このオウムparrotのロレンツオLorenzoはこのたびコロンビアColombia警察に逮捕されました。容疑は警察の麻薬捜査妨害で、麻薬組織に監視役として非常によく訓練されていて、警察の接近を感じると「逃げろ逃げろ!捕まるぞ!"run, run you are going to get caught."(実際はスペイン語で)」と警告を発したそうです。過去に1700羽の鳥が麻薬カルテルの捜査で逮捕されているそうで、麻薬組織にとって は番犬ならぬ番鳥は一般的なようです。今回の捜査では、オウムのLorenzoの警告もむなしく、警察によって200以上の武器、盗んだオートバイ、大量 なマリファナが摘発されました。逮捕者は4人の男性と他二羽の鳥でした。2010年9月17日付のコロンビアのローカルニュース。
2010年09月
豆も店もパクリの中国コーヒー事情
2010年9月17日、中国中央電視台(CCTV)の番組「経済情報聯播」は、高級コーヒー豆「ジャマイカ産ブルーマウンテン」のニセモノ疑惑について報じ、中国で販売されているブルーマウンテンはほぼすべてニセモノだという。ジャマイカにあるブルーマウンテン山脈の中でも、標高 800~1200メートルの区域で栽培されたもののみが本物のブルーマウンテンとされる。非常に高価な豆のため、日本では標高800メートル以下の区域で栽培されたものがブルーマウンテンとして売られていることが多い。
台湾資本の大手コーヒーショップチェーン・上島珈琲(UBC、日本のUCC上島珈琲とは別会社)では1杯70元 (約890円)程度の価格でブルーマウンテンを販売しているが、本物ならば到底実現できない価格だ。売られている豆にもジャマイカ・コーヒー工業局の印章が印刷されていない。コーヒーショップ側は「生豆で輸入し、自社で焙煎した」と弁明しているが、ジャマイカから中国に生豆の輸出はないという。
豆 がニセモノなら、このUBC上島珈琲もうさん臭い。記事には台湾のコーヒーショップチェーンとあるが、現在のUBC上島珈琲は1997年に中国本土上陸した台湾の会社とは別会社で、現在は中国の会社で本社は上海、北京オリンピック前には中国全土で800店舗の展開をしていた。どう見ても1933年創業の日本のUCC上島珈琲のパクリでしかない。2008年の記事では「日本のUCC上島珈琲(本社・神戸市)では「UBC」の存在を把握しており「UCCと間違えて利用されたというお客さまも多くいらっしゃり、当社にも問い合わせがあります。現状については、専門家とも相談して対応を検討中です」と話していた。その後どうなったのか、このUBCはまだ健在で、中国ではこれで商標登録されている。
余りにも悲惨な事故 パキスタン北東部
インド北部のカシミール地区(左図でグレー、黄色部分)のうち、黄色のジャンムー・カシミール地区では最近インドからの分離独立の運動が活発になり、インド治安部隊とデモ隊が衝突し死傷者も出ている.パキスタンからのイスラム過激派タリバンが扇動していると言われている。
そんなことでこの地域に注目していると実に悲しい事件が起きた。2010年9月21日朝、パキスタン北東部の同じカシミール地域のムザファラバードMuzaffarabad で少なくても10歳から12歳の児童36人が乗ったスクールバンschool van (Mazda)が15m下の河に転落し、約1時間後に住民が救助に駆けつけたが、最新の情報では運転手と学童5人が救助されただけで、他は川に流され行方不明だという。
地元ローカル紙の報道では、児童のほとんどがこの地域で2005年に起きたパキスタン北東部の地震で孤児になった学童だと言う。更に事故の原因が、スピードの出しすぎとドライバーが携帯電話に夢中になっての不注意からだと報道され,21日の時点で15人の児童の遺体が確認されている。この辺は険しい山岳地帯で、今年夏にはこの地域一体で集中豪雨による大水害が発生し、8月にもムザファラバードから25km離れた場所で乗り合いバスが河に転落し52人が死亡している。参考ブログ:カシミール 参考動画:インドカシミールでのバイク事故、、今年8月の投稿動画で英国人と思われる被害男性は3日ほどの入院で済んだようです。
アジアだけ見てもダメ、世界の中で落ちていく日本。
