招かない。それはソマリアを見れば想像できる。参照記事
この紛争解決に、ノーベル平和賞をもらった特使も現れたが、理想の具体化よりも現実の悪化のほうが数段早い状況では時間の無駄でしかなかった。それは外から見ているほうがよくわかる。空想から脱しない高名な学者や理想を語る裕福な政治家より、国際経験を積んだクリントンのような政治家や軍人の予測や発言のほうが的を得ているとも思った。そんな人材の少ない日本、これからの難局を乗り越えて行けるのだろうか?
2013年1月1日;アレッポの国際飛行場は、滑走路などのメンテナンスと、戦闘による民間機への安全確保のため空港を閉鎖した。ダマスカス南部数キロのDarayaや郊外で激しい戦闘が継続中。近くには政府軍空軍基地 air base of Mazzehがある。参照記事
フーとミーそれぞれ寝るのは二階の別の部屋で、昼間は、フーはほとんど二階のお父さんの部屋から出ないで、たまに一階に降りる程度。ミーは、一階のリビングのソファーがお気に入りで、そこで昼寝をすのが日課。夜中になると二匹が合流して遊んでいるようだが、何をしているのやら、、。
以前、夜中に飲み物を探しに降りた時フーが付いてきた。しきりにカリカリをねだるので、ホンの一つまみ持って二階に上がり、本当は太りすぎない為に禁止している「内緒のおやつ」をあげたのは、最近のこと。
それ以降、深夜に自分が一階に降りるときは必ず同行するという決まり事が出来た。最初は後ろを付いてきていたが、ある時、「フーが先に行きな」と言ってから、目の前を先に階段を降りるようになった。最初の写真が、フーが階段を先導して降りている様子。一階で「おやつ」を用意して、「帰るよ」と声をかけると、今度は階段を先に、振り返りながら登りだす。2枚目がその写真。食べるのは二階にあるフー専用の食器で、先に着いて食器の前で待っている。
フーとは、お互いにしか分からない決まり事がたくさんある。そのたびに、こちらの目を見ながら鳴いたり、いろん仕草でいろんなことを要求してくる。「カーテン開けて」「布団に入れて」「鬼ごっこしよう」などなど、、。
またひとつ決まりごとが増えたが、フーにはそれが、ものすごく楽しいことのようだ。
何度か大きな病気はしたが、しつけに関しては子猫のころから本当に手間のかからない猫で、「トイレはここ」「爪とぎはここ」と一度言うだけでしっかりそれを覚えてくれる。多分そのうち、「一階にいこうよ」と言うサインを作って催促するだろう。今度はこっちがその合図を覚える番だ。 写真下は、ソファーを独り占めのミー。
シリア中部のハマHamaに、反政府軍が攻勢をかけていると記事を書いた:パンを買う1000人に空爆 化学兵器も使用か シリア が、これは戦闘がより危険な市街戦になることを意味し、無差別にミサイルや化学兵器が撃ち込まれる可能性がある。そんな最中の26日、アルジャジーラの現地ガイドAbu Yezen al-Hamoui氏が、政府軍の狙撃の犠牲になり死亡したと報じられた。ハマでは、街のブロック単位、ビル単位での戦闘が起きていると想像できる。銃にもよるが、一般に7~800m離れていても確実に相手を狙撃できるといわれている。逆に、それほど離れていても、相手が兵士か一般人かは確認できるということで、政府軍は、ジャーナリストを狙って狙撃しているのだろう。
12月26日には、アブドルアジーズ・シャラール少将Abdelaziz Jassim al-Shalal:写真 という、シリア政府の軍警察のトップ(シリア憲兵隊司令官)が、ビデオ映像でアサド政権からの離脱声明を公開し、シリア軍は「凶悪なギャング集団"murderous gangs"」になり下がったと発言し、トルコ側へ脱出したといわれている。参照記事
すでに、幾人もの側近中の側近と言われるシリア政府高官が離脱したり亡命している。在英の反体制派組織「シリア人権観測所」によると、26日はホムスや首都ダマスカス近郊など各地で激しい戦闘が続き、市民51人ら130人が死亡した。
