モ スクワ中心部では29日ラッシュアワーの朝(日本時間29日午後)、地下鉄ルビヤンカ駅の爆発に続き、別の地下鉄駅でも爆発が起き、合わせて少なくとも 40人が死亡、102人が負傷した。 共に爆弾テロとみられ、捜査当局はチェチェン共和国など北カフカス地方に勢力を持つイスラム武装勢力による犯行の可 能性が高いと見て捜査に着手した。最初の爆発は、通勤ラッシュの午前8時(日本時間午後1時)前、市中心部のルビヤンカ駅に到着した満員列車内で起き、約 40分後に南西部のパルク・クリトゥールィ駅でも爆発があった。ルシコフ・モスクワ市長は「女の自爆テロ犯2人が攻撃を実行した」と記者団に述べた。
チェチェンなどがある北カフカスから送り込まれた未亡人のテロによると断定され、ショルダーバックをさげ手に爆弾ら しきものを持った女性が確認されている。一人は17歳のジャネト・アブドラフマノワ Dzhennet Abdurakhmanovaで2件目のパルク・クリトゥールィ駅で自爆、夫は昨年12月にダゲスタン共和国で警察官に射殺された.見張り役の男児3人も 指名手配中で、失敗したときなどは携帯電話の電波で爆発させる役目もかねている。ロシアが軍事制圧したチェチェンでは、多くの男性が戦死や拷問で死亡した り行方不明になり、イスラム系過激独立派テログループが未亡人を集め、規模は30人ほどの集団ですでに9人が自爆、残りもモスクワへ向かったとも言われて いる。自爆した未亡人の遺族には3000~5000ドルの見舞い金が支払われる。教育時には麻薬なども使用されるといわれ「黒い未亡人」の女たちは肉親を 殺害された憎悪に加 え、「自爆すれば天に召される」とトルコなどで思想教育され、一部は戦闘(ジハード:聖戦)に参加する。02年10月に100人以上の犠牲者を出したモス クワの劇場占拠事件では42人の実行犯のうち、喪服姿の女18人が加わっていた。03年夏に行われたモスクワの野外ロックコンサートでも2人の女が自爆 し、14人の観客を殺害。04年2月のモスクワ地下鉄爆破や、同年8月の旅客機爆破でも実行犯は女だった。
チェチェン共和国独立派のサイトでは今年、「カミカゼ部隊を組織した」などと爆弾テロを示唆する声明を出しているというが、カミカゼはテロでは無いと言っても通じないだろうな。写真2枚は犯行のあった地下鉄電車。いずれも満員の車内で行われた。 その後の経過:ロシアで何か大きな対テロ組織殲滅作戦が進行中?