香港紙・文匯報と中国企業報社および中国国務院が共同で行っている「第5回アジアのブランド500強ランキング」が2010年9月9日、香港で発表され、今年のアジアブランド500強のトップ10は順に
➀サムスン電子(韓国)
➁トヨタ自動車(日本)
➂HSBC銀行(香港)
④LG電子(韓国)
➄中国移動(中国)
➅清水建設 (日本)
➆ソニー (日本)
➇東芝 (日本)
➈パナソニック (日本)
➉資生堂 (日本)
となり、日本から6社、韓国から2社、中国1社がランクインした。
また、トップ100にランクインした日本企業は57社となり、前回から1社増加した。一方、韓国からは前回と同じ7社、中国本土からは前回から3社減の 23社がランクインした。ランキングでは、「円高と日本経済の低迷にもかかわらず、日本企業は国外において、すばらしいパフォーマンスを見せた」と評価した。
世界の中でGDP(国内総生産)でアジアを見たとき、まだまだ欧米と比べれば人口密度の高い日本を含むアジア諸国の一人当たりの生産高はかなり低い(右上表)。人口が少なく、国としての生産総高は低いものの、国民一人当たりの生産高の高い北欧の福祉レベルが高いのはこの辺の数値の違いが大きい。過去にはアジア圏でGDP一人当たりでトップだった日本は最近シンガポールに追い越された。GDPの回復とは簡単に言えば国内景気の回復しかない。つまり、この日本の衰退は政治の景気回復対策の遅れと言っていいだろう。政治が無能で鈍足だと国民は不幸にしかならない。
GDP総額では日本は1968年西ドイツを抜いて2位を維持していたが最近中国に抜かれ世界3位といっても、国民一人当たりに換算すると、国内景気の低迷から過去の3位から2007年で19位まで転落している(下左の図)。GDP将来予測が下の右だが、すでに予想より早く中国に抜かれ、将来的にはインドにも抜かれる。単に経済競争に負けるだけではなく、これは日本が自分の販路(マーケット)を失う事を意味している。政治家にはのんびり内政で時間を取っている暇など無いのです。ここからは個人的な想像ですが、右下図のように中国、インドが急成長した場合、両国は貧富の格差、インフラの未整備、環境問題で大きな内政問題を抱えるでしょう。場合によってはそれに伴う制度改革で暴動もおきかねない要素を含んでいると思っていますので、現状の両国の政府ではこの通りの成長予想は不可能と思われ、ここで重要なのは、バブル崩壊や環境問題など急成長の過程での問題をすでに経験した日本との協力関係で、最近のインドの日本接近はこの辺の思惑からと思っています。
メキシコ北部フアレスで連続大量殺人
2010年9月9日夜から翌日早朝にかけ、米国国境沿いのメキシコでも最も危険な犯罪都市と言われるフアレス市Ciudad Juarezで、ここ2年で1日としては最も残虐な連続殺人が起きた。首謀者は残ったメモからメキシコ中北部のフアレスカルテルJuarez cartelの戦闘集団La Linea の犯行と推定され、壁のメモには「お前達は俺の(誘拐された)息子達を殺した。だからお前たちの家族を殺す"You are killing our sons. You already did, and now we are going to kill your families,"」とある事から抗争相手の麻薬カルテル シナロアSinaloa drug cartel(ボスは逃亡中のエル・チャポ・グスマン"El Chapo" Guzmanで、彼の22歳の息子は2008年5月にベルトラン・レイバの犯行により殺害されている) のメンバーの家族を皆殺しにする復讐殺人と見られている。3時間以上に及ぶ襲撃で4家族、ほか目撃者を含む男女,、子供25人が殺害された。右下の女性は目隠しをされたあと射殺されている。フアレス市ではすでに今年に入って2100人が殺害されている。
シナロアは最近までメキシコ中北部でベルトラン・レイバ、フアレスカルテルなどとの抗争を繰り返していたが、ベルトランのボスはことごとく警察側に殺害されたり(写真X印)逮捕され、シナロアのボスエル・チャポ(写真左)は逃亡中で麻薬組織はかなり弱体化していると思われるが、残虐な犯罪は一向に止む様子がない。分かりづらいメキシコのカルテルの最近の動向だが、現在はシナロア、ファミリア、ガルフカルテルが対セタスで同盟関係にあり、セタス、ベルトラン・レイバ、フアレスカルテルが協力関係にあると見られている。すでにボスの捕まった新興勢力ラ・バービーは孤立しているようだ。メキシコ麻薬勢力図2010年