過去ブログ:ならば、アサドは狂っている シリア にも書いたが、アサドは幾度も「自分は殺りくなど指示していない」と繰り返している。「軍は政府に属し、自分の物ではない」とも言っていた。実はこれは真実で、とっくの昔にアサドはお飾りで、実は彼は軍を掌握し命令できる立場にないのではないのか?自分の父親が大統領だったころからの軍参謀、側近に囲まれ、イエスマンどころか、何も言えないのがアサドではないのかと想像すれば、紛争当初から弾圧や虐殺を繰り返すシリア軍を理解しやすい。
父親のハーフィズ・アル=アサドHāfiz al-Asad前大統領(2000年6月心筋梗塞で69歳で死亡)は1982年に中部都市ハマーで反政府イスラム系数万人を虐殺し(指揮官は弟であるリフアト・アル=アサド)、スンニ派イスラム組織:ムスリム同胞団Muslim Brotherhood(エジプトを中心に活動する穏健派のイスラム原理主義組織)を大量処刑し壊滅させた前歴があり、シリア国民は、アサド親子2世代に渡り弾圧されようとしている。 過去ブログ:同盟は血よりも濃いのか>世界60カ国が中露非難
都市を焼き払い、市民を虐殺し、秘密警察を駆使して弾圧し、政権維持に成功した父親を見てきた現大統領アサドが、それを体験してきた軍高官、側近にすべてお任せで今までやってきたと想像している。今、国連特使はアサドに停戦を説得しているが、実は「操り人形」に語りかけているだけかもしれない。最近の、シリア軍の見境のない市民攻撃を見ると、すでに逃げ場を失った軍が、アサドには「お前は時間を稼いでいろ!」と言いながら、勝手に暴走を始めたようにさえ見える。
シリアの同盟国ロシアは今、モスクワで反政府側と何やら密談を行う予定らしい。その中には、アサドの生命の保証という案件も入っていると思うのだが、
長引く紛争で、反政府軍にも多くの問題が起きている。北部アレッポには多くの集団が流れ込んでいるが、彼らのあるものは戦利品が目当てで、略奪品を売ってビジネスをしているものが多く、最近ではその争いで仲間内で殺されたものも出ている。ある指揮官は、自分の配下の兵士を養っていくにはやむを得ないことだとも言っている。商業都市アレッポには裕福な商人も多く、貧しい地域からの兵士には、やっかみもあるようだ。アレッポではすでに、反政府側に対し、略奪や暴行をしないようにとの抗議の声も起きている。
2012年12月29日時点で、アレッポ郊外の政府軍ヘリコプター基地も兼ねる国際飛行場Aleppo's international airportへの反政府側攻撃が進行中で、成果を上げていると報道されている。
毛沢東が1976年に死去してから2年後、「八大元老」もしくは「八老」と呼ばれる鄧小平:写真 を含む百戦錬磨の8人の革命家たちは鄧小平を支持し、改革・解放が共産党の権力を脅かす社会的な混乱を引き起こすことなく生活水準を向上させると信じ、これに賭けた。さらに 国の重要資産の一部を彼らの子供、親族らに託したことで、その多くが富を蓄え、新たなエリート階級を誕生させ、結果的に、革命で自由と平等を求めたはずの共産党が「赤い貴族社会」を生み出し、国の重要な部分のほとんどの既得権をこれらエリート集団が牛耳ることになり、現在の世界最大級の中国の貧富の格差 を招く結果になった。このエリート集団の既得権は経済のみならず、太子党などのエリート政治集団を生み、最近の習近平共産党総書記を筆頭に中国共産党、イコール中国政府を掌握している。
八老やその配偶者の孫の多くは今30、40歳台で、家族のつながりと海外で受けた教育を民間部門での仕事に生かしている。これが偏った富の蓄積や機会と特権をめぐる不平等に対する一般国民の怒りを買っている。米カリフォルニア大学サンディエゴ校のバリー・ノートン教授(Barry Naughton:中国経済)は、「中国の一般国民はこうしたエリート階級の存在を意識してる。国を変えたいと思っても、既得権を持つこれらの集団の力の前に絶望感を感じている」と話している。参照記事から抜粋編集
ノートン教授は過去の発言で、国民がエリート集団の活動を好ましく思わないにしても、現実に優秀な国際企業に成長した中国企業の存在や、それらが中国経済のけん引力にもなっている現実も認めている。
しかし、あまりに急速な経済発展と国際経済の変化に、中国共産党がうまく舵を切れるかという心配がある。党が国民の不満を意識して保護的な経済政策(具体的には、アンチ・ダンピング課税等)をとったり、保守的な政策をとり続ければ、国際企業に成長した集団が、生産などの機能を中国以外に分散する可能性もあり、また、国際競争に打ち勝つには、中国企業も世界に出て行く必要に迫られるだろう。その際問題になるのが、今の中国の周辺国への威圧的な政策であり、何かと軍事面が表に出る軍事大国の素顔だ。世界が、経済面でより中国企業と協調すればするほど、より中国共産党が陳腐化してくるという想像ができる。参照記事 さらに、鄧小平らが進めた経済優先は、自然と環境を破壊し、農村部は疲弊し、今では食料でさえ輸入国となり、世界に買い付けの輪を広げ、中国の買い付けは穀物相場に大きな影響力がある。実質経済成長が停滞しているといわれる中で、軍事費の拡大は非現実的で、平和外交がより合理的なのだが、果たしてそのようなかじ取りができるだろうか?同じことは日本にも言えることだが、、。
中国の資源、食糧確保、経済圏の拡大は、アフリカ、南米にまですでに達しているが、これを最も警戒するのが米国で、米国の表面上の外交の裏には根強い中国脅威論があり、このことがあらゆる米国の対アジア戦略に反映している。過去ブログ;2012年10月:中国によるアジア太平洋支配は重大 米国 2011年11月:対中国「エアシーバトル構想」加速と尖閣 日本の軍事面での行動は、すべてこの米国の脅威論が生み出す戦略の延長線上と思っていいだろう。
カナダの学者には「米国の最終目標は中国を包囲し討伐することであり、、、」と論じる人もいる。この方はまた「米国はこのほかにも中国と日本の領土問題、中国とフィリピンの南シナ海紛争などを操り、中国と貿易パートナーの関係を破壊、中国と隣国の対立をあおって米国を中心とする連盟を作り上げ、中国を「消す」ことを目指している」とも発言している。参考記事 以前この様な読みは「裏読み」とされたが、最近の米国の動きからは、表から見てもこのように取れる部分があるのが不気味である。写真は、カナダの学者、ミシェル・チョスドフスキー:Michel Chossudovsky氏
タス通信によると、車に乗っていたのは56歳の男性。事故時は酒に酔ってはいなかった。静岡県に住む渡辺さんの父、裕恭さんは共同通信に対し、日本大使館からの電話で死亡した男性が渡辺さんのパスポートを持っていたと伝えられたことを明らかにした。裕恭さんによると、渡辺さんは中央アジアからロシアを自転車で旅行中。10日ほど前の電話で「これからムルマンスクに入るところだ」と話していたという。ロシアのメディアは、渡辺さんはテントや寝袋、携帯こんろなどを持って自転車で一人旅をしていたと報道。北極圏の現地は、太陽が一日中ほとんど昇らない季節に当たり、道路は暗く見通しが悪かったとみられる。周辺は当時、氷点下27度で小雪が舞っていた。(共同)参照記事に加筆 紹介記事 ロシア紙報道 英文記事
下右は、中国を6月に出発し、カザフスタンを通って - キルギスタン - タジキスタン - ウズベキスタン - トルクメニスタン - イラン - アゼルバイジャン - グルジア - アルメニア - カラバフ - トルコ。その後、ソチへフェリーで渡り、ロシアを北上する旅行マップ 赤線は、恐らくモスクワと思われる所で止まっている。ロシア語記事から、2012年12月14日、フィンランドに隣接するカレリア共和国のペトロザヴォーツク(Петрозаводск, Petrozavodsk)付近にいたようで、写真はその時のインタビュー記事に載っていた。その時、さらに北上して北極圏のムルマンスクへ向かうと語っている。しかし、ムルハンスク州の州都ムルハンスクには着くことはできず、ムルハンスクの南の都市、カンダラクシャ(Кандалакша; Kandalaksha)の南30キロ付近で事故にあったと記事は読める。筆者の単純計算で、ペトロザヴォーツクから-30度以上にもなる極寒の中、12日間毎日50キロ前後を走破していた計算になる。若いころ、ちょうど今頃フィンランドで真冬の北極圏近くまで行ったことがあるが、昼間も暗く、猛烈に寒かった記憶しかなく、野宿など想像すらできない。チャレンジ精神に敬服するとともに、ご冥福をお祈りする。 過去ブログ:日本人バイク旅行者殺害される ロシア 日本人バイク旅行者殺害容疑者拘束 ロシア