2010年9月10日:メキシコ東部国境に近いTamaulipas州Reynosaのメキシコ最大の矯正刑務所CEDES(Centro de Ejecucion de Sanciones )prison(8000人収容)から未決囚、受刑者66人を含む計85人が早朝4時15分頃6mの壁をはしごで乗り越えて脱走する事件が起きている。脱走犯はセタスとその抗争相手のガルフカルテルのメンバーで、現在刑務所管理者を含む44人の職員が脱走を補助した疑いで取調べ中、看守2名が行方不明。同州では今年すでに201人が脱走している。
2010年9月13日:逃亡中だった麻薬組織ベルトラン・レイバの重要なトップリーダーの一人Sergio Villarreal Barragan(左) がメキシコ中部のPuebla州で30人のメキシコ海兵隊に急襲され何の抵抗もせずに逮捕された。通称"El Grande,"と呼ばれる彼は仲間二人と要塞のような隠れ家に隠れていた。ベルトラン・レイバと血なまぐさい抗争を繰り返していたラ・バービーのボスも逮捕され、メキシコの麻薬カルテルも徐々にメキシコ政府に制圧されつつあるようだ。その代わり、コロンビアの麻薬組織が勢力を拡大しつつあるとの情報もあり、麻薬組織完全制圧は不可能に近い。こうして逮捕されたると裁判まで刑務所に収監されるが、メキシコでは刑務所内で不審死するものが多く、早い場合は刑務所に入った翌日には不審死で発見される。
2010年9月15日;オーストラリア警察によれば、メキシコ最大の麻薬組織シナロアカルテルSinaloa drug cartelがオーストラリアの麻薬市場を完全に手に入れたようだと公表した。6月には240kgのメキシコからのコカインが押収され 、過去30ヶ月に渡り、毎月500kgほどが密輸入されていたと推定され、すでに押収された麻薬の価値は7千700万ドル(約65億円)相当になるという。コカインはシナロアにより南米からメルボルン港に陸揚げされ、陸路をトラックで首都シドニーに持ち込まれていたようだ。
南海の孤島からドイツへ。
3年半前、ドイツの6歳の少女が描いた絵と手紙が入ったビンが、今年6月に日本最東端の島、南鳥島の砂浜に漂着し、自衛隊員が偶然見つけた。10歳になっていた少女は、突然の返信にびっくり。地元の町では「奇跡だ」とちょっとした騒ぎになっている。
2006年秋、ドイツ東部の人口10万人ほどの町コトブスCottbusは、町ができて850年になるのを記念し、手紙などを入れたビン850本を船に託して世界中の海に流すことにした。6歳だったミレーネ・クラウツィックMylene Krautzigさんもチューリップや太陽の絵を 描きビンに入れた。そして、それっきりビンのことは忘れていた。
海上自衛隊第61航空隊の輸送機YS11の機関士、西田尚貴さん(34)は今年6月、物資補給に赴いた南鳥島の海岸でゴミ拾いをしていてビンを見つけた。危険物かもしれないと思いビンを割ると絵がでてきた。ネット上の辞書と首っ引きでドイツ語のメッセージを読みといた。
コトブスという町が実在することを確認し、英語で返事を書いた。「手紙を見つけました。あなたの国から届いた奇跡に感謝します」。絵の内容から子どもだろうと想像し、折り紙や万華鏡など日本のおもちゃも同封した。
2010年7月21日、ミレーネさんは「日本から手紙が届いた」と聞いた。最初は何を言われているのか、わからなかった。翻訳してもらい、3年半前の自分の手紙に、遠い地から返信が届いたことを知った。南鳥島Minami-Torishimaという地名は聞いたこともなく、地図で調べた。ビン入り手紙の主催者によると、ミレーネさんのビンは、06年12月に南シナ海を航行していたドイツ船から流された。850本のうち、これまでに返事があったのは、直後にスペインに流れ着いた1本だけ。忘れていたころに届いた返信に町中が驚いた。 写真左上は、届いた大きな郵便物とミレーネさん10歳。朝日の2010年9月17日記事より抜粋 加筆 現地の新聞
どうする中国?