2012年12月26日:北部イドリブ近郊で、アレッポ県に位置するトルコ国境沿いの最後の要衝 Haremを反政府側が制圧したと報道された。街の周辺の軍事ポイントを攻撃し、高台にある軍事要塞に後退した政府軍を攻略し、数週間の激戦の末、2012年12月25日、街を解放したと反政府側が状況を説明。人口2万人ほどの街だが、アサド支持派が強く、戦略上も重要な地点だと説明されている。アレッポの反政府組織は、アレッポ東南部の政府軍も使用するアレッポ国際飛行場を包囲し、Haremの基地を制圧、北部の4つほどのシリア空軍基地を制圧したと言っていることや、最近の記事から判断して、北部反政府軍の大体の制圧地域は図の赤い線の内側程になるのではないだろうか?このことで、トルコに面する主要な地域を反政府側がほぼ制圧し、特に以前の重要な物資輸送経路であるトルコ側レイハンルReyhanliからHaremに抜ける補給がスムーズになるだろう。参照記事 過去ブログ2011年12月:緊張高まる中近東 シリア孤立>内戦か? シリア全図
イドリブ市の北東にある空軍基地Taftanaz military airport military airportを反政府側が攻撃したが、激しい戦闘の末22日には撤退したとのイラン側報道があった。その後の25日、トルコ紙が、反政府軍がイドリブ市の一部を制圧したと報じた記事がある。戦況は別にして、政府軍の北部での最後の拠点イドリブをめぐって、熾烈な攻防が繰り返されている。
すでにシリア軍は、北部アレッポ周辺への陸上での補給を断たれ、北部陣地にはヘリや飛行機で物資補給するしかない状態で、それも反政府側が、高射砲などを奪取したため、地上から撃墜される可能性が高くなっている。
23日の「ハルファヤの虐殺:Halfaya massacre」直後から、中部ハマHamaへ向け反政府軍が地域の完全制圧をめざす攻勢に出ていて、ハマ周辺は戦闘が激化、住民がは政府軍のスカッドミサイルを警戒してかトルコ領へ避難している。ハマのほとんどはスンニ派地域だが、アサド支持のアラウィー派(イスラムシーア派)、キリスト教徒らが多数を占める村や街があり、シリア側はそこで反政府側により住民虐殺が起きていると非難しているが詳細は不明。参照記事 写真下は Harem付近だろうか、ロバで速射砲を運ぶ反政府軍
2012年12月26日:シリア東部農業地帯にあるラッカ(アル・ラッカー、Ar-Raqqah、Rakkaal-Raqqa)への政府軍戦車による砲撃で、女性、子供を含む20人が死亡、多数が負傷と報じられた。参照記事
攻撃された地域には反政府軍は居なかったといわれ、シリア軍は組織的に殺戮を行っていると非難されている。この地域には石油パイプラインの基地があり、過去幾度も激しい戦闘が起きている。ダマスカスでは、国連とアラブ連合の特使が協議を重ねている最中である。YOUTUBE映像は、過去に自由シリア軍がラッカの石油施設を制圧した時のものと思われる。
札幌の我が家も例外ではなく、運悪く車が修理待ちで、家から一歩も出ることができません。
さすがに、モスクワのー50℃や東シベリアのー60℃にはなりませんが、昼間もー15℃以下で、北海道のあちこちでー30℃近くになっているようです。
今年は雪も多く、こんな時は道路が通行止めになるので車で遠出する際は、防寒着、スコップ、雪に埋まったときのタイヤへ差し込むヘルパーなどが必需品で、事故での渋滞を予想して、予備の燃料を積んで走る人もいます。出所不明(ロシアかな?)の犬の写真ですが、わん公もこのくらいしなければ大変でしょう。
家の二階から外の写真を撮っても、一面真っ白で、100m先も見えません。