尖閣諸島問題では勇み足の中国と台湾が共に領海権を主張しているが、この事件を契機に南沙(なんさ)諸島問題がクローズアップされるようで、この問題では台湾と中国は対立関係になる可能性がある。これは2007年11月に中国海南省政府が東南アジア諸国連合(ASEAN)の諸国や台湾と領有権を争う南シナ海一帯で支配権を強化するため、広大な海域に散在する島やさんご礁を含む地域を新行政区画として「三沙市:海南省に属し、南沙諸島(別名スプラトリー諸島、チュオンサ諸島)、西沙諸島(同パラセル諸島、ホアンサ諸島)、中沙諸島にある260の島やさんご礁、干礁などで構成される」を新設した事が発端だ。(右楕円の地域を中国は一方的に自国行政地区にし、その周辺の領海を主張して今に至っている。全てはこの地域に豊富な石油など天然資源のあることが判明したことによる。)
今月2010年9月24日に国連総会が行われるアメリカのニューヨークでアメリカのオバマ大統領とASEAN10か国が首脳会合を行い、そこでアメリカとASEAN=東南アジア諸国連合は、南シナ海で軍事演習を行うなど、影響力の拡大を図る中国を強くけん制する内容の共同声明を発表する方針であることが9月17日判明した。
共同声明の草案によると、中国やフィリピンなど6つの国と地域が南沙諸島の領有権を主張している南シナ海について 「領有権を主張する当事者の軍事力の行使や威嚇に反対する」として、最近南シナ海で軍事演習を行うなど、軍の活動を活発化させている中国を強くけん制し、また、声明案では南シナ海について「船舶の航行の自由や地域の安定の重要性を再確認し、領有権を主張する国々と利害を分け合う」と述べ、領有権をめぐって各国が対立するなか、南シナ海の安定に向けて協力していくことを確認しています。日本にだけでなく、領海、領土問題に絡む最近の中国の横暴に対し、この辺で釘を刺しておこう言うもので、米国と言うオオワシに睨まれたトラ(中国)は、果たして死んだフリをするのかネコになるのか?いい気になって反米デモでもすればすぐに経済戦争に突入し、足腰の弱くなっている中共政府にひびが入るだろう。,,それで、何で若き日の「島倉千代子」のレコードジャケットがあるかといえば、下ののび子さんのコメントをごらん下さい。タイトルもぴったりの「ほんきかしら」(笑) 関連ブログ:尖閣諸島で拿捕 関連ブログ:米国は中国の自作自演だという 参考ブログ:中国から見た領海、国境問題
3年半前、ドイツの6歳の少女が描いた絵と手紙が入ったビンが、今年6月に日本最東端の島、南鳥島の砂浜に漂着し、自衛隊員が偶然見つけた。10歳になっていた少女は、突然の返信にびっくり。地元の町では「奇跡だ」とちょっとした騒ぎになっている。
2006年秋、ドイツ東部の人口10万人ほどの町コトブスCottbusは、 町ができて850年になるのを記念し、手紙などを入れたビン850本を船に託して世界中の海に流すことにした。6歳だったミレーネ・クラウツィック Mylene Krautzigさんもチューリップや太陽の絵を 描きビンに入れた。そして、それっきりビンのことは忘れていた。
海上自衛隊第61航空隊の輸送機YS11の機関士、西田尚貴さん(34)は今年6月、物資補給に赴いた南鳥島の海岸でゴミ拾いをしていてビンを見つけた。危険物かもしれないと思いビンを割ると絵がでてきた。ネット上の辞書と首っ引きでドイツ語のメッセージを読みといた。
コトブスという町が実在することを確認し、英語で返事を書いた。「手紙を見つけました。あなたの国から届いた奇跡に感謝します」。絵の内容から子どもだろうと想像し、折り紙や万華鏡など日本のおもちゃも同封した。
2010年7月21日、ミレーネさんは「日本から手紙が届いた」と聞いた。最初は何を言われているのか、わからなかった。翻訳してもらい、3年半前の自分 の手紙に、遠い地から返信が届いたことを知った。南鳥島Minami-Torishimaという地名は聞いたこともなく、地図で調べた。ビン入り手紙の主 催者によると、ミレーネさんのビンは、06年12月に南シナ海を航行していたドイツ船から流された。850本のうち、これまでに返事があったのは、直後に スペインに流れ着いた1本だけ。忘れていたころに届いた返信に町中が驚いた。 写真左上は、届いた大きな郵便物とミレーネさん10歳。朝日の2010年9月17日記事より抜粋 加筆 現地の新聞
2件のコメント
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【船に託して世界中の海に流す】いいアイデアです。南シナ海から黒潮に乗って流れ着いたんですね。日本人の律儀さ、プレゼントも添えて!
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ええはなしやなぁ。。。ほんま。。ええ話や。。。心が和むわ
人は誰もただ一人 旅に出て、、。
人生そのものが冒険なのではないかと思ったとき、人は安定した生活を捨てて旅にでる。何がおきるか分からないという中で、何かに出会うだろうという期待だけで旅に出る。若い頃、そんな数年間を過ごした自分にはこの方の気持ちが良く分かる。自分が旅の間口ずさんでいたのは「」だった。結果的に自分が見つけたのは自分の未熟さだけだったが、、。歌詞付き映像
すでに年金生活に入っている英国のスー・オーグレイディSue O'Gradyさん(62歳)は、離婚した後のボーイフレンドの影響でハーレイ・ダビットソンHarley Davidsonをこよなく愛し、すでに英国、欧州で16万キロのドライブの経験がある。彼女はこれからの10年ほどを1450ccの大型バイクで一人旅をするため、20年過ごしたマイホームを2600万円ほどで売り払い、資金全部を使い切るまで旅をする予定だと言う。現在、世界中のハーレイの仲間と旅のプランを練っている。以前は美容師で息子さんが二人いるが、「人生は一度きりだから、できるうちに最高の人生にしたい」と、全てを売り払う事に何のためらいも無いようです。働きづめのこれまでの人生を振り返り、時間が自由になった今しなければと思い立ったのでしょうか?彼女は「今まで欧州やロシアまで多くを旅しました。自分は更にアメリカや南米、アフリカなど他の世界も見てみたくなったのです」と語っています。2010年9月17日英国紙より抜粋 左下は記事とは無関係 筆者の好きな写真
この印籠が目に入らぬか!
強行に日本を非難する中国だが、中国漁船衝突事件について米政府は、事件は偶発的なものではなく中国政府黙認の下で起きた 「組織的な事件」との見方を強め、中国の動向を警戒している。尖閣諸島は日本の施政下にあり、日米安全保障条約の適用対象との明確な見解をとり、「有事」の際は米軍が対処することを示唆して、強気の姿勢を崩さない中国を牽制(けんせい)している。米政府の認識と立場は、クローリー国務次官補(広報担当)によって端的に8月16日の記者会見ですでに以下のように表明されていた。
(1)尖閣諸島は日本の施政下にある
(2)日米安保条約5条は、日本の施政下にある領域に適用される -との見解を表明。そのうえで「条約が尖閣諸島に適用されるかと問われれば、そうだ」と明言した。
米政府は、中国政府部内で尖閣諸島の実効支配が機関決定された可能性があり、「漁船を隠れみのに軍と一体となって、この方針を行動に移している」(日米関係筋)との見方を強め、衝突事件が「組織的な事件」との認識はこうした見方に基づいている。衝突事件で中国が強気の姿勢をとっている理由について、「中国国内の(日本を批判する)世論への対策ということを超えた行動であり、尖閣諸島の領有化という明確な政府の意思を示したものだ」と警鐘を鳴らす。 また、「民主党代表選という日本の政治空白と、沖縄県の米軍普天間飛行場移設をめぐり日米関係全般が停滞する中、中国は日米の出方を試した」とみる。インドネシア近海で6月、中国の漁業監視船がインドネシア海軍の艦船に「拿捕(だほ)した中国漁船を解放しなければ砲撃する」と警告し、交戦の一歩手前までいき緊張が高まったが、この事件は、中国が南シナ海や東シナ海で、海軍の退役艦艇を改造した漁業監視船を派遣しつつ、漁船を“先兵”として使っていることを裏付けている。
以上が2010年9月16日の産経ニュースからの事件に対する米国の見解だが、日米間がしっくりせず、日本国内での政局が不安定な時期を選んで中国政府がわざと仕掛けた政府主導の組織的領海侵犯だったと解説している。米国がすでに明確に尖閣諸島は日本領土だと明言する以上、中国が日本領土を侵犯した場合、米国は日米安保条約に基づき軍事行動を起す事もある言う解釈になる。日本にとっては安保条約が「水戸黄門の印籠」であり、日本がひとたびこの印籠を片手に「頭が高い!この印籠が目に入らぬか!」と一言言えば、中国はすごすごと退散する。実際、中国はすごすごと後ずさりをはじめた。かわいそうなのは現実を知らずに誤った情報でこぶしを振り上げた中国国民である。 印籠の中のマークは 米国国防総省のマーク 過去ブログ:中国から見た尖閣諸島事件