窓のいるのはミーですが、外の異常は理解できず、窓に当たる雪を虫とでも思っているのか目で追っています。ミーが座っている場所は「窓台」と言いますが、設計の時、猫が座りやすいように通常より奥行きを広めに取ってあります。計算通り、猫たちのお気に入りの場所になっています。寒がりのフーは、昼間は寝床から出てくる気配もありません。こんな荒れた天気の状態がもう4~5日も続いています。
たぶん例年よりは寒いだろうアフガニスタンの、あのマキ拾いをしていた子どもたちは元気だろうかと頭をよぎります。皆様も風邪など引きませんように、、。
さて、玄関だけでも除雪しないと、雪で外に出れなくなりますので、これからスコップ持って雪かきです。
2012年12月23日夜、ロス・セタス:Los Zetasと思われる武装集団がグアテマラ北部メキシコ国境近くで検察官1人を含む7人を殺害し燃やすという事件が発生。
殺害された7人の中には女性地方検察官イルマ オリバレスFederal prosecutor Irma Yolanda Olivares:写真 と県高官 Jennifer Hernandez,と彼女と姉妹のCarla Hernandezが含まれ「7人を殺害したのはメキシコとの国境地域で活動する麻薬組織のメンバーである。」と断定された。7人は企業家ルイス アントニオ パラシオLuis Antonio Palaciosがオーナーであるホテルのオープン記念イベントからの帰路、山間部の道路上で襲撃され殺害された。検察官ら3人とは別の車に乗っていたルイス アントニオ パラシオと護衛3人も殺害され、同様に車ごと燃やされている。メキシコの麻薬組織ロス・セタスは、米国への麻薬密輸ルートを確保するためにグアテマラへ勢力を広げ、コカインの精製などを行い、密輸しているといわれている。グアテマラの犯罪の42%は麻薬絡みと言われている。参照記事
左の地図にダゲスタンの場所を加筆したが、以前から想定されていた赤い線の移動経路上に当たり、またひとつ考古学の仮定が確証された。参照記事
しかし最近、ダゲスタンに近い黒海の東側に位置するグルジア共和国のドマニシ遺跡:Dmanisi の、おおよそ175万年前とされる地層から、猿人から進化した最初期のホモ・エレクトゥスにふさわしい原始的特徴をそなえた頭骨や下顎骨(かがくこつ)化石6点が見つかった。さらに最近、中国の遺跡でも、同時にみつかった石器の出土層が166万年前と報告されている。過去ブログ:Missing Link(ミッシング・リンク)の発見
今回のカフカスの住居跡は約200万年前のと判断され、この発見によって、ホモ・エレクトゥスは、本当は通説の180万年前にアフリカに出現したのではなく、それ以前に出現し、アジアで進化したのではないかという、新たな疑問までも生みだしているが、アフリカでさらに古いホモ・エレクトゥスの化石が発見される可能性は否定できない。左の図では、アフリカが起源でユーラシア大陸に、一部は中国まで移動したと描かれている。緑色は、約400万年前 - 約200万年前に生存し、その後絶滅したといわれる初期人類アウストラロピテクス (Australopithecus)の、確認された生活圏を示している。過去ブログ:200万年前のご先祖様の肖像画 人類の320万年前の完全な二足歩行確認される。
ロシアで今回発見された住居はどれも、仮設のもので、そう大きくない集団を形成していた模様(15人から20人ほど)である。狩猟や木の根、植物、野生の果実の採集で暮らしていたようだ。 驚くべく興味深いことには、ダゲスタンの住居跡で、広場にあたるところにキリン、ゾウ、カモシカ、ハイエナの遺骸が発見されたことだ、と専門家は語っている。写真下は、ドマニシで発見された頭骨の化石
2009年12月第一期工事タイシェット~スコポロジノ2694キロが完了後は、アムール州スコボロジノ(Skovorodino)からコジミノ間を鉄道で原油を輸送し香港などへ輸出していた。現地からの報道によると、プーチン大統領はモニターを通じた式典のあいさつで「極東のインフラが持つ可能性を広げるものだ」と表明。日本、中国、米国、韓国などへの輸出に寄与すると抱負を語った。参照記事 参照記事