グレグソン米国防次官補(アジア・太平洋安全保障問題担当)は 2010年9月16日の上院軍事委員会に提出した書面証言で、北朝鮮のプロペラ機が レーダーに感知されない「ステルス機能」を持つと明かした。米空軍のF22戦闘機などが最新鋭技術で実現するステルス機能だが、北朝鮮の「AN2コルト 機」は「ほとんどが布と木でできているためレーダーが映し出さない」という。グレグソン氏は米韓同盟は通常兵器の能力で優位に立つものの、北朝鮮がこうし た攻撃能力で対抗し脅威を増していると指摘。「AN2コルト機は侵攻や潜入作戦の際に識別が難しい」とし 10万人の特殊部隊と組み合わせた場合、大きな潜在能力を持つ」と警告した。
共同のニュースからだが、最新鋭の防御もローテクの飛行機には通用しないという皮肉な事態らしい。これはもともと現在のロシアで1947年頃農業用に制作 されたSKh-1 (Selskoe Khozaistvo – Agriculture)が原型で、その後 1970年代に中国で量産され北朝鮮やほか多くの国に供給された歴史がある。偵察や人員の補給とあるが、輸送能力としてはパイロット2名のほかには乗員は 8名、最高速度毎時250km、巡航速度毎時220km、燃料満タン時到達距離1025kmとある。
3件のコメント
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これは冗談じゃなくてほんとの話か。。。。。
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布と木・・・ 子供時代につくったおもちゃ思い出す
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先の大戦での日本軍の風船爆弾を思い出しました。これもレーダーに感知しないというので、アメリカは脅威を感じたそうです。今回も疑心暗鬼、”大き な潜在能力を持つ”との過大評価が、アメリカの過剰反応を生み出すのではと思います。ウィキペディアでは、風船爆弾に細菌が積まれたら大変だというので、 原爆投下を決意させた、ともあります。
2010年9月15日報道、河南省鄭州市郊外にある「毒漬けキノコ(写真:毒キノコ)」の製造拠点が11日摘発され、強い発がん性のある工業用塩(亜硝酸ナトリウム:一般に防腐剤、漂白、抗菌剤で使用される)を使って漬け込んだキノコ約10トンが押収された。押収された10トンのエノキダケやフクロダケ(中国名「草キノコ(草茹=ツァオグウ)」)などが1500個の桶に食用に禁止されている工業用塩に漬け込まれてい た。経営者は、禁止されていることを知りながら使っていたことを認め、また、製造拠点は衛生状況が粗悪で、悪臭が漂い、作られた多くの工業用塩漬けキノコはすでに小売商に出荷し、瓶に詰め替えられてから、ホテルやレストランに大量に販売された。写真右下は生のフクロタケ。以下は過去の類似事件。元記事
2006年10月、貴州省の屋台でビーフンを食べた中学生50人が、集団食中毒になり、1人が死亡した。その原因が、ビーフンなどに使われていた亜硝酸塩という工業塩の多量摂取によるで、このニセ塩として使われる 亜硝酸塩は、食塩に比べると幾分黄みがかっているが、ほとんど区別はつかず、体重60kgの成人が10グラム摂取すると、死に至る可能性(昭 和大学薬学部の吉田武美教授は「(血液中の)ヘモグロビンの機能を悪くして、中毒という状態をつくる。最終的に呼吸ができなくなり、結果的に死に至る可能 性も出てくる」と語る)がある。この種のニセ塩の使用は中国ではかなり蔓延していて、「儲かればいい」と言う拝金主義がこの発がん性もある毒物の混入を拡 大させ、一部の工業塩は多種類の重金属を含み、過度に摂取すると中毒を引き起こし、中国で多い食中毒の原因にもなっている。
2007年2月16日、北京市太陽宮地区の私有地家屋で未認可で豚肉加工品を作り、使用していた塩は有毒な工業用の塩。写真右下