すでにサハリン~ウラジオストクの天然ガスパイプラインは開通し、さらに原油ラインの完成で、これでまた一歩、プーチンのユーラシア経済連合構想が完成に近づいた。過去ブログ:日本はこれを操れるか? プーチンは日本を視野に入れた サハリン産天然ガス
参考ブログ:ロシアの天然ガス戦略と欧州
天然ガスについては、日本は世界でも屈指の液化天然ガスLNG輸入国で2011年の輸入量は8300トンを超えた(*筆者注:2011年の日本の総輸入量は7853万トンという記述があるので、8300トンは記述単位の間違いで、日本の総輸入量8300万トンを誤記した可能性がある。ロシア・サハリンから日本への2011年LNGは635万トンとあるので、これとも合致しない:参照記事)現在ロシアは、液化天然ガス生産工場をウラジオストクに建設予定で、将来日本は主要な購買国の一国となる。工場は来年2013年に建設を開始し、操業は2017年の予定。2020年には日本は最高で生産量の65%を買い上げるようになる見込みだとロシア側記事が書いている。
現在はサハリンで液化されたものが日本などに輸出されている。写真は2009年2月竣工したサハリン2ガス田の液化天然ガス(LNG)プラント。同ガス田で生産された液化天然ガス(LNG) は、日本、韓国、米国に提供される。うち、約65%の提供先は日本。サハリンエネルギー会社の統計によると、このガス田では年980万トン規模の天然ガス を生産、世界の総供給量の4%を占めるという。 参照記事 参照記事
両国が交わした覚書では、日本側はウラジオストクの液化基地建設に一定割合出資することや、基地で生産される液化天然ガスの買い手を探すことなどが定められている。この事業に参入する日本の極東ロシアガス事業調査株式会社は、「伊藤忠商事」、「丸紅」、「国際石油開発帝石」、「石油資源開発」などが共同設立した会社で、すでにこのプロジェクトの技術的検証作業にも参加している。基地での液化天然ガスの生産能力は、1日最大1000万トンになる見込みで、昨年日本の総輸入量は7850万トンで、将来ウラジオストクに建設される基地の生産能力は、日本のガス年間消費量の約14%をまかなうことになるが、日本市場をめぐって、現在、ロシアのガスだけでなく、オーストラリア、米国その他のガスがしのぎを削っている。参照記事
またロシア紙によれば、サハリンと茨城県をつなぐ直送ガスパイプラインの建設計画があり、朝日新聞によれば、ガス会社「東京ガス」、石油会「JAPEX」(石油資源開発株式会社)、 建設会社「日鉄住金パイプライン&エンジニアリング」がパイプライン建設のために50億ドル(4000億円)を投じ、既にプロジェクトの細部の詰 めに入っているという。プロジェクトの概要は、サハリンから日本の茨城県へ太平洋海底を通る太さ直径7cm、延長1400kmのパイプラインを5年から7 年がかりで建設する、というものである。このプロジェクトが実現されれば、ロシアから日本へのLNG供給は数分の一に値下がりする。朝日新聞は、これは日 本企業にとって、ここ10年で最初となる本格的なプロジェクトである、としている。参照記事
これより先、北部アレッポなどへの空爆で約60人が死亡、およそ50人が負傷したと伝えられ、同日シリア全土で180人以上が死亡したと言われ、1日としては過去最悪の被害の出た可能性がある。シリア人権監視団体によると、負傷者の多くは重症で、死者の数はさらに増える恐れがあるという。なお、シリア政府は、政府軍がパン屋を空爆したとの情報を確認していない。英文参照記事
22日には、反政府側が北部アレッポの北にある政府軍歩兵大隊陣地135 Infantry Brigade base を200名で4時間に渡り攻撃、撃破し、対空砲火砲を含む大量の武器弾薬を摂取し、3000人がいたと思われる陣地に兵士150人を確認し十数名を捕虜にしたと報じられた。捕虜以外の殊遇は不明。陣地はクルド人居住地域に位置し、多くの武器は古いが未使用で、手入れされた状態だった。
反政府側が、アレッポ周辺に隠された大量の武器弾薬を押収している反面、約束されている西側やアラブからの武器は未だに入手できていないと現地の指揮官が不満を漏らしている。陣地にいた多くはクルド人兵士と思われ、なぜ脱走しなかったかとの質問に、反政府側はテロ集団で、殺人集団だと教え込まれ、家族が心配だったと答えている。 参照記事
シリア北部に住むクルド族(イスラム教のスンニ派が多い)はアサド政権からは差別されていた背景があり、通常、彼らの上官はほとんどアサド支持のアラウィー Alawite派(イスラムシーア派)出身が占めている。記事に、アラウィー派の兵士の遺体が確認されたとあることから、陣地内の反乱も予想できるが、詳細は不明。
また北部クルド人は、シリア北部へ北上する反政府、政府軍を警戒し、独自の民兵組織を形成しつつある事が確認されている。このことは、米国、西側と思惑が一致し、クルド人の独立した民兵組織に米、西側が軍事的、資金的援助を確約している。参照記事
地図中のSafira( Al-Safira) では、多くの政府軍施設、製造工場、化学兵器研究所等を反政府側が制圧したと12月21日報道されている。参照記事 過去ブログ:反政側を優勢に転じた北部基地攻略 シリア 入り乱れる武装集団 シリア 彼が次期シリア大統領か?シリア
ハマへ大攻勢:24日、シリアとの同盟関係にあるロシアのLavrov 外相はモスクワで、23日の空爆についての言及を避けながら、シリアが化学兵器を使用すれば、それは政治的自殺を意味すると発言し、アサドの発言として、彼はそのような兵器の使用を命じてはいないと発言している。
24日、反政府側はハマ周辺の残存政府軍陣地に向けて、総力を挙げての攻撃all-out assaultを開始したようだ。すでに、反政府側が政府軍から奪取した多量の武器を入手した現在、攻撃は熾烈で、双方に相当な被害の出ることが予想される。 参照記事
財政破綻と市民生活:21か月に及ぶ長引く紛争で、未だどちらへの勝敗が見えない中、国民は深刻な現実にさらされている。
すでに40万人の難民を生み、200万人が家を立ち退かされた。食料、燃料、電気の入手はいっそう困難になり、料金も高騰している。日常必需品は不足し、パンの値段は紛争前の5倍になっている。寒い時期に、市民は何を得るにも列に並ぶことを強いられ、停電は日常的で市民は置き去りにされている。すでに、行政からの健康管理、学校、ゴミ収集等のほとんどの公共サービスは生活から消え去っている。戦争の維持は、政府にも重い経済的負担をかけ、政府が数十億ドルの保有外貨(食料、燃料の多くは輸入)で補てんをしても、食料、燃料は高騰し、40%にまでなったインフレは止まらない。経済専門家は、このような政府の財政補てんも、2013年末までが限度で、やがて戦費や兵士の給与支払いも底をつくと発言している。現在国連は各国へ総額15億ドル(1200億円)のシリアへの経済支援を求めている。写真上は12月、アレッポでパンを求める市民: Aleppo on 3 December. Photograph: Narciso Contreras/AP 下は、パン pitta breadを手にする少女: people queue outside a bakery in the northern town of Aldana, near Syria's second largest city Aleppo. AHMAD GHARABLI/AFP/GETTY IMAGES 参照記事 参照記事 参照記事
2012年12月25日:英国のシリア人権監視団体は、12月23日夜、ホムスHoms周辺でシリア軍が毒ガスを発射し、反政府側兵士6人がその白い煙を吸って死亡した可能性があると報告している。反政府側もシリア側が殺人ガス 弾:killer gas bombを使用し、7人が死亡し、十数人が負傷したと非難している。監視団は調査のための要員派遣を要請している。証言によれは、塩酸のような強いニオイがして呼吸ができなかったという。また、眼が痛んで焼かれるようで、頭が痛く呼吸もできなくなったと、別な生還者が語っている。また、化学兵器ではないとの指摘もあり、シリア側は、すべては西側が軍事介入をするためのデマとしている。被害者の治療中のYOUTUBE映像 参照記事 参照記事