2009年4月には、慢性中毒を起す工業用塩を精製して食用塩に偽装し、大量に販売して来た塩製造業社が中国宣揚市で摘発された。せっけんと洗剤製造、試料加工、皮染め付け、除雪作業などに使われるここの工業用塩には窒酸塩成分が含有されていて 0.2-0.5gを食べれば中毒症状を起こして 3gを服用すれば死亡に至ることがあるし、ヨードを含んでいなくて長期服用する場合ヨード欠乏による疾病を誘発する。(中国人は海草とか食べる習慣がなくヨード不足で甲状腺機能異常を起こしやすい為、食塩にはヨードを添加することが義務付けられている。)
3件のコメント
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(中国人は海草とか食べる習慣がなくヨード不足で甲状腺機能異常を起こしやすい為、食塩にはヨードを添加することが義務付けられている。) 初めて知りました。と言う事は、摂り過ぎ気味の日本人は、中国の食品には、この事でも注意すべきとも言えますね。
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げ!!!!!
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中国食品は 危険と隣あわせ。。と思ったほうがいいですね ↷ 近所のスーパー 日本製と中国製の加工食品、並べて売ってるけど、値段が半額以下の中国製が 売れてる。
拿捕は領海内だったと何故書かない?
沖縄・尖閣諸島付近の日本領海で2010年9月7日、中国トロール船が海上保安庁の巡視船に接触し逃走した事件に関連して、今年に入り中国籍の漁船の領海侵犯が急増していることが10日、分かった。海上保安庁の鈴木久泰長官が同日、衆院国土交通委員会で明らかにした。日中両政府は今回の事件を「偶発事件」として処理しようとしているが、急増の原因究明が求められそうだ。尖閣諸島周辺の領海内で海保が外国籍の船舶に立ち入り検査した事例が平成20年は2件、21年は6件だったが、今年はすでに21件に上ると指摘。中国船に限ると20年に1件、昨年は0件だったが、今年は14件に上っているという。事件が発生の7日には尖閣諸島周辺に約160隻の漁船が集まり、うち約30隻が領海を侵犯をしていたことが確認されている。通常は、海保が立ち入り検査などで退去を命令すれば従うため、立件には至っていなかったが、船長が公務執行妨害で逮捕された中国漁船は立ち入り検査を拒否して逃走。巡視船に2度、衝突したため、海保は初めての逮捕に踏み切った。
上は産経新聞からの抜粋で、これが当時の状況を良く伝えているが、日本の国内新聞の多くは領海内の拿捕と言う部分をボカシて、「尖閣諸島付近~」と言う曖昧な表現をしている報道が多い。中国に遠慮してあえてそう書いているとしか思えない。中国は深夜まで在中大使を呼びつけ、地元紙には福建省からミサイルを打てやら、軍艦を出せやら一部とは言え過激な表現が多い。この程度はいつもの 事だが、個人的には日本政府発表の領海内(尖閣諸島の久場島(くばじま)の北北西12㌔の我が国の領海内海域)というのを意図的に無視した国内報道記事のほうが問題ありではないか?と思う。この足並みの揃わなさが相手に付け入る隙を与える。一方の中国は、事件の発生した7日午前10時15分から12日昼までの6日間に、外交部が日本側に厳正な申し入れを計7回行うという異常な反応を見せている。船長以外の乗組員14人はチャーター機での帰国がすでに決定している。上の図は中国の報道からで、こういう風に日本船が激突したという。文句言うのもアホらしい説明図だ。当時の状況は、警告のため近付いたところ、漁船が動き出し、漁船の左舷船首部分が 「よなくに」の右舷後部に接触(写真左)、同船の金属製の手すりが破損したとなっていて、両船にその痕跡が残っている。この図ではそれは全く不可能で、一方的な情報しか入らない中国ではこんな日本側の体当たり攻撃というデタラメも国民は信じてしまうのだろう。日本は、中国でこういうデタラメ報道がされていることをもっと指摘すべきではないのか? 関連過去ブログ