その後、サウジアラビアに亡命したベンアリ前大統領には、公金横領や不正蓄財、民衆弾圧、殺人や拷問等など多くの罪状で終身刑や死刑が本人不在のまま求刑され、本人や家族らが所有していた前大統領や家族が保有していたポルシェ、ランボルギーニ、ジャガー、メルセデス・マクラーレンのスポーツカー等の高級車や 、車体半分が装甲化されたキャデラックのリムジン、宝石類、家具、衣類、絵画、電気製品や動物ジャガーのはく製、などが2012年12月23日の競売に出品された。 競売は同国政府が主催し、財務省報道官によると売上金は社会事業資金などに充てる。 出品されるぜいたく品などは、首都チュニス郊外の海辺に建てられた前大統領の宮殿で没収したもので、全部で約4万2000点。 ただ、文化的遺産や歴史的な貴重品、前大統領の個人的な書類や書簡は出品されない。宮殿の隠し金庫と大量な現金の映像 押収されオークションにかけられた高価な装飾品や高級車の映像 参照記事
元大統領の亡命後、彼の親族も多数逮捕され、2011年1月17日に出国したチュニジアのベンアリ前大統領のレイラ夫人:写真 が出国前、チュニジアの中央銀行に保管されていた金塊約1・5トンを国外に持ち出した疑いがあると報じられていた。金塊1・5トンは4500万ユーロ(約50億円)に相当。フランスの大統領府筋はこの情報が確実だとしているが、中央銀行は否定していた。その後チュニジアの裁判所は、2011年6月20日、チュニジアのベンアリ前大統領とレイラ夫人に対して公金横領等では禁固35年・罰金6560万ドルを言い渡している。
経済政策の失政より、大統領一派が国の資産を食いつぶしたと言っても乱暴ではないだろう。その後崩壊したリビアによく似た状況だったようだ。過去にスイス政府が、不正蓄財の可能性があるとして凍結した主な失脚した政治指導者の資金、不動産は★エジプト: ムバラク前大統領・親族・側近:約4億1000万フラン(約385億円)★リビア; カダフィ大佐・親族・側近:約3億6000万フラン(約338億円)★チュニジア: ベンアリ前大統領・親族・側近:約6000万フラン(約56億円)参照記事
チュニジアは2011年11月の選挙でアンナハダ党( Ennahda:意味は復興、政教分離で中道を目指す穏健派イスラム系政党。旧称はイスラム志向運動。党首はラシェッド・ガヌーシ:Rachid Ghannouchi;写真 現在チュニジア内のアルカイダ系アンサル・アル・シャリアや、過激な小数イスラム勢力「サラフィー主義者」のイスラム原理主義活動を警戒している)と 2つの非宗教政党が連立政権を構成したが、前政権のベンアリ政権時の官僚の多くが留任したため、 デモが続いている。
最近首都チュニスから南西側に120km離れたシリアナ県:Siliana Governorateの人々が、 雇用と経済改革を要求して、一時激しいデモを行い、彼らは同時にシリアナ州 知事の退陣と拘束者の釈放を主張するなど、政情は安定していない。 デモは、左翼組織「チュニジア労働総同盟:UGTT」に組織されたと言われている。チュニジアはスンニ派イスラム教国だが、世俗的で女性の地位も確保されている。左翼のデモに対し、 ハマディ・ジェバリ首相 Prime Minister Hamadi Jebali 派で原理主義派とも言われる「イスラム革命同盟;Islamist Leagues for the Protection of the Revolution (LPR)」が反発し、デモ隊と衝突が起きている。今のところ、このイスラム至上主義LPRとイスラム系与党アンナハダ党との関係は無いとされている。チュニジアは日本との経済活動の促進を希望しているが、一方で中国とも経済交流があり、2009年に計画された鉄道車両が今年納入されている。鉄道資料記事 参照記事 参照英文記事 LPR参照記事 過去ブログ:2012年9月のサラフィー